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DXを進めたいものの、「何から始めればよいのか分からない」「ツールを導入しても成果につながるか不安」と感じている企業担当者は少なくありません。
DXは、いきなりITツールを選ぶのではなく、自社の現状と課題を整理し、DXによって実現したい状態を決めるところから始めます。
そのうえで優先する課題を絞り、小さく実行して効果を確認しながら、対象業務や組織へ段階的に広げていくことがポイントです。
この記事では、DXを何から始めるべきかを整理した上で「経営戦略」「推進体制」「IT資産の把握」「スモールスタート」「効果測定」まで、DXの進め方を7つのプロセスに分けて解説します。
監修者
千々波 一博(ちぢわ かずひろ)
保有資格:Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/生成AIパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネジャー検定
2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。
DXの第一歩は、自社の業務やIT環境を把握し、「何を変えたいのか」を明確にすることです。
「AIを導入する」「紙をなくす」「新しいシステムへ入れ替える」といった手段から考えるのではなく、現在どの業務に問題があり、改善によってどのような状態を目指すのかを整理しましょう。
経済産業省とIPAが2026年2月に改訂した「DX推進指標」も、経営者や社内の関係者がDXの現状や課題に対する認識を共有し、具体的なアクションにつなげるための自己診断指標として位置づけられています。DXに何から手を付けるべきか迷っている場合は、自社の状態を整理する材料として活用できます。
DXを始める前に、まず次の3点を整理してください。
現状:時間がかかる業務、属人化している作業、分断されたシステムなどを把握する
目的:DXによって業務や顧客体験、事業をどのような状態へ変えたいのかを決める
優先順位:効果と実行難易度を比較し、どの課題から着手するのかを決める
現在の状態を「As is」、目指す状態を「To be」として整理し、その差を埋めるために必要な取り組みを考える方法も有効です。
DXそのものの意味やIT化との違い、企業がDXに取り組む背景について確認したい方は、初心者向けにDXの意味・定義・メリットを解説した記事もあわせてご覧ください。
DXは一度に全社を変革するのではなく、目的を決め、体制を整え、現状を把握したうえで小さく実行し、成果を確認しながら展開することで進めやすくなります。
最初に、DXによって何を実現したいのかを経営課題と結び付けて整理します。
「DXを進めること」自体を目的にすると、最新のITツールを導入したものの、業務や顧客への価値がほとんど変わらない状態になりかねません。
たとえば「入力作業を効率化する」という目標だけでなく、「担当者が事務作業に使う時間を減らし、顧客対応に使える時間を増やす」といったように、デジタル化した先で何を変えたいのかまで考えます。
経済産業省の「デジタルガバナンス・コード3.0」でも、デジタル技術による社会変化を踏まえた経営ビジョンを策定し、DX戦略や企業価値向上につなげていく考え方が示されています。
売上、顧客体験、業務効率、働き方、新規事業など、自社が優先する経営課題を明確にしてから、DXの目的を設定しましょう。
DXの目的を決めたら、経営層が方向性を共有し、誰が意思決定と推進に責任を持つのかを明確にします。
DXはIT部門だけで完結する取り組みではありません。既存業務の変更、予算の確保、部門間の調整、人材配置など、経営判断が必要になる場面があります。
DXで実現したい経営目標
最終的な意思決定者
推進責任者と担当部門
利用できる予算と人員
部門間で意見が分かれた場合の判断方法
「DXを進めてほしい」と現場へ任せるだけでは、既存業務との調整や予算判断で止まりやすくなります。経営層と現場が同じ目的を共有し、判断できる体制を先に整えておきましょう。
DXを実行するには、業務を理解する人材と、デジタル技術・データを活用できる人材が協力できる体制が必要です。
情報システム部門だけで進めると現場業務とのずれが生じやすく、反対に現場だけで進めるとシステムやセキュリティの検討が不足する可能性があります。
推進チームには、経営、現場、IT・デジタルなど必要な立場のメンバーを含め、課題に応じて外部の専門家やベンダーも活用します。
外部ベンダーを利用する場合も、目的や判断まで丸ごと任せるのではなく、自社側に知識や判断基準を残せる体制を意識しましょう。
担当者だけにDXを背負わせず、必要なスキルを整理して育成しながら、中長期的に推進できる組織へ変えていくことがポイントです。
次に、現在の業務フローとIT資産を棚卸しし、どこに課題があるのかを可視化します。
システムだけを見るのではなく、紙やExcelによる管理、電話・FAX、二重入力、担当者しか分からない作業、複数システムへの転記など、業務全体を確認してください。
時間や手間がかかっている業務
特定の担当者に依存している業務
紙・Excel・電話・FAXなど手作業が多い業務
同じ情報を複数回入力している業務
連携できず分断されているシステム
老朽化や複雑化が進んでいるITシステム
必要なデータを収集・活用できていない業務
課題を一覧化したら、「影響が大きいか」「改善効果を確認しやすいか」「実行可能か」といった軸で優先順位を付けます。
この段階で、現在の業務をそのままデジタルへ置き換えるだけでよいのか、業務そのものを見直した方がよいのかも検討しましょう。
課題を整理したら、最初からすべての業務を変えるのではなく、優先度の高い課題から小さく実行します。
対象を絞れば、想定と異なる問題が発生したときも方向を修正しやすく、現場への影響も抑えながら効果を確認できます。
最初のテーマは、「現場の負担が大きい」「効果を数字で確認しやすい」「他部署へ展開しやすい」といった条件を満たすものから選ぶと進めやすいでしょう。
重要なのはツールを入れることではなく、導入前後で業務がどう変わったかを確認できる状態にしておくことです。
小さく始めた取り組みで成果を確認できたら、成功した方法を標準化し、他部署や他拠点へ段階的に広げます。
ただし、ある部署でうまくいった方法を、そのまま別部署へ適用できるとは限りません。業務内容や顧客、既存システム、必要な権限などの違いを確認しながら展開します。
業務効率化だけで終わらず、蓄積したデータを商品・サービスの改善や顧客体験の向上、新しい事業の検討へ活用できれば、DXの範囲はさらに広がります。
「デジタル化した業務を増やすこと」ではなく、「デジタルを活用して企業や事業をどう変えていくか」まで考えることが、DXを進めるうえでのポイントです。
DXは導入して終わりではなく、目的に対して成果が出ているかを測定し、取り組みを継続的に見直します。
プロジェクト開始前に、何をもって成果とするのかを決めておくと、導入後の評価がしやすくなります。
目標に届かなかった場合も、すぐにDXそのものを失敗と判断する必要はありません。原因がツール、業務フロー、教育、運用ルール、目標設定のどこにあるのかを確認し、必要な部分を修正します。
DX推進指標などを活用して定期的に自社の状況を確認し、経営環境や技術の変化に応じて目標や取り組み内容を見直すことも有効です。
DXのロードマップは、特定の年数に当てはめるのではなく、「現状把握と小さな実行」「成果の検証と展開」「データ活用と事業変革」のように段階で整理すると計画しやすくなります。
企業規模や課題、予算、既存システムによって必要な期間は異なるため、「1年でここまで」「3年でDX完成」と一律に決める必要はありません。
最初の段階では、全社規模の大きなシステム刷新よりも、自社の課題を把握して優先順位を決め、小さく成果を確認できる状態をつくります。
業務フローやIT資産を整理し、「誰が困っているのか」「どれだけ時間やコストが発生しているのか」「改善できたことを何で判断するのか」を決めてください。
小規模な実行で得られた結果は、次の展開を判断する材料になります。期待した効果が出なければ、対象業務やツール、運用方法を早い段階で修正できます。
一定の成果が確認できたら、取り組みを標準化して他部署・他拠点へ展開できるか検討します。
この段階では、ツールそのものより、社内ルールや教育、問い合わせ窓口、データ管理方法などの運用設計が重要になります。
利用者が増えることで、それまで見えていなかった課題が表面化することもあります。利用状況や現場の意見を確認しながら、業務フローとシステムの両方を改善しましょう。
DXを継続することでデータが蓄積され、業務や顧客の状態を以前より把握しやすくなります。
長期的には、蓄積したデータを意思決定や顧客体験の改善、新しい商品・サービス、ビジネスモデルへ活用できるかを検討します。
既存事業の効率化だけにとどめず、デジタル技術とデータを企業価値の向上へつなげられる状態を目指します。
ただし、長期計画を一度決めたら変更しないという意味ではありません。市場環境や顧客ニーズ、技術の変化に応じてロードマップそのものも見直してください。
DXが思うように進まない背景には、技術そのものではなく、目的・推進体制・現場との調整・効果測定など進め方の問題があるケースもあります。
特に注意したいのは、DXを「システム導入プロジェクト」だけで終わらせないことです。
ツールが導入できたかではなく、業務や顧客体験、組織、事業にどのような変化が生まれたかを確認し、必要に応じて次の取り組みへつなげましょう。
DXは大規模な基幹システムの刷新から始める必要はありません。毎日の業務で負担になっている身近な課題から見直すことも、DXを進める一つの方法です。
たとえば電話業務では、「会社の電話を受けるために出社する」「外出中の担当者へ取り次ぐ」「複数拠点で電話設備を個別に管理する」といった運用が負担になっている場合があります。
電話業務に課題がある場合は、その改善手段の一つとしてクラウドPBXを検討できます。DX全体をクラウドPBXだけで実現できるわけではありませんが、電話対応の場所や取り次ぎ方法、拠点間の内線などを見直したい企業には選択肢となります。
OFFICE110では、クラウドPBX「OFFICE PHONE」をはじめ、法人の電話環境に関するご相談を受け付けています。OFFICE PHONEではスマートフォンやパソコンなどを利用し、会社番号での発着信や社員間の内線通話などを行えるため、電話を利用する場所や運用方法を見直す選択肢になります。
ただし、クラウドPBXがすべての企業に適しているわけではありません。現在の電話番号や回線、端末、利用人数、必要な同時通話数、既存PBX・主装置、インターネット環境などによって適した構成は変わります。
現在の電話番号を継続できるか
必要な端末やID数
業務に必要な同時通話数
既存PBX・主装置を残せるか
電話回線やインターネット環境
拠点追加やテレワークへの対応
導入費用・月額費用を含めた構成
現在の電話環境からの切り替え方法
「DXと言われても、どの業務から見直せばよいか分からない」という場合は、自社で日常的に発生している不便や二度手間から整理してみましょう。電話業務に課題がある場合は、クラウドPBX「OFFICE PHONE」も改善手段の一つとして比較できます。
ご相談・見積依頼
DXはITツールを導入することから始めるのではなく、自社の現状と課題を把握し、目指す状態を決めるところから始めます。
経営ビジョンと目的を明確にし、推進体制を整えたうえで業務・IT資産を可視化し、優先度の高い課題から小さく実行しましょう。
成果が確認できた取り組みは他部署や事業へ展開し、KPIを使って効果を測定しながら継続的に改善します。DXは一度のシステム導入で完成するものではなく、経営環境や顧客ニーズに合わせて変化を続ける取り組みです。
まずは「どの業務に時間がかかっているか」「どこで情報が分断されているか」「担当者だけに依存している業務はないか」など、身近な課題を整理してみてください。
電話業務に課題がある場合は、OFFICE110へ現在の電話環境をご相談いただけます。電話番号、端末、回線、既存設備、利用人数などを整理し、自社に合う見直し方法を検討しましょう。
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