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法人スマホの導入や入れ替えを任され、「社員へ渡す前に、どこまで設定すればいい?」「社内だけで準備できる?」と悩んでいませんか?端末を購入しても、業務アプリや通信の設定が済んでいなければ、そのままでは業務に使えません。
そこで必要になるのが、配布前にスマホの設定や動作確認を行うキッティングです。この作業は社内の担当者が行うほか、専門業者へ依頼することもできます。ただ、必要な作業や費用がわからなければ、自社で対応できるのか、外注した方がよいのか判断しにくいでしょう。
この記事では、法人スマホのキッティングについて、作業内容と配布までの手順、外注費用の例、自社対応と外注の選び方をまとめて解説します。自社に必要な準備を洗い出し、無理なく進める方法を考える際にお役立てください。
この記事の目次
監修者
旗島 洸司(はたしま こうじ)
保有資格: ソフトバンククルー/ドットコムマスター/ITパスポート
OFFICE110にて21年以上にわたり法人向け通信インフラの導入を支援。ソフトバンク・NTT西日本で全国2位の営業実績を持ち、業界のスペシャリストとして活躍する。特に法人携帯の分野では、提案力とサポート力を強みに、500超えの企業から支持されている。
スマホのキッティングとは、社員が業務で使えるように、端末の設定から動作確認・配布準備までを行うことです。
具体的には、初回起動時の設定や業務アプリの導入、会社の方針に沿ったセキュリティ設定を行います。設定後の動作確認や、誰にどの端末を渡すかの記録も、キッティングに含まれる準備です。
ここでは、法人スマホにキッティングが必要な理由と、配布前に行う主な作業を解説します。
法人スマホにキッティングが必要なのは、会社が定めた設定で、社員が配布後すぐに業務を始められるようにするためです。事前に準備することで、次のような問題を防ぎやすくなります。
このように、キッティングは社員がスマホを使い始めるためだけの準備ではありません。顧客情報や社内データを守り、配布後の問い合わせや設定のやり直しを減らすためにも重要です。事前に利用環境を整えておくことで、社員は本来の業務に取りかかりやすくなり、管理担当者も個別の設定対応に追われずに済みます。
キッティングの主な作業は、通信・端末・業務アプリの設定、セキュリティ対策、動作確認、配布準備です。作業を終えたときに何を確認すればよいかも、あわせて整理しました。
自社で必要な作業を洗い出す際は、導入する端末・回線・アプリの条件に合わせて、作業範囲を決めることがポイントです。たとえば、端末の入れ替えでは移行するデータの確認が必要になる一方、APNが自動設定される端末なら、接続先を手入力する必要はありません。
なお、回線をeSIMで新しく契約する場合や、物理SIMから切り替える場合は、端末の設定とあわせて契約先の対応や手続きも確認しておきましょう。法人契約できるサービスと切り替え方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
法人スマホのキッティングは、必要な設定を決める→設定方法を選ぶ→少数で試してから全台を設定する→確認して引き渡す、という順で進めます。最初から全台を設定するよりも、少数の端末で手順や動作を確かめてから作業を広げる方が、やり直しを抑えられます。
その際、社内で作業する場合も外注する場合も、実際にスマホを使う部署に、必要なアプリや使い方を確認しておきましょう。ここでは、設定を始める前にそろえておくものから、社員へ引き渡す際の確認事項まで、順を追って解説します。
まずは、スマホを使う社員・用途・配布日を確認し、必要な設定と準備するものを決めることが大切です。たとえば営業担当者に配るなら、会社のメールを使うのか、外出先で顧客情報を確認するのかによって、入れておくアプリや設定が変わります。
メールや顧客管理アプリを使うには、アプリを入れるだけでなく、社員ごとのログイン用IDなどの「アカウント」が必要です。また、顧客情報を見られる人、編集できる人を分けている場合は、社員が担当業務に必要な操作をできるようにする「権限」の設定も欠かせません。
必要な情報は利用部署やアプリの管理者にも確認し、誰が何を用意し、いつまでに渡すかを決めておくことが大切です。設定担当者だけで準備を抱え込まず、キッティングを始める日までにそろえましょう。
なお、端末の入れ替えや再利用を伴う場合は、次の準備も必要です。OSを更新する予定があれば、アプリの対応状況も先に確認しておきます。
キッティングを行う場所には、端末を取り違えずに並べられる机や安全な保管場所、充電器、Wi-Fiなどの通信環境も整えておきましょう。台数が多い場合は、ダウンロードが集中して社内の通信を圧迫しないよう、同時に作業する台数や時間帯を調整します。
キッティングの設定方法には、1台ずつ操作する方法と、MDMを使って複数のスマホをまとめて設定する方法があります。MDM(モバイルデバイス管理)は、会社がスマホの設定や利用状況をまとめて管理するための仕組みです。
MDMでは、同じ業務アプリの導入や画面ロックの設定を、管理画面から複数の端末へまとめて反映できます。繰り返しの操作を減らしたい場合や、配布後も会社で設定を管理したい場合に検討するとよいでしょう。
ただし、MDMを使っても、すべての設定や操作を自動化できるわけではありません。会社で決めた設定をどこまで反映できるかは、MDMの製品やOSによって異なります。提供元には必要な設定項目を伝え、手作業が残る範囲も確認しましょう。
さらに、対応する端末では、MDMなどへ端末を登録する作業も省力化できる「自動登録」が利用できます。これからスマホを購入するなら、機種だけでなく販売店や管理サービスの対応も確認しておきましょう。
購入済み端末の登録方法は、機種や購入経路によって異なります。利用条件や手順は、Appleの登録手順やGoogleの利用条件で確認できます。
配布後の紛失対策や利用ルールの管理も含めてMDMを検討したい方は、以下の記事で仕組みや導入時の確認事項を詳しく解説しています。
全台の設定を始める前に、代表となる端末で、社員が実際に行う操作を試すことが重要です。アプリが起動するだけでは、業務に必要な情報を見られるか、入力した内容を保存できるかまでは分かりません。機種・OS・使うアプリが異なる場合は、それぞれの組み合わせで確認できる端末を選び、利用する社員にも試してもらいましょう。
たとえば、会社のメールと顧客管理アプリを使う営業担当者向けなら、次のような操作を試します。
外出先でメールや顧客管理アプリを使う予定なら、会社が社内ネットワークだけに利用を制限していないかも確認します。制限がある場合は、社内の管理担当者に認められた接続方法を確認したうえで試しましょう。
事前の確認で問題がなければ、確認できた手順で、残りの端末のキッティングを進めます。不具合があれば先に設定や手順を直して再確認することで、全台を設定した後に同じ作業をやり直す負担を抑えられます。
引き渡し前には、端末ごとの作業結果と配布先を確認し、社員が使い始めるための案内を添えることが大切です。担当者が済ませる設定・動作確認と、本人のログインなど配布後に行う操作を区別して、次の項目を確かめましょう。
キッティングの作業結果は、端末ごとのチェック表に残します。たとえば「メール設定済み・初回ログインは本人が実施」と分けて記録すれば、受け取った社員に何を案内すべきかが明確です。配布後に確認する項目には、確認する担当者と時期も記載しておきましょう。
なお、自動登録を利用し、社員が初めて電源を入れてネットにつないだ後に登録やアプリ導入が始まる場合は、配布前にすべての動作を確認することはできません。利用開始の案内には最初の接続方法と完了後の連絡方法も加え、配布して終わりにせず、社員が使い始められたかまで確認することが大切です。
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キッティングで行う作業が分かったら、次に気になるのは費用と準備にかかる時間でしょう。社内で対応するか、外注するかを考えるうえでも、どの程度の予算と日数が必要かを把握しておきたいところです。
ここでは、外注サービスの料金・納期を例に、追加料金が発生する作業と、社員への配布に間に合わせるための日程の考え方を解説します。
公開されている料金例では、日立ケーイーシステムズの基本料が1台900円〜(税抜)、SPPMの基本推奨プランが1台3,080円(税込)です。ただし、料金に含まれる作業や利用条件も、金額とあわせて確認することが大切です。
出典:日立ケーイーシステムズの料金表、SPPMのキッティング代行(2026年10月20日確認)。各社の料金例であり、OFFICE110の提供価格や一般的な相場を示すものではありません。
こうした料金の違いを踏まえ、自社で見積もりを取る際は、次の3点を確認しましょう。
キッティングの準備期間は、端末や設定情報をそろえるところから、設定・動作確認を経て社員へ渡すまでを見込んでおく必要があります。外注する場合も、設定作業に加えて、配送や届いた端末を確認する時間が必要です。
納期の一例として、SPPMのキッティング代行では30台程度で約1週間を目安としています(繁忙期・閑散期を除く)。ただし、申し込み後からなのか、端末を預けてからなのか、配送の日数も含むのかは明記されていないため、依頼時に確認が必要です。
こうした納期の目安を踏まえ、実際の日程は社員が使い始める日から逆算して決めます。配布前に必要な準備を、次の4つの期限に分けると整理しやすくなります。
外注する場合は、社員が使い始める日と依頼内容を伝え、希望日までに納品できるか、社内で必要な準備を間に合わせられるかを確認しましょう。端末の用意から社員への配布まで、双方が対応できる日程に調整しておくことが大切です。
キッティングを自社で行うか迷ったら、まずは社内の担当者が、必要な設定と動作確認を配布日までに終えられるかを考えます。台数が少なくても、通常業務と並行して準備する時間が取れなければ、外注を検討する理由になります。
ただし、外注しても社内の準備や確認がすべて不要になるわけではありません。ここでは、自社の体制に合う方法の選び方と、外注先へ依頼する前に確認したい内容を解説します。
社内対応と外注を選ぶ目安は、必要な知識と作業時間を社内で確保できるかどうかです。設定方法が分かっていても、期限までに全台の作業を終えられなければ、外注も選択肢になります。今後の入社や故障による追加配布も含め、次の4つの観点で自社の状況を整理できます。
費用の面では、外注費だけでなく、社内で作業する時間と通常業務への影響も含めて比べることが大切です。社内対応にも準備・設定・確認にかかる人件費があり、外注する場合も、依頼内容をまとめる時間や納品後の確認は必要です。外注でどの作業を減らせるのかまで見ると、支払う費用に見合うかを判断しやすくなります。
また、すべての作業を外注する必要はなく、設定する内容は社内で決め、端末への設定作業を依頼する方法もあります。外注先が対応できる範囲に応じて、たとえば次のような分担が可能です。
一方、どの設定が必要かを決める段階から支援が必要なら、端末の操作代行だけでなく、設定内容の相談にも対応できる外注先を選ぶことが重要です。決まった作業を任せたいのか、設定方法から相談したいのかによって、探すサービスも変わります。
キッティングを外注する際は、外注先が完了させる作業と、納品後に自社で行う作業を明確にしておくことが大切です。「アプリの設定込み」でも、インストールまでなのか、実際に使えることの確認まで含むのかで、社内に残る作業は変わります。
たとえば顧客管理アプリなら、外注先が導入と起動を確認し、社員本人のログインや顧客情報の閲覧確認は社内で行う分担も考えられます。こうした作業の区切りに加え、預ける端末・情報の管理と、納品後に困ったときの対応も依頼前の確認事項です。
任せる範囲が決まったら、社内に残る準備・確認・社員への案内にも、担当者と対応時期を決めておくことが大切です。外注先から端末が届いた後に「誰も確認していない」「社員へ使い方を案内できない」とならないよう、納品後に社内で行う作業も、配布までの予定に組み込んでおきましょう。
キッティングの準備とあわせて社員用スマホの導入・入れ替えも進めるなら、「端末や回線はできるだけ安くそろえたい」「設定作業に間に合うよう、必要な台数を受け取りたい」とお考えではないでしょうか。OFFICE110なら、法人向けの料金プランや特典を活用し、端末代と毎月の通信費を抑えて契約できます。
「社員10人分のスマホと回線をそろえると、いくらかかる?」「来月の配布に向けて、今から端末を手配できる?」といった段階からのご相談も歓迎です。端末代・月額料金のお見積もりと、納品時期のご相談は無料ですので、機種やプランが決まっていなくても、お気軽にお問い合わせください。
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法人スマホのキッティングは、端末の設定だけでなく、動作確認や社員への引き渡しまでを含む準備です。会社のセキュリティ方針に沿って、社員が必要な機能を使える状態に整えることで、設定漏れや配布後の手戻りを減らせます。
社員への配布をスムーズに進めるために、次の4点を押さえておきましょう。
社内対応と外注のどちらがよいかは、台数だけでは決まりません。担当者の知識や確保できる時間、配布期限に合わせて、無理なく進められる方法を選ぶことが大切です。社内で設定内容を決め、対応できる外注先へ端末の設定作業を任せるなど、必要に応じて分担する方法もあります。
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