LAN工事の仕様書って何?施工前にはここをチェック!
以前、皆さんより「仕様書って何ですか?」と質問をされたことがありました。確かに、見積もり書や契約書などは馴染みがあっても、”仕様書”となると知らない方が多いようです。ただ、仕様書はLAN工事を依頼する上で重要な書類です。
オフィス内のLAN工事ではパソコンや複合機などの接続機器の数、オフィスのレイアウトを把握した上でLANケーブルの配線を決める必要があります。仕様書とは、実際にLAN工事を行う上での手順書と考えれば間違いないでしょう。
そこで、今回はLAN工事の仕様書とはどのようなものか?見積もり書や契約書との違いについてご紹介したいと思います。その上で、仕様書の中でのチェックポイントについてもまとめています。ぜひ、施工前にはチェックしてみてください。
仕様書って何?見積もり書や契約書との違い
”仕様書”を始め、見積もり書や契約書といった書類は全て業者側が作成・提出するものです。では、仕様書・見積もり書・契約書の違いについて見ていきましょう。違いが分かれば書類ごとの重要性も見えてきます。
①”見積もり書”は契約前のもの
見積もり書とは、”契約前”に作成されるものです。主に、皆さんからの相談・依頼内容をもとに、LAN工事に必要な作業内容の内訳や費用などが記載されています。「いくらくらいかかるの?」という1つの目安にするための書類です。
ちなみに、LAN工事の見積もり書は3社以上から同じ条件で取るのが一般的です。これを”相見積もり”と呼び、見積もり書を比較することで「どこが安い」「どこが丁寧」など、皆さんの予算や目的に最も合った一社を選ぶのに使います。
②”契約書”は契約時のもの
契約書とは、”契約時”に作成される書類の1つです。主に、見積もり書に記載されている内容を基準として、より細かな作業内容の内訳や費用、契約時の規約などが記載されます。「これで良い?」と最終確認に必要な書類です。
ただ、業者によっては見積もり書と契約書の内容が大きく異なることも。中には、打ち合わせ時にはなかった作業内容を勝手に付け足す”悪徳”な業者もいます。見積もり書と契約書の内容を比較し、納得した上でサインしましょう。
③”仕様書”は契約後のもの
仕様書とは、”契約後”に作成される書類です。主に、契約した内容をもとにLAN工事で使用される部材やサービス、作業手順などを詳しく記載しています。皆さんからの要望をより具体化し、作業員に分かりやすく示したものです。
そのため、基本的に仕様書は作業員が作業内容を確認するのに使用されます。ただ、皆さんも問い合わせればチェックできる書類でもあります。見積もり書から契約書、仕様書までLAN工事の重要な書類なのでチェックは必要です。
仕様書はここをチェック!
見積もり書と契約書は当たり前として、”仕様書”もチェックした方が良いと紹介しました。では、実際に仕様書をチェックするとしてどこに注目すれば良いのでしょうか?仕様書は主に3つのポイントに注目します。
①目的
LAN工事の仕様書には、まず”目的”が記載されています。皆さんが”どのような目的でLAN工事を必要としているか”を記載している訳です。業者の作業員は仕様書の目的から、皆さんの求めるLAN工事による結果を確認しています。
当然、仕様書の目的が皆さんの思うものとズレていれば、LAN工事の結果にも影響してきます。また、仕様書から客観的に目的を確認することで「もう少しこうしたい」と改善点が見つかることも。気づいたことはその場で相談しましょう。
②予算
”予算”についてもLAN工事の仕様書はチェックしたいところです。仕様書の予算は、皆さんの支払う金額ではなく”業者側がかけられる金額”が記載されています。作業員の数や部材、サービスなどLAN工事の規模を表している訳です。
皆さんの支払う金額に対して、仕様書の予算があまりにも低いのであればLAN工事の品質に不安があります。反対に、仕様書の予算が高いのなら業者側の儲けが少なく問題です。あとで揉めないためにも、確認した方が良いでしょう。
③納期
LAN工事の仕様書では”納期”についても確認が必要です。基本的には、皆さんとの打ち合わせ時に決まった納期が記載されています。ただ、業者によっては複数のクライアントを同時に対応しており、状況によって多少は前後します。
皆さんにも「いつまでには」と期限があると思います。オフィスの開業日や移転日などです。仮に、LAN工事の納期が遅れれば、ネット接続だけでなくオフィス内のネットワークが機能しません。きちんとチェックし、問題があるなら指摘しましょう。
見積もり書のチェックも忘れずに
仕様書はすでに契約を交わした業者から提出されるもの。ある程度は”信頼”できる書類です。反対に、見積もり書は「どの業者に依頼しようかな?」と検討している段階です。仕様書以上に”見積もり書のチェック”は重要と言えます。
①”概算”と”実施”
見積もり書と一括りにしていますが、”概算見積もり書”と”実施見積もり書”の2種類があります。概算見積もり書とは、LAN工事に関して概算(おおよそ)の内容が書かれた書類で、あくまで”目安”としての役割しかありません。
実施見積もり書とは、皆さんからの相談に加えて”現地調査”も行い、LAN工事にかかる作業内容の細かな内訳まで記載された書類です。提出まで”2週間前後”と時間がかかるからこそ、より細かな内容の業者は信頼できます。
②見積もり書はここをチェック
見積もり書には、LAN工事の作業別に10以上の項目ごとに記載されています。ただ、中には”一式”という表現で適当に記載している業者も。見積もり書の内容に不満があるのなら、皆さんから業者を変更するか再提出を求めましょう。
見積もり書のチェックポイントは”内容・予算・納期”の3つです。見積もり書の内容が細かいからと総額だけで判断するのは危険です。LAN工事の用語などで分からないところは、担当者に質問してでも確認することをおすすめします。
③工事中の追加変更に注意!
LAN工事に関わらず、工事には”追加変更”が付きものです。特に、オフィスの開設ともなれば皆さんも「ここをもっと…」と工事中に改善点に気づくこともあると思います。ただ、あまり追加変更しすぎると”追加工事費”がかさみます。
少しの追加変更程度であれば業者側がサービスで対応しますが、納期が遅れる事態になれば大幅な追加工事費が請求されます。工事後に「こんなにっ!」と驚かないためにも、書面で費用を確認した上で検討するのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?今回は、LAN工事を依頼する上で重要となる”仕様書”を中心に、見積もり書や契約書についても触れてみました。オフィスのLAN工事という重要な事柄なだけに、書類関係は間違いなくチェックしておきたいところです。
ただ、正直なところ「仕様書ってよく分からない」という方も多いのでは?確かに、見積もり書や契約書でさえ慣れなければ読みづらいのに、初めて目にする仕様書を正確に読み取るのは難しいものです。確認ミスも起こるかもしれません。
であれば、LAN工事を中心にオフィス内のあらゆる工事に精通している「OFFICE110」にご相談ください。office110であれば、皆さんの「ここって…」というLAN工事に関する小さな相談から最適な説明・提案をスピーディにいたします。