ビジネスフォンのメリット・デメリット!導入費を抑える3つのコツ
「ビジネスフォン」とは、通常の家庭用電話機よりも高度な機能を備えた電話システムです。
ビジネスフォンを導入することで、複数の電話機で同時に通話できたり、オフィス内で内線通話が可能になるなど、さまざまな電話業務の機能を活用できます。
この記事では、ビジネスフォンの仕組みや導入によるメリット・デメリットについて詳しく解説。さらに、ビジネスフォンの導入費用を削減するための3つの効果的な方法も紹介していきます。
現在、ビジネスフォンの導入を検討している方は、この記事を読むことでビジネスフォンの基本から応用まで、役立つ情報を得られるでしょう。
ぜひ本記事で、ビジネスフォンについての理解を深めて、導入の際にお役立てください。
監修者
千々波 一博
(ちぢわ かずひろ)
保有資格:Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネージャー検定
2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。
2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。
ビジネスフォンとは?基礎から分かりやすく解説
「ビジネスフォン」とは、業務に使う電話システム全体を指します。
後述しますが、ビジネスフォンはおもに、「主装置」と呼ばれるメインの機械と「専用電話機」から成り立っています。
ビジネスフォンのメリット・デメリットをしっかり把握するには、まずビジネスフォンそのものの基本知識を知ることが大切です。
そこで最初に、ビジネスフォンの仕組みや家庭用電話機との違い・基本機能を見ていきましょう。
ビジネスフォンの仕組み
まず、簡単にビジネスフォンの仕組みを説明します。
オフィスにビジネスフォンを導入する場合、以下のような機器が設置されます。
通信会社(例:NTT)からオフィスに回線が引き込まれ、それが主装置に接続されます。そして、専用電話機や複合機、コードレスフォン用のアンテナ、ドアフォンなどの機器も主装置に接続されます。
主装置は、ビジネスフォンにおける「司令塔」として機能し、機器や回線をまとめて接続します。
さらに、専用電話機の受発信の管理、複合機やドアフォンの動作環境を管理など、重要な役割を果たします。
その他にも、外部からオフィスにかかってくる電話を専用電話機に接続したり、逆に専用電話機から外部に電話をつないだりする役割を担います。
オフィス内での専用電話機同士の内線通話も、主装置を介して接続されます。
このように、主装置はビジネスフォンにおいて非常に重要な役割を果たす機器といえます。
なお、主装置の機能は内部に搭載される「ユニット」によって異なり、多くのユニットを搭載した主装置ほど、より多くの機能を持つことができます。
ユニットに関する解説は、以下の記事をご覧ください。
「主装置」と「PBX」の違いは?
主装置と似た言葉として、「PBX(Private Branch Exchange)」があります。
主装置とPBXは本質的に似ており、両者とも、専用電話機やその他の機器と接続されて受発信などをコントロールします。
しかし両者は厳密には異なるものです。
一般的に、主装置とPBXの使い分けは以下のとおりです。
- 「主装置」:中小規模オフィスで利用(百台ぐらいまでの専用電話機を接続可能)
- 「PBX」:大規模オフィスで利用(数千台もの専用電話機を接続可能)
このように、主装置よりもPBXのほうが規模の大きなオフィスで使われるイメージです。
とはいえ、両者の間に厳密な区分が存在するわけではありません。
そこで本記事では、便宜上、「主装置=PBX」として解説を進めます。
ビジネスフォンと家庭用電話機の違い
ビジネスフォンと家庭用電話機は、一部似ているところもありますが基本的に別物です。
両者には、利用できる電話機の台数や、同時通話できるユーザー数などの点で違いがあります。
利用できる電話機の台数については、以下のような違いがあります。
- 家庭用電話機:1台(子機を入れても数台程度)
- ビジネスフォン:~数千台
同時通話できるユーザー数については、以下のとおりです。
- 家庭用電話機:1人(基本的に1本の回線・チャンネルしか使わないため、誰かが電話中だと別の人は同時通話できない)
- ビジネスフォン:複数人(複数の回線・チャネルを使えるため、複数人で同時通話が可能)
※チャネルとは「同時通話が可能なユーザー数」のこと。
とくに多くの社員がいるオフィスの場合、何台もの電話機を設置したり、同時に電話業務をしたりするシーンが多くなります。そこで、ビジネスフォンを利用することで、家庭用電話機よりも広いキャパシティで電話業務が可能になります。
また、ビジネスフォンはすべての専用電話機をコントロールする主装置がある分、受発信をする際に便利です。
たとえば、会社にかかってきた電話を複数の電話機で同時に鳴らすことや、会社の番号が2つある場合、どちらの番号にかかってくる電話も同じ電話機で受信できます。
- このように、ビジネスフォンは家庭用電話機よりも多機能で、何台もの電話機を使いたい場合や数台で同時通話をしたい場合に重宝します。
ビジネスフォンの基本機能一覧
ビジネスフォンには、以下のような機能があります。
- 保留転送:受けた電話をいったん保留にしてから別の電話機に引き継げる機能
- 通話録音:通話内容を記録できる機能
- 音声ガイダンス:自動的にガイダンスを流すことで顧客を目的の部署へ誘導する機能
- 鳴り分け:番号ごとに着信音の鳴り方を変えて、電話を受けるべき部署を明確にする機能
- CTI:着信時に顧客情報をPCなどに表示させる機能
- 時間外アナウンス:あらかじめ設定したタイミングに決まった音声を流すようスケジュールできる機能
- 構内放送:電話機からオフィス内や工場内などにアナウンスを流せる機能
- ドアフォン:電話機から玄関ドアフォンの応答をしたり、電子錠の解錠をしたりする機能
ほかにもさまざまな便利機能があります。
この多機能さも、家庭用電話機よりビジネスフォンが優れているポイントです。
ビジネスフォンを導入するメリット
ここからは、ビジネスフォンを導入するメリットとして、以下の3点を解説します。
- 1つの電話番号で複数の電話機から同時通話できる
- 内線通話で連絡や取り次ぎすることで、効率化&コスト削減つながる
- 1本の回線契約で済むため基本料金を節約できる
自社にとって上記のようなメリットが得られる場合、導入する価値は十分にあるといえるでしょう。
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
1つの電話番号で複数の電話機から同時通話できる
1つ目のメリットは、1つの電話番号で複数の電話機から同時通話できることです。
ビジネスフォンでは主装置が複数の外線を処理するため、同じタイミングで複数の着信があっても、「話し中」になることはありません。
たとえば、顧客Aと顧客Bが同じ会社番号にかけてきたとします。
この場合、主装置のおかげで、Aからの電話を「専用電話機1」で受信し、Bからの電話を「専用電話機2」で受信するなど、状況に応じて処理できます。
ビジネスフォンは複数の回線(外線)を接続できるほか、1本の回線でも複数のチャンネルを利用して同時通話ができるからです。
家庭用電話機の場合、通常このような受発信の仕方はできません。
1つの電話機に対して1回線と1つの電話番号があるのみで、その電話機が話し中だと、ほかの顧客からの電話があっても「通話中」になってしまいます。
- 外部からの電話が多い会社は、ビジネスフォンを導入することで受信できる電話の数が増えます。これにより、ビジネスチャンスを逃さずに、通話対応に対する顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
内線通話で連絡や取り次ぎが効率化&コスト削減
続いてのメリットとして、内線通話で連絡や取り次ぎが効率化やコスト削減につながる点にあります。
ビジネスフォンでは、外線通話だけでなく無料の内線通話もできます。
内線通話とは、会社内でかける電話のことです(例:営業部と総務部の間の電話など)。
会社内の相手に連絡したい場合、わざわざ外線をかける必要がなく、無料の内線で済むため通話料の節約になります。
外部からかかってきた電話を、内線を通じて社内の誰かに転送する際でも通話料は無料です。※フリーダイヤルなどは除く。
料金を気にせずかけられると、効率性も増します。オフィスのフロアが広い場合や、数階にわたってフロアが広がっている場合、わざわざ社内連絡のために該当部署へ赴く必要がなくなります。
- デスクの専用電話機から内線通話をすれば、動かずに連絡事項を伝えられるため便利です。
ビジネスフォンの導入は、通話コストを節約したい会社や、社内連絡の効率をアップしたい会社にも有効です。
1本の回線契約で済むため基本料金の節約に
3つ目のメリットは1本の回線契約で済むため基本料金の節約になることです。
前述のとおり、ビジネスフォンでは1本の回線で複数のチャンネルを使えるほか、複数の電話番号を使うことが可能です。
※1本の回線での電話番号の数やチャンネル数はサービスにより異なります。
そのおかげで、何本もの回線契約をせずに同時通話や複数番号の使用ができ、回線契約の基本使用料をカットできます。
家庭用電話機の場合、複数の外線の受発信をおこなうには、必要な分の回線契約をしなくてはならず、電話機も複数台購入する必要も。
通信のランニングコストを抑えたい会社にとって、ビジネスフォンを導入することは節約手段になるでしょう。
ビジネスフォンを導入するデメリット
ビジネスフォンの導入にはデメリットも存在します。
たとえば以下のような点が挙げられます。
- 導入に高額な初期費用がかかる
- 導入・増設・移設のたびに工事が必要
- メンテナンスや保守の負担が増える
前述のメリットと比較して、導入するべきか否かを注意深く検討してください。
それでは各ポイントを詳しく見ていきましょう。
導入に高額な初期費用がかかる
1つ目のデメリットは、導入に高額な初期費用がかかることです。
ビジネスフォンを構成するのは、おもに主装置と専用電話機です。
これらの機器は決して安くはありません。
一般的な相場として、以下のコストがかかります。
- 中古:1〜5万文字
- 新品:10〜20万
- 中古:1〜3万
- 新品:3〜6万
メーカー・機種によってコストは異なりますが、性能のよい主装置や専用電話機を購入する場合は、より高いコストがかかります。
また多くの電話機の数が必要な会社の場合も、比例してコストが高くなります。
さらに、機器の購入費用に加えて工事費が必要になります。
- 1台あたり1〜2万円
※工事費は条件によって変動します。
- 新たにビジネスフォンを導入する場合は、一定額の予算を見ておく必要がありそうですね。
- そうですね。ただし後述しますが、コストを節約する方法がいくつかあります。やり方によっては、そこまで多額のコストが発生しないためご安心ください。コストや機器の詳細についてプロに相談したい方は、弊社が運営する『OFFICE110』にお問い合わせください。
導入・増設・移設のたびに工事が必要
2つ目のデメリットは、ビジネスフォンの導入・増設・移設には工事が必要であり、手間とコストがかかることです。
ビジネスフォンを設置するためには専門業者による工事が必要で、オフィスのレイアウト変更や人員の変動に伴い、配線を行わなければなりません。
配線作業には専門的な知識と技術が必要であり、主装置から各機器への配線にはフロア下の配管を使用することが一般的です。適切なケーブルを取り出すためにはプロの知識が必要であり、レイアウトの変更に伴って配線も変更する必要があります。
したがって、ビジネスフォンの導入や増設、移設には、工事や配線作業に手間とコストがかかり、専門業者に依頼することでスムーズに対応できるでしょう。
ビジネスフォンの工事に関する詳細は、以下の記事でも扱っています。
メンテナンスや保守の負担が増える
3つ目のデメリットは、メンテナンスや保守の負担が増えることです。
ビジネスフォンは丈夫で壊れにくいとはいえ精密機器なので、必要に応じてメンテナンスや保守などの適切な管理をすることで機器を長持ちさせられます。
メンテナンスとしては、配線の異常や主装置の動作のチェック・クリーニング・データのバックアップなどが含まれます。
その際、専用電話機の台数が多ければ、メンテナンスにかかる手間も大きくなります。
さらに機器の異常が発見されれば、修理や買い替えなどの面倒が生じてしまうでしょう。
- ただしメンテナンスや保守の必要性は、ビジネスフォンに限った話ではありません。精密機器に共通したテーマなので、極端に心配する必要はないでしょう。
ビジネスフォンのメンテナンスや保守についてより詳しくは、以下の記事をご覧ください。
ビジネスフォンの高額な導入費用を削減する3つの方法
ビジネスフォンのデメリットのひとつは高額な導入費用ですが、工夫しだいでコストを削減することは可能です。
コスト削減に役立つポイントとして、以下3つの方法を実践してみてください。
- 規模や用途に合った機器を導入する
- 中古ビジネスフォンを導入する
- 代わりにクラウドPBXを導入する
それぞれの方法について解説します。
規模や用途に合った機器を導入する
1つ目の方法は、規模や用途に合った機器を導入することです。
主装置にはサイズに応じてさまざまな製品があります。
サイズが大きく多機能なほど価格は高くなりますが、自社に必要な規模・機能に見合った主装置を導入すれば、無駄なコスト削減できます。
また専用電話機についても必要な機能を持つ製品を選ぶことで、無理に機能性の高さを追求する必要はありません。
たとえば、社員が10名程度の小規模オフィスの場合、必要な電話機が6台ほどだとすれば、将来の拡張を考えても電話機の接続可能台数10台ほどの主装置で十分かもしれません。
今後の事業の見通し次第にはなりますが、現時点で必要となるスペックの主装置・専用電話機を揃えるようにしましょう。
- 逆にコスト削減のために、必要な規模や機能を下回ったビジネスフォンを選ばないように注意しましょう。そのような選び方をすると後で買い替えが必要になり、結果的に高くつく可能性があります。
中古ビジネスフォンを導入する
2つ目の方法は、中古ビジネスフォンを導入することです。
ビジネスフォンは丈夫で長持ちするオフィス機器なので、必ずしも新品である必要はなく、中古でも十分耐用性はあります。
一般的には耐用年数は6年ほどとされていますが、それ以上使えるケースも多いです。
中古と聞くと気になる方も多いかと思いますが、よほど古い機種でない限り普通に使えます。
なお、NTTの製品は市場にあふれていて、適切なものが見つかりやすく、中古品にすればコストを半分以上抑えられることもあるでしょう。
代わりにクラウドPBXを導入する
クラウドPBXは新しい電話システムであり、インターネット回線を通じて利用できる柔軟性が魅力です。
また、専用電話機を購入する必要がなくコストを削減できる他、主装置の設置が不要なものもあり、初期費用を抑えられるメリットもあります。
クラウドPBXを利用すると、スマートフォンやタブレットを電話機として使用できるため、社員個人のスマホを活用することでコストを下げられます。
また、オフィス内外での通話も可能であり、内線通話が無料になるため通話コストの節約が可能に。
クラウドPBXの導入はコスト削減だけでなく、効率性やBCP対策にも役立つので、上手に活用しましょう。
クラウドPBXの詳細については、以下のページを参照してください。
ビジネスフォンの導入に関するご相談は『OFFICE110』へ
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- 次世代の電話システムであるクラウドPBXのサービスも提供しております。オフィスに最適な電話システムを導入したい方は、ぜひ一度、『OFFICE110』までご相談ください。
まとめ
ビジネスフォンは家庭用電話機と比べ、電話業務を効率的にこなすのに優れた電話システムです。
ビジネスフォンを導入することで、1つの電話番号で同時通話ができたり、内線通話で電話業務を効率化・低コスト化できたりなどの大きなメリットがあります。
高い初期費用がかかるなどのデメリットもありますが、工夫しだいでコストを抑えることは可能です。
電話業務が多い環境や、社内の連絡や内線転送を円滑に進めたい企業、通信費を節約したい会社にとって、ビジネスフォンを導入することで、費用削減や業務の効率向上が期待できます。
自社にとって最適な電話環境を手に入れたい場合は、ぜひお気軽に「OFFICE110」までお問合せください。
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