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ビジネスフォンの乗っ取りとは?高額請求の原因と不正利用を防ぐ対策

効率よく顧客対応するために欠かせないビジネスフォンですが、IP-PBXやIP電話対応機器の設定・管理が不十分な場合、第三者に不正利用されるおそれがあります。

ビジネスフォンの「乗っ取り」とは、電話機そのものを奪われることではなく、PBXや電話設備の管理機能・外部接続機能などを悪用され、第三者に国際電話などを発信される被害です。

身に覚えのない国際通話によって高額な料金が発生する可能性があるため、「初期パスワード」、「外部接続」、「ソフトウェアの更新状況」、「国際発信の設定」を確認することが重要です。

この記事では、ビジネスフォンが不正利用される仕組みと原因、被害が疑われるときの初動対応、日常的な予防策、クラウドPBXを選ぶ際の確認ポイントを解説します。

この記事の目次
  1. ビジネスフォンの乗っ取りとは?起こり得る被害
  2. ビジネスフォンが乗っ取られる主な原因
  3. 乗っ取りが疑われるときの初動対応
  4. ビジネスフォンの乗っ取りを防ぐ対策
  5. クラウドPBXなら乗っ取りの心配はない?
  6. よくある質問(FAQ)
  7. まとめ
ビジネスフォンの故障・障害はOFFICE110へ!最短当日&低価格で技術者が対応
登 雄三

監修者

登 雄三
(のぼり ゆうぞう)

保有資格:工事担任者(AI・DD総合種)/電気工事士

2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。

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2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。

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ビジネスフォンの乗っ取りとは?起こり得る被害

ビジネスフォンの乗っ取りでは、PBXやIP電話対応機器の機能・認証情報が悪用され、第三者が利用企業になりすまして電話を発信することがあります。特に注意したいのが、身に覚えのない国際通話と、それに伴う高額な通話料金です。

ビジネスフォンやPBXが不正利用される仕組み

「電話の乗っ取り」と聞くと、電話機が遠隔操作される場面を想像するかもしれません。
しかし、実際にはインターネットへ接続されたIP-PBXへの不正アクセスや、外出先から社内回線を利用する機能、リモート保守・転送機能などの悪用が主な問題です。

セキュリティ設定が不十分な場合、第三者が内線端末になりすましたり、外部からPBXへ接続したりして、利用企業が発信したように見せかけることがあります。固定電話すべてが同じ方法で乗っ取られるわけではなく、対象となる設備・機能・接続環境によってリスクは異なります。

出典・参考:NTT東日本「第三者による不正な電話利用等の被害にご注意ください」

国際電話の不正発信による高額請求

不正利用で代表的な被害は、第三者による国際電話の発信です。
企業が無人になる夜間や休日などに不正発信が繰り返されると、利用者が気づくまで通話料金が増え続ける可能性があります。

国際電話を利用しない企業は、契約中の通信事業者へ発信休止の可否を確認してください。
国際電話を利用する場合も、発信可能な内線・端末・国や地域を必要最小限に絞れるか、PBXメーカーや保守業者へ相談すると安心です。

出典・参考:NTTドコモビジネス「第三者による国際電話の不正利用について(更新版)」

通話履歴・設定情報などが漏えいする可能性

PBXやクラウドPBXの管理画面には、機種・サービスによって通話履歴、内線情報、電話帳、転送設定、利用者情報などが保存されます。不正に管理画面へアクセスされた場合、保存されている情報を閲覧されたり、発信・転送・権限の設定を変更されたりする可能性があります。

保存される情報と管理者が操作できる範囲は機種・サービスで異なります。
自社設備の型番、管理画面の権限、保存項目、ログの取得範囲を確認してください。

2015年に公表された注意喚起と料金対応

2015年6月、総務省や通信事業者は、PBXなどへの不正アクセスによって高額な国際電話料金が発生する被害について注意喚起しました。その後、NTT東日本・西日本は同年7月、発信規制の申し出から工事完了までに時間を要した一部のケースについて、条件付きの個別対応を公表しています。

ただし、これは2015年当時に公表された限定的な対応です。
現在の請求や補償の扱いは、契約サービス、被害状況、通信事業者の規定によって異なるため、契約先へ個別に確認してください。

出典・参考:NTT東日本・NTT西日本「ひかり電話における第三者による不正な利用に関する今後の対策等について」

ビジネスフォンが乗っ取られる主な原因

ビジネスフォンの不正利用は、ひとつの原因だけで発生するとは限りません。
認証情報の管理、外部接続の設定、ソフトウェアの更新、利用者アカウントの管理など、複数の不備が重なることでリスクが高まります。

初期ID・弱いパスワードを使っている

以下のような状態は不正アクセスのリスクを高めます。

  • 初期設定の認証情報を変更していない
  • 推測されやすい短いパスワードを設定している
  • 複数のサービスで使い回している

管理者用と利用者用のアカウントを分け、長く推測されにくいパスワードを設定しましょう。
多要素認証に対応している機器・サービスでは、パスワードだけに依存しない認証へ切り替えることも有効です。

管理画面や外部接続が不用意に公開されている

外出先からの接続、リモート保守、転送、DISA(外出先などから社内回線を利用して発信する機能)などは便利ですが、不要な外部接続が有効になっていると、攻撃を受ける入口になる可能性があります。

利用していない機能は停止し、接続元IPアドレスや端末を制限できる場合は設定を見直してください。
自社で判断できない場合は、設定を変更する前にメーカーまたは保守業者へ確認しましょう。

ファームウェアやソフトウェアが古い

PBX、IP電話対応機器、ルーターなどのファームウェアやソフトウェアが古いと、すでに知られている脆弱性が修正されていない可能性があります。

メーカーの更新情報とサポート期限を確認し、保守契約の範囲内で更新できるかを確認してください。
機種によっては利用者が更新できず、販売店や保守業者による作業が必要です。

更新作業や定期点検をどこまで依頼できるかは、保守契約の内容によって異なります。契約範囲を確認する際は、ビジネスフォンの保守契約の種類と費用も参考にしてください。

退職者や外部業者のアカウントが残っている

退職・異動した担当者や、契約を終了した外部業者のアカウントが残っていると、不要なアクセス権限が維持されます。
また、複数人でひとつの管理者アカウントを共有している場合は、誰が設定を変更したのか追跡しにくくなります。

担当者ごとにアカウントを発行できる場合は個別管理とし、退職・異動・委託終了時に権限を削除する運用を決めておきましょう。

ビジネスフォンの機種や管理方法によって、確認すべき設定は異なります。
現在の設備構成や外部接続の有無を整理したうえで、保守業者へ確認すると原因を切り分けやすくなります。

また、現在の機種名、回線契約、外部接続機能の利用状況が分かると、確認すべき設定を整理しやすくなります。
自社だけで判断が難しい場合は、ビジネスフォンの故障・障害対応を扱うOFFICE110へご相談ください。

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乗っ取りが疑われるときの初動対応

身に覚えのない国際電話や設定変更が見つかった場合は、被害の拡大防止を優先し、通信事業者・保守業者と連携して対応してください。初期化やログ削除を先に行うと、原因調査に必要な情報を失う可能性があります。

不正利用も一般的な故障・障害と同様に、状況を切り分けて早めに対応することが重要です。乗っ取り以外のトラブルも含めた確認手順は、ビジネスフォンが故障したときの原因の切り分けと相談前チェックで整理しています。

国際電話と不要な外部接続を停止する

まず、これ以上の不正発信を防ぐため、通信事業者へ国際電話の一時停止・利用休止を相談します。
PBX側でも、国際発信や不要な外部接続機能を停止できる場合があります。

ただし、業務への影響や証拠保全も考慮する必要があります。
機器の電源断、初期化、設定の全削除は自己判断で行わず、可能な限り保守業者の指示を受けてください。

通信事業者と保守業者へ連絡する

通信事業者には、不審な発信の停止、通話明細の確認、国際電話の利用制限、請求の取り扱いを相談します。
PBXのメーカー・販売店・保守業者には、外部接続、認証情報、転送、内線登録、管理画面などの設定確認を依頼してください。

連絡時には、不審な発信の日時・発信先・通話時間・発見した経緯・直前の設定変更などを伝えられるよう整理しておくと、確認が進みやすくなります。

通話明細とアクセスログを保存する

通話明細、アクセスログ、設定変更履歴、アラート、管理画面の表示内容などを保存します。
画面しか確認できない場合は、日時が分かる状態でスクリーンショットを残してください。

ログの保存期間は機種やサービスによって異なります。
古い記録から上書きされる可能性があるため、早めに保全し、削除・改変しないようにします。

出典・参考:IPA「中小企業のためのセキュリティインシデント対応の手引き」

ID・パスワードとアクセス権限を見直す

侵入経路を確認したうえで、管理者・利用者・保守用アカウントのパスワードを変更し、不要なアカウントと権限を削除します。
同じ認証情報を他の機器やサービスでも使用している場合は、そちらも変更してください。

多要素認証、接続元制限、管理者権限の分離などを利用できる場合は、再発防止策として設定します。

請求・被害について関係機関へ相談する

不正利用による料金が自動的に免除されるとは限りません。
通信事業者へ被害状況と請求の取り扱いを確認し、必要に応じて警察やサイバーセキュリティの相談窓口へ相談してください。

情報漏えいや取引先への影響が疑われる場合は、社内の情報セキュリティ担当者、経営者、法務担当者とも連携し、通知や報告の要否を判断します。

出典・参考:IPA「サイバーセキュリティ 相談・届出窓口一覧」

ビジネスフォンの乗っ取りを防ぐ対策

ビジネスフォンの乗っ取り対策では、パスワードだけを強化すれば十分というわけではありません。
認証、外部接続、国際発信、ソフトウェア更新、ログ監視、アカウント管理を組み合わせて対策します。

初期パスワードを変更し多要素認証を利用する

初期設定の認証情報は使用を続けず、長く推測されにくいパスワードへ変更します。
他のサービスとの使い回しを避け、管理者用パスワードを電話機の近くへ掲示したり、共有ファイルへ平文で保存したりしないようにしましょう。

パスワードの漏えいが疑われる場合や、担当者の退職・異動、権限変更があった場合は速やかに変更します。
サービスが多要素認証に対応している場合は有効化してください。

出典・参考:IPA「不正ログイン対策特集ページ」

国際電話と外部アクセスを必要最小限に制限する

国際電話を利用しない場合は、通信事業者へ利用休止を申し込みます。
利用する場合も、発信できる内線・端末・時間帯・国や地域を制限できるか確認してください。

リモート保守、外出先からの接続、転送なども、業務で必要なものだけを有効にします。
接続元を制限できる場合は、許可するIPアドレスや端末を絞り込みましょう。

出典・参考:NTT東日本「国際電話の利用休止の一元受付などの取り組み」

ファームウェアと機器の保守状況を確認する

PBX、IP電話対応機器、ルーターなどについて、メーカーが提供する更新プログラムやセキュリティ情報を確認します。
保守期限を過ぎ、更新が提供されていない機器は、設定変更だけでなく更新・交換も検討対象です。

ファームウェア更新によって設定や動作へ影響する場合があるため、機種・契約に応じてメーカー、販売店、保守業者へ実施方法を確認してください。

通話明細・ログ・アラートを確認する

一般的なウイルスチェックだけでは、PBXの不正発信を十分に把握できない場合があります。
通話明細、PBXのアクセスログ、設定変更履歴、異常発信アラートなど、電話設備に直接関係する記録を確認することが重要です。

普段は発生しない国際電話、夜間・休日の連続発信、短時間での大量発信などを検知できるか、通信事業者やクラウドPBX事業者へ確認しましょう。

出典・参考:NTTドコモビジネス「第三者による国際電話の不正利用について(更新版)」

アカウントと権限を定期的に棚卸しする

管理者、利用者、保守業者のアカウント一覧を作成し、現在も必要な権限かを確認します。
退職・異動・委託終了時に削除するだけでなく、管理者権限を持つ人を必要最小限に絞ることも重要です。

乗っ取り対策チェックリスト
  • 初期設定のID・パスワードを変更している
  • 長く推測されにくいパスワードを使用している
  • 対応している場合は多要素認証を有効にしている
  • 不要な外部接続・リモート機能を停止している
  • 国際電話の発信範囲を必要最小限にしている
  • ファームウェアと保守期限を確認している
  • 通話明細・アクセスログ・アラートを確認している
  • 退職者・異動者・外部業者の不要な権限を削除している

クラウドPBXなら乗っ取りの心配はない?

クラウドPBXは、提供事業者が設備やシステムの一部を管理するため、利用企業だけで保守するオンプレミス型とは管理方法が異なります。ただし、クラウドPBXであれば乗っ取りの心配がないわけではありません。

クラウドPBXも設定と運用によってリスクが変わる

クラウドPBXでは、事業者側が担うセキュリティ対策と、利用企業側が担うアカウント・端末・権限管理があります。事業者の対策が充実していても、弱いパスワード、不要な管理者権限、退職者アカウントの放置などがあれば、不正利用のリスクは残ります。

反対に、オンプレミス型であっても、適切な外部接続制限、更新、ログ監視、保守体制があればリスクを抑えられます。
クラウドかオンプレミスかだけで安全性を判断せず、実際の設定と運用を確認してください。

契約前に確認したいセキュリティ項目

クラウドPBXを選ぶ際は、次の項目を確認しましょう。

  • 管理画面で多要素認証を利用できるか
  • 通信・音声データの暗号化に対応しているか
  • 接続元IPアドレス・端末・利用地域を制限できるか
  • 管理者と一般利用者の権限を分けられるか
  • 通話・操作・ログイン・設定変更の記録を確認できるか
  • 異常な国際発信や大量発信を検知・通知できるか
  • バックアップ、障害対応、サービス終了時のデータ取り扱いが明確か

すべてのサービスが同じ機能を備えているわけではありません。
利用予定のサービスについて、提供資料・利用規約・セキュリティ仕様を確認してください。

出典・参考:IPA「中小企業のためのクラウドサービス安全利用の手引き」

サポート体制と責任範囲を確認する

不正利用や障害が疑われたときに、どの窓口へ連絡できるのか、夜間・休日も対応しているのか、ログ調査やアカウント停止をどこまで依頼できるのかを確認します。

また、提供事業者と利用企業のどちらが、端末管理、アカウント発行、パスワード設定、ログ保存、国際発信制限を担当するのかを明確にしておきましょう。日本語マニュアルや導入後の設定支援があるかも重要な確認項目です。

OFFICE110では、ビジネスフォンの故障・障害や設定に関するご相談を受け付けています。
現在の機種名、回線契約、不審な発信の有無、利用している外部接続機能をお伝えいただくと、確認すべき内容を整理しやすくなります。

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よくある質問(FAQ)

ビジネスフォンのよくある質問

乗っ取りはどこから侵入されますか?

主な侵入経路は、IP-PBXやクラウドPBXの管理画面、外出先からの接続機能、リモート保守、転送機能などです。
初期設定の認証情報、推測されやすいパスワード、不要な外部接続、古いソフトウェア、不要なアカウントが残っているとリスクが高まります。

乗っ取りが疑われる場合、最初に何をすべきですか?

国際電話と不要な外部接続を停止し、通信事業者とPBXの保守業者へ連絡してください。
通話明細、アクセスログ、設定変更履歴は削除せず保存します。機器の初期化や設定の全削除は、原因調査に必要な情報を失う可能性があるため、自己判断で行わないようにしてください。

パスワードはどのくらいの頻度で変更すべきですか?

漏えいが疑われる場合、担当者の退職・異動、権限変更、委託先の変更があった場合は速やかに変更してください。
頻繁な変更だけに頼るのではなく、長く推測されにくいパスワード、使い回しの禁止、多要素認証を組み合わせることが重要です。

クラウドPBXでも安全に使えますか?

適切なサービスを選び、正しく設定・運用すれば安全性を高められます。
ただし、クラウドPBXであれば乗っ取りの心配がなくなるわけではありません。
多要素認証、暗号化、アクセス制御、操作ログ、異常発信の検知、サポート体制を確認してください。

被害に遭った場合、通話料金は戻りますか?

不正利用された料金が自動的に免除されるとは限りません。
2015年にはNTT東日本・西日本が一部の条件に該当するケースへ個別対応を公表しましたが、当時の限定的な対応です。
現在の扱いは契約サービスや被害状況によって異なるため、通信事業者へ個別に確認してください。

まとめ

ビジネスフォンの乗っ取りとは、主にPBXやIP電話対応機器の管理機能・外部接続機能などが悪用され、第三者に国際電話を発信される被害です。

身に覚えのない発信が見つかった場合は、国際電話と不要な外部接続を停止し、通信事業者・保守業者へ連絡します。その際は、原因調査に必要な通話明細、アクセスログ、設定変更履歴を削除せず保存してください。

日常的な対策では、初期パスワードの変更、多要素認証、外部接続と国際発信の制限、ファームウェア更新、ログ監視、アカウントの棚卸しを組み合わせることが重要です。

自社の機種や契約でどこまで設定できるか分からない場合は、型番、回線契約、利用している外部接続機能、国際電話の利用状況を整理すると、販売店や保守業者へ相談しやすくなります。

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