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電話加入権とは?特徴や費用など基本知識を分かりやすく解説

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「電話回線の選び方」記事一覧

電話加入権とは?特徴や費用など基本知識を分かりやすく解説

電話加入権とは?特徴や費用など基本知識を分かりやすく解説

NTT東西のアナログ回線を新規で契約する場合、「電話加入権」の購入(税込3万9,600円)が必要です。

個人ユーザーは固定電話を避け、スマートフォンのみで対応することも可能です。
ただし、法人の場合は円滑な事業運営や対外的な信頼性のために、固定電話の導入が必要となることが多いのが実情です。

本記事では、電話加入権の概要と、固定電話導入時の節約ポイントについて解説します。
また、不要になった加入権の扱いや、電話加入権が不要な代替サービスについても紹介します。

この記事を読めば、電話加入権の有無にかかわらず、自社に最適な電話サービスを選択できるでしょう
ぜひ参考してください。

この記事の目次

  1. そもそも電話加入権とは

  2. 電話加入権の特徴

  3. 電話加入権に関する費用と返金について

  4. 電話加入権の確認方法と解約・利用休止・一時中断する方法

  5. 電話加入権の費用を抑える2つの方法

  6. ひかり電話やビジネスフォンのご相談は実績豊富な『OFFICE110』へ
  7. まとめ
最適な電話回線プランはOFFICE110にご相談ください|番号最短当日発行・手続き代行

千々波 一博

監修者

千々波 一博
(ちぢわ かずひろ)

保有資格:Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネージャー検定

2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。

2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。

そもそも電話加入権とは

まずは、「電話加入権」について基本的な知識を解説します。
電話加入権の定義や内容をわかりやすくご紹介しますので、参考にしてください。

電話加入権とは 「固定電話を利用のために必要な権利」

「電話加入権」とは、固定電話を利用するために必要な権利のことです。

通常、固定電話を利用する際には毎月の基本料金に加え、初期費用が必要です。
この初期費用を支払うことで、電話加入権を取得できます。

例えば、スポーツジムの会員権を取得することで、その施設を利用できるのと同様の仕組みです。
固定電話を導入する際にも「電話加入権」という「会員権」が必要です。

この会員権を取得するためには、「施設設置負担金」と呼ばれる初期費用を支払う必要があります。
具体的には、以下の流れになります。

  1. 施設設置負担金の支払い
  2. 電話加入権の取得
  3. 固定電話の利用

なお、「電話加入権を支払う」といった言い方がされることもありますが、実際には「施設設置負担金」を支払います。

両者は一般的に同義と見なされるため、本記事では「電話加入権=施設設置負担金」として解説します。

電話加入権はなくなる?2024年のIP網移行について

結論から言うと、現時点で、電話加入権が消滅する予定はありません

NTTによると、2024年より電話システムが一部刷新され、従来とは異なる電話サービス(メタルIP)が始まります。

2024年に終了するのは、「PSTN」と呼ばれる公衆交換電話網です。
PSTNは、電話サービスを提供のため長年使われてきたインフラですが、人材不足や部品不足で維持管理が難しくなり、IP網に取って代わることになりました。

この影響で、一部の関連サービスは終了します。
しかし、「INSネット」(NTTのISDN回線の名称)が引き続き存続するため、電話加入権も2024年以降継続されます。

実際には、大きな変化があるように感じるかもしれませんが、ユーザーが行う必要のあることはそれほど多くありません。

変化の主な部分はNTT側にあります。ユーザーは2024年以降も従来通りに加入電話やISDN回線の通話機能を利用できます。

「固定電話のIP網移行」に関する内容については、以下の記事もあわせてご覧ください。

電話加入権の特徴

ここからは電話加入権の3つの特徴についてご紹介します。

  1. 月々の基本料金が抑えられる
  2. 電話加入権は利用休止・一時中断・解約ができる
  3. 申し出ないと権利が消滅する

それぞれ詳しく解説していきます。

月々の基本料金が抑えられる

電話加入権の1つめの特徴は、月々の基本料金が抑えられることです。

NTTの固定電話プランには、電話加入権が「必要なプラン」と「不要なプラン」があります。
電話加入権が必要なプランでは基本料金の一部を前払いするため、月額利用料金が割安になります。

NTTは電話加入権について、以下のように説明しています。

この施設設置負担金は、加入電話等のサービス提供に必要な弊社の市内交換局ビルからお客さまの宅内までの加入者回線の建設費用の一部を、基本料の前払い的な位置付けでご負担していただくものであり、お客さまがお支払いいただいた額を加入者回線設備の建設費用から圧縮することにより、月々の基本料を割安な水準に設定することでお客さまに還元させていただいており、解約時等にも返還いたしておりません。
出典:「施設設置負担金についてのご説明」NTT東日本

具体的には、電話加入権が不要なプラン(例:「加入電話・ライトプラン」や「INSネット64・ライト」)よりも、電話加入権が必要なプランの方が月額利用料金が安くなります。

電話加入権を支払うことで、先に設備コストを負担するため、結果的に月々の基本料金が抑えられます。

また、電話加入権を支払わない場合、月々の料金が高くなるので、長期的な利用を考えると電話加入権を支払う方が経済的です。

電話加入権は利用休止・一時中断・解約ができる

電話加入権の2つめの特徴は、利用休止・一時中断・解約ができることです。

加入電話やISDN回線を利用しているユーザーが、光電話への切り替えなどで電話加入権が不要になった場合、契約の解除や利用の停止ができます。

各手続きの特徴は以下のとおりです。

概要 手続き後の月額利用料 再開の可否 再開後の電話番号
解約 電話加入権を手放すこと なし 不可
利用休止 利用の停止
最大10年間まで
(5年ごとの更新が必須)
なし 可能 新しい電話番号
一時中断 再開申込まで停止 あり 可能 再開前と同じ番号

これらの手続きを行うことで、ユーザーは不要なコストを削減できます。

電話加入権は、利用状況に応じて解約や利用休止、一時中断を選択でき、各手続きによってコストを抑えたり、電話番号を保持したりすることが可能です。自身のニーズに合った手続きを選びましょう。

申し出ないと権利が消滅する

電話加入権の3つめの特徴は、電話加入権の権利は申し出ないと消滅してしまうことです。

利用休止手続きを行った場合でも、定期的な更新手続きを行わないと権利がなくなるためです。
休止期間を延長するには5年ごとに手続きが必要で、延長手続きを忘れると権利が消滅する可能性があります。

例えば、2024年1月に利用休止手続きをした場合、5年後の2029年1月に延長手続きをしないと、休止期間は2034年1月までしか延長されません。

一方で、一時中断手続きには継続期間の上限がないため、同じ手続きを繰り返す必要はありません。

電話加入権を持続させるためには、利用休止後の延長手続きを忘れずに行うことが重要です。
定期的に手続きを行うことで、権利の消滅を防ぎましょう。

最適な電話回線プランはOFFICE110にご相談ください|番号最短当日発行・手続き代行

電話加入権に関する費用と返金について

ここからは、電話加入権の取得にかかる費用について解説します。

また、電話加入権を手放した場合に返金処理されるかどうかもあわせてご紹介します。

電話加入権の購入費用はいくら?

電話加入権の購入費用は、税込3万9,600円です。

以前は2倍以上の金額がかかっていたため、現在の料金は大幅に引き下げられています。
それでも、初期費用として4万円近く支払うのは大きな出費に感じるかもしれません。

もし初期費用をできるだけ抑えたい場合、電話加入権が不要のプランを選択することも可能です。
以下のプランが該当します。

  • 『加入電話・ライトプラン』:加入電話(アナログ回線)用のプラン
  • 『INSネット64・ライト』:ISDN回線用のプラン

これらのプランでは電話加入権を購入する必要がなく、利用できるサービスは電話加入権が必要なプランと同等です。
ただし、月額利用料金が割高になり、工事費用が発生します。

以下は、各プランの費用の比較です。

プラン 契約料 施設設置負担金 工事費 月額利用料金(事務用)
加入電話 880円 3万9,600円 2,530円~2,750円
加入電話・ライトプラン 880円 2,200円 2,805円~3,025円
INSネット64 880円 3万9,600円 3,883円
INSネット64・ライト 880円 2,200円 4,158円

電話加入権が必要なプランと不要なプランを比較すると、月額利用料金の差はわずか275円です。
例えば、INSネット64とINSネット64・ライトの料金差は275円であり、電話加入権の購入費用を割引還元で取り戻すには約12年かかります。

そのため、月々の割引還元を目当てに電話加入権を購入するのは得策ではありません。
電話加入権が不要なプランでも同様のサービスを利用できるため、不要プランを選ぶ方が良いでしょう。

電話加入権を安価に取得したい場合は、中古の権利を選ぶことも選択肢に入れるといいでしょう。

不要の電話加入権は売却・返金できる?

不要になった電話加入権は、売却や譲渡が可能です。

換金を検討する場合、専門業者や金券ショップなどで電話加入権の買取を取り扱っている業者に、問い合わせると良いでしょう。また、ネットオークションでも販売できます。

ただし、売却してもあまり高値にならないケースも多く、買取業者では約1,000円程度オークションサイトでは約6,000円程度が一般的です。

売却する際にはいくつかの条件があり、利用休止手続き後3ヶ月以上が経過していることや、料金滞納がないことなどが挙げられます。

なお電話加入権を手放しても、NTTからの返金は行われないことに注意してください。
以下、公式コメントをご覧ください。

解約時等にも返還いたしておりません。従って、施設設置負担金は、弊社が電話加入権の財産的価値を保証しているものではありませんが、社会実態としては、電話加入権の取引市場が形成されています。
出典:「施設設置負担金についてのご説明」NTT東日本

上記の通り、「返還しない」と明記されています。したがって、あくまで外部で売却することを理解しておきましょう。

電話加入権の確認方法と解約・利用休止・一時中断する方法

自社の電話回線が電話加入権を購入して導入したものかどうかは、簡単に確認できます。

ここからは電話加入権の有無の確認方法、および不要になった場合の解約・利用休止方法を見てみましょう。

電話加入権の保有を確認する方法

電話加入権の保有状況を確認する方法は、以下のとおりです。

    【NTT東日本】

  • 局番なしの「116」へ電話をかける
  • 0120-116-000(携帯電話からの発信)
  • 受付時間:午前9時~午後5時
    年中無休(年末年始12/29~1/3を除く)

    【NTTT西日本】

  • 局番なしの「116」へ電話をかける
  • 0800-2000116(携帯電話からの発信)
  • 受付時間:午前9時~午後5時
    年中無休(年末年始12/29~1/3を除く)

電話加入権の解約・利用休止・一時中断する方法

電話加入権を解約・利用休止・一時中断の手続きはオンラインまたは電話で行えます

◾︎NTT公式サイトでの手続き
NTT東日本・西日本それぞれのウェブサイトで、解約・利用休止・一時中断の専用ページにアクセスする
必要な情報を入力するだけで手続きが完了

◾︎電話での申し込み
・NTT東日本・西日本ともに、局番なしの「116」に連絡
・携帯電話からは、NTT東日本: 0120-116-000、NTT西日本: 0800-2000116に連絡

◾︎事前に準備するもの
電話番号、契約者名義、利用住所、支払い情報を用意する

◾︎手続き費用
・解約は無料
・利用休止と一時中断は、停止時と再開時にそれぞれ2,200円が発生する
・派遣工事が必要な場合は、11,000円程度かかる場合がある

費用面も考慮しながら、最適な選択をしましょう。

電話加入権の費用を抑える2つの方法

固定電話を使いたいけど、高額な電話加入権は避けたい……
そこで、電話加入権の費用を抑えるおすすめの方法が次の2つです。

  • 光電話に切り替える
  • 直収電話を契約する

これらの方法を活用すれば、電話加入権購入の負担なく、固定電話をリーズナブルに利用できます
それぞれ詳しく解説していきます。

ひかり電話に切り替える

電話加入権を購入せずに電話を利用する方法の1つが、「ひかり電話」への切り替えです。

「ひかり電話」は、NTTの光回線を利用したIP電話サービスです。
従来の電話回線と比べて通話料金が安く設定されているため、通信コストの削減が期待できます。

また、光回線を利用するため、追加の電話加入権を購入する必要がありません。

新規で光回線を引く場合は、光電話への乗り換えは1~2ヶ月ほどかかるのが一般的です。
一方、既に光回線をお持ちの場合は、番号ポータビリティの手続きを行うことで約2週間前後で完了します。

オフィスの固定電話をNTTのひかり電話に切り替えた場合、以下の点がメリットです。

  • 電話加入権を購入する必要がない
  • 電話番号を変えずにそのまま利用できる
  • 基本料金が安い
  • 全国一律の通話料金が適用される
  • オフィスの通信環境が良くなる

ひかり電話への切り替えは、電話加入権が不要で通話料金の削減が期待できるため、オフィスの固定電話運用にとって大きなメリットになるでしょう。

「ひかり電話」についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

直収電話『ソフトバンクおとくライン』を契約する

電話加入権を購入せずに電話を利用する2つの方法が、直収電話に契約する方法です。

「直収電話」とは、NTT東西以外の通信会社が提供する固定電話サービスのことです。
一般的に「電話=NTT」とイメージされがちですが、実はNTT以外でも固定電話サービスを利用できます。

主な直収電話サービスには以下のようなものがあります。

  • ソフトバンク『おとくライン』
  • NTTコミュニケーションズ『プラチナ・ライン&世界割』
  • J:COM『J:COM PHONE』

なお、直収電話の契約にはおおよそ1〜2週間ほどの期間がかかります。

直収電話の導入には、次のようなメリットがあります。

  • 電話加入権の購入が不要
  • 電話番号を変更せずにそのまま利用可能
  • 基本料金が比較的安価
  • 一律の通話料金設定で通話コストを抑えられる

ただし、0120番号のフリーダイヤルが利用できないなどの注意点もあります。

「直収電話」について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

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まとめ

「電話加入権」とは、NTTの固定電話を利用するために必要な権利で、施設設置負担金を支払うことで取得できます。

2024年以降、IP網への移行が進み、電話インフラの状況は変化しますが、電話加入権は今後も継続する見通しです。ただし、NTTの加入電話やINSネットを使う場合は、電話加入権が必要です。

一方、以下のように加入権が不要なプランもあり、同等のサービスが利用できます。

  • 加入電話・ライトプラン
  • INSネット64・ライト

これらのプランは、コスト面でも検討の価値があります。

また、「ひかり電話」はNTTのIP網を活用したNTTのサービスで、従来の電話回線よりも高品質で安価な通話が可能です。

「光電話」はNTT以外の通信事業者が提供するIP網を利用したサービスです。
ひかり電話と同様に、従来のアナログ電話回線に比べて通話品質が高く、料金も比較的安価です。

このように、自社のニーズに合わせて、ひかり電話・光電話・直収電話など最適な電話サービスを選ぶことが重要です。
これにより、通信コストを抑えつつ、自社に必要な機能を確保できるでしょう。

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