ビジネスフォンの不在転送とは?種類や設定・解除方法を徹底解説
離席時や不在時にもかかってくる顧客からの電話…。
取り次ぎや不在時の対応に時間を取られて、業務に支障が出たりビジネスチャンスを逃したりしていませんか?
そんな時、ビジネスフォンで使える「不在転送」機能が役立ちます。
不在転送は、以下の2つの方法で利用できます。
- ビジネスフォンの転送機能を使う
- ボイスワープを利用する
本記事では、それぞれのメリット・デメリットや、不在転送の種類ごとの設定・解除方法を分かりやすく解説します。
迅速な対応で電話業務の効率を向上させたい方は、ぜひ参考にしてください。
監修者
登 雄三
(のぼり ゆうぞう)
保有資格:工事担任者(AI・DD総合種)/電気工事士
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。
ビジネスフォンの不在転送とは?
不在転送とは、事前に設定しておくことで、着信時に決められた電話へ転送する機能のことです。
外線や内線がかかってきたとき、離席中や外出中で電話に出られないケースがあります。
そのようなときに、自身のスマートフォン・会議室・自宅の電話などへ転送するよう事前に設定しておくことで、大事な電話に出られます。
さらに、ビジネスフォンの不在転送を活用することで、以下のようなメリットが期待できます。
- 顧客や取引先を待たせない
- ビジネスチャンスを逃さない
- ビジネスのスピードを速められる
- 他のスタッフの負担を減らし、業務への支障を減らせる
- ビジネスフォンの不在転送は、オフィスを留守にすることが多い企業やSOHOワーカーにとって、電話業務の効率を向上させるために必須の機能です。
ビジネスフォンで不在転送を使う2つの方法
ビジネスフォンで不在転送を使う方法は、以下の2つです。
- ビジネスフォンの転送機能を使う
- ボイスワープを利用する
ここでは、それぞれの概要やメリット・デメリットを解説します。
方法① ビジネスフォンの転送機能を使う
不在転送を使う1つ目の方法は、ビジネスフォンの転送機能を使うことです。
ビジネスフォンの転送機能は「機械転送」とも呼ばれており、ほとんどのビジネスフォンの機種に搭載されています。
設定する際には、ビジネスフォン主装置側での設定作業をおこないます。
機械転送は、主装置への着信と転送発信でそれぞれ1ch(チャンネル)、合わせて2ch(チャンネル)必要です。
事前に転送設定をしておけば、着信時に手動で転送をかけなくても自動転送が可能です。
機械転送のメリット・デメリット
機械転送のメリット・デメリットをまとめると、以下のとおりです。
【機械転送のメリット】
- 月額料金がかからない
- 同時に複数の電話番号へ自動転送できる
- 転送先の変更などの設定作業が簡単にできる
【機械転送のデメリット】
- 転送時に表示されるのが転送元の電話番号であるため、発信元が分からない
- 外線の場合は転送元から転送先の間で、通話料金が別途かかる
方法②ボイスワープを利用する
不在転送を使う2つ目の方法は、ボイスワープを利用することです。
ボイスワープはNTT東日本・NTT西日本が提供するサービスで、かかってきた電話をあらかじめ設定しておいた電話番号へ転送します。
ボイスワープの利用料金は、 以下のとおりです。
サービス名 | ひかり電話ボイスワープ | ボイスワープ | INSボイスワープ |
---|---|---|---|
契約対象回線 | ひかり電話 | 加入電話 | ISDN |
月額使用料(住宅用) | 550円(税込) | 550円(税込) | 550円(税込) |
月額使用料(事務用) | 880円(税込) | 880円(税込) | |
工事費 | 2,200円(税込) | ― | ― |
なお、NTTのボイスワープのほかにも、ソフトバンクの「多機能転送サービス」やドコモの「転送でんわサービス」など、回線事業者の着信転送サービスがあります。
ボイスワープやその類似サービスは、1つの電話番号を事前に指定しておいた1つの宛先に転送するサービスです。
ボイスワープのメリット・デメリット
ボイスワープのメリット・デメリットをまとめると、以下のとおりです。
【ボイスワープのメリット】
- NTTが提供するサービスで安心感がある
- 転送先にはかけてきた相手の電話番号が通知される
- リモートコントロールができる
【ボイスワープのデメリット】
- 月額料金が発生する
- 転送元から転送先の間で、通話料金が別途かかる
- 1つの宛先にしか転送できない(さらに宛先として設定できる電話番号は合計5件のみ)
ビジネスフォンの不在転送の種類と使い方
ビジネスフォンの転送機能(機械転送)を使って不在転送を行う際は、大きく以下の5つの方法があります。
- 外線自動転送
- 内線不在転送
- 無応答転送
- 話中転送
- ツインコール転送
ここでは、それぞれの概要と使い方を解説します。
種類①外線自動転送
ビジネスフォンで使える不在転送の種類として、外線自動転送が挙げられます。
外線自動転送は、外出中や離席中に外線の着信があったときに、事前に登録しておいた電話番号へ自動で転送する機能のことです。
また、機種によっては以下のような便利機能も搭載されています。
- 【時間帯や曜日によって転送先を切り替えられる機能】
営業時間外や休日にもスムーズな応対が可能になる - 【着信相手の連絡先着信時間などの情報をメールでお知らせする機能】
転送先のスマートフォンが圏外や電池切れなどで応答できなかった際にも折り返しなどの対応が可能になる
会社の営業時間や転送先の対応状況に合わせて、電話を転送できます。
- これにより、顧客からの電話をいつでも確実に対応でき、顧客の不安解消につながります。
外線自動転送の設定・解除方法
外線自動転送の設定・解除方法の一例として、サクサの多機能電話の設定・解除方法をご紹介します。
【設定方法】
- 「確定」「4」「1」を押して、外線自動転送モードへ進む
- 「1(外線転送1)」~「4(外線転送4)」のいずれかを押して、外線自動転送モードを選択する
- 「1(外線転送先1)」~「8(外線転送先8)」のいずれかを押して、外線転送先を選択する
- 外線転送先が選択されると、外線転送モードがセットされる
【解除方法】
- 「確定」「4」「1」を押して、外線自動転送モードへ進む
- 「1(外線転送1)」~「4(外線転送4)」のいずれかを押して、設定されている外線自動転送モードを選択する
- 「0(設定なし)」を押すと、選択された外線転送モードが解除される
種類②内線不在転送
ビジネスフォンで使える不在転送の種類として、内線不在転送も挙げられます。
内線不在転送は、着信した内線を社内の別の内線電話機やスマートフォンなど、任意の電話番号へ転送する機能のことです。
例えば会議で離席する際は、会議室の内線番号へ転送することで、内線着信を受けられます。
外出中は、スマートフォンの番号へ転送することで内線着信に対応できます。
内線不在転送の設定・解除方法
内線不在転送の設定・解除方法を、サクサの多機能電話を例にご紹介します。
【設定方法】
- 「確定」「9」「2」「2」を押して、不在設定へ進む
- 「2(不在転送)」を押して、不在転送の転送先設定へ進む
- 転送先を選択する
- 「確定」を押すと、内線不在転送がセットされる
【解除方法】
- 「確定」「9」「2」「2」を押して、不在設定へ進む
- 「0(設定なし)」を押す
- 不在設定が解除される
種類③無応答転送
ビジネスフォンの不在転送の種類には、無応答転送もあります。
無応答転送は、担当者が不在であったり応答できなかったりする場合に、一定の時間が経過すると登録した電話番号に転送する機能です。
なお、着信後に転送するまでの秒数はあらかじめ設定しておきます。
自席で電話対応をすることを前提としながら、会議や接客などで頻繁に席を外さなければならない場合に便利な機能です。
設定時間が長すぎると、相手が転送される前に電話を切ってしまう可能性があります。
- 逆に設定時間が短すぎると、直接応答可能なときにも転送に切り替わってしまいます。転送時間は適切に設定することが大切です。
無応答転送の設定・解除方法
無応答転送の設定・解除方法を、サクサのPLATIAを例にご紹介します。
【設定方法】
- 「確定」「4(転送設定)」「3(無応答転送設定)」を選択して「確定」を押す
- 無応答転送を設定する内線番号を指定して「確定」を押す
- 「5(個別無応答タイマ設定)」を選択して「確定」を押す
- 個別無応答タイマ(001~180秒の間の値)を入力して「確定」を押す
- 無応答転送設定画面に戻ったら着信回線の種別を選択して「確定」を押す ※ここでは「4(無応答転送一括設定)」を選択
- 転送先種別を選択して「確定」を押す
- 転送先を選択する ※「1(内線転送)」を選択した場合は転送先の内線番号を指定して「確定」を押す
【解除方法】
- 「確定」「4(転送設定)」「3(無応答転送設定)」を選択して「確定」を押す
- 無応答転送を設定する内線番号を指定して「確定」を押す
- 着信回線の種別で「4(無応答転送一括設定)」を選択
- 「6(無応答設定一括解除)」を選択して、すべての着信に対する転送設定を解除する
種類④話中転送
ビジネスフォンの不在転送には、話中転送もあります。
話中転送は、通話中に内線や外線からの着信があったときに、あらかじめ設定しておいた電話番号へ転送できる機能のことです。
通常であれば折り返しの対応をするところですが、話中転送でオフィス内のほかのスタッフが受電することで、取りこぼしの防止や迅速な対応ができます。
話中転送の設定・解除方法
話中転送の設定・解除方法を、サクサのPLATIAを例にご紹介します。
【設定方法】
- 「確定」「4(転送設定)」「2(話中転送設定)」を選択して「確定」を押す
- 話中転送を設定する内線番号を指定して「確定」を押す
- 着信種別を選択して「確定」を押す ※ここでは「4(話中転送一括設定)」を選択
- 転送先種別を選択して「確定」を押す
- 転送先を選択する ※「1(内線転送)」を選択した場合は転送先の内線番号を指定して「確定」を押す
【解除方法】
- 「確定」「4(転送設定)」「2(話中転送設定)」を選択して「確定」を押す
- 話中転送を設定する内線番号を指定して「確定」を押す
- 着信種別で「4(話中転送一括設定)」を選択
- 「5(話中転送一括解除)」を選択して、すべての着信に対する転送設定を解除する
種類⑤ツインコール転送
ビジネスフォンで使える不在転送の種類には、ツインコール転送もあります。
ツインコールは、オフィスの電話と同時にあらかじめ設定しておいた電話番号にも着信させられる機能のことです。
転送先として2つの電話番号を設定できる「ツインショット転送」。さらに、最初の転送先で電話に出られなかったときに次の転送先を呼び出す「順次転送」「追っかけ転送」などもあります。
複数の電話番号に同時呼び出しすることで、迅速かつ確実に電話対応できます。
外出の多い営業業務や、屋外業務の多い業種にとって便利な機能です。
ツインコール転送の設定・解除方法
ツインコール転送の設定・解除方法は、機種にもよりますが、不在転送の設定を行う最後に「ツインコール転送」の有無を選択するだけです。
ここからは、サクサのPLATIAで不在転送設定をする場合を例にして、手順をご紹介します。
【設定方法】
- 「確定」「4(転送設定)」「1(不在転送設定)」を選択して「確定」を押す
- 不在転送を設定する内線電話を指定して「確定」を押す
- 着信種別を選択して「確定」を押す
- 転送先種別で「1(内線転送)」または「2(外線転送)」を選択する
- ツインコール指定の画面で「1(ツインコール有)」を選択する
【解除方法】
- 「確定」「4(転送設定)」「1(不在転送設定)」を選択して「確定」を押す
- 不在転送を設定する内線電話を指定して「確定」を押す
- 着信種別を選択して「確定」を押す
- 転送先種別で「1(内線転送)」または「2(外線転送)」を選択する
- ツインコール指定の画面で「1(ツインコールなし)」を選択する
ボイスワープの不在転送の種類と使い方
ボイスワープの不在転送には、かかってきた電話すべてを転送させる「自動転送」。
あらかじめ登録した電話番号からかかってきた場合だけ転送または着信させる「セレクト機能」があります。
ボイスワープで不在転送機能を使う場合、初めに転送先電話番号を登録します。
ひかり電話の場合の操作手順は以下のとおりです。
- 受話器を上げて「142」をダイヤルする
- 「2」を選択する
- 転送先電話番号をダイヤルして、最後に「♯」を押す
- 「1」を選択して完了のガイダンスが流れたら電話を切る
また、ボイスワープの自動転送には、大きく以下の3つの種類があります。
- 無条件転送
- 無応答時転送
- 話中時転送
ここでは、それぞれの概要と使い方を解説します。
種類①無条件転送
ボイスワープで使える不在転送の種類には、無条件転送があります。
無条件転送は、かかってきた電話を転送先へ直接転送する機能のことです。
転送元の電話を呼び出さないため、転送元の電話に出ることはできませんが、時間のロスを防げるメリットがあります。
無条件転送は、担当者が不在であることが分かっていて、オフィス外で電話を取りたい場合に適しています。
無条件転送の設定・解除方法
無条件転送は、転送先電話番号を登録した後に設定・解除を行います。
ひかり電話の電話番号を複数持っている場合の操作手順は、以下のとおりです。
【設定方法】
- 「142」をダイヤルする
- 設定したいボイスワープ契約の電話番号をダイヤルして、最後に「♯」を押す
- 「1」を選択する
- 「1」を選択する
【解除方法】
- 「142」をダイヤルする
- 解除したいボイスワープ契約の電話番号をダイヤルして、最後に「♯」を押す
- 「0」を選択する
種類②無応答時転送
ボイスワープで使える不在転送には、無応答時転送もあります。
無応答転送は、転送元の電話を呼び出して、誰も電話に出られない場合に転送する機能です。
着信音を鳴らす待ち時間は5~60秒の間で設定可能で、呼び出し中に電話を取れば、通常どおり通話が始まります。
- 無応答時転送は、担当者が離席する頻度が高いなど、状況に応じてオフィス内外で柔軟に電話対応をしたい場合に便利です。
無応答時転送の設定・解除方法
無応答時転送は、転送先電話番号を登録した後に設定・解除を行います。
ひかり電話の電話番号を複数持っている場合の操作手順は以下のとおりです。
【設定方法】
- 「142」をダイヤルする
- 設定したいボイスワープ契約の電話番号をダイヤルして、最後に「♯」を押す
- 「1」を選択する
- 「2」を選択する
【解除方法】
- 「142」をダイヤルする
- 解除したいボイスワープ契約の電話番号をダイヤルして最後に「♯」を押す
- 「0」を選択する
種類③話中時転送
ボイスワープで利用できる不在転送には、話中時転送もあります。
話中転送は、通話中に着信した電話を、あらかじめ登録しておいた電話番号へ転送する機能です。
通話中にキャッチホンの割り込みがあっても、出られないケースは珍しくないでしょう。
話中時転送を活用することで、担当者が通話中でも、顧客からの電話に別の担当者が対応できます。
話中時転送の設定・解除方法
話中時転送は、転送先電話番号を登録した後に設定・解除を行います。
ひかり電話の電話番号を複数持っている場合の操作手順は、以下のとおりです。
【設定方法】
- 「142」をダイヤルする
- 設定したいボイスワープ契約の電話番号をダイヤルして、最後に「♯」を押す
- 「1」を選択する
- 「3」を選択する
【解除方法】
- 「142」をダイヤルする
- 解除したいボイスワープ契約の電話番号をダイヤルして、最後に「♯」を押す
- 「0」を選択する
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まとめ
ビジネスフォンの不在転送は、事前に設定することで着信時に決められた電話へ転送する便利な機能です。
不在転送を使う方法と種類をまとめると以下のとおりです。
【ビジネスフォンの転送機能】
- 外線自動転送
- 内線不在転送
- 無応答転送
- 話中転送
- ツインコール転送
【ボイスワープ】
- 無条件転送
- 無応答時転送
- 話中時転送
業務状況に合わせて不在転送を上手に活用することで、離席中や外出中でも、顧客や取引先からの大事な電話を取りこぼす心配はありません。
不在転送は、電話業務の効率を向上させ、ビジネスチャンスを逃さないために必須の機能であるともいえるでしょう。
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