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ISDN回線を使っている企業では、「電話やFAXはこのまま使えるのか」「2024年に何が終了したのか」「いつまでに移行すべきか」と不安になることがあります。
結論からいうと、INSネットのディジタル通信モードは2024年1月から地域ごとに段階的に終了し、INSネット関連サービス全体も2028年12月31日に提供終了予定です。
ただし、影響はインターネット接続だけではありません。電話・FAX・POS・EDI・警備端末・ビジネスフォン主装置など、業務で使う周辺機器まで確認する必要があります。
この記事では、ISDN回線の終了時期、影響を受けやすい業務、ひかり電話・クラウドPBX・IP電話などの移行先、移行前のチェック項目を法人向けに整理します。
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監修者
登 雄三(のぼり ゆうぞう)
保有資格:工事担任者(AI・DD総合種)/電気工事士 SNSリンク: X(旧Twitter) / note
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。
ISDN回線は、すべてが2024年に使えなくなったわけではありません。2024年に終了したものと、2028年12月31日に終了予定のものを分けて理解することが大切です。
2024年1月から地域ごとに段階的に終了したのは、INSネットの「ディジタル通信モード」です。これは、POS・EDI・決済端末などのデータ通信で使われていた通信方式です。
NTT東日本では、ディジタル通信モードの終了にあわせて補完策を提供していますが、従来と同一品質で使えるとは限らず、利用機器によっては伝送遅延や処理時間の増加が発生する場合があります。出典:NTT東日本「INSネットをご利用の事業者さまへ」|確認日:2026年7月1日
INSネット関連サービスは、2028年12月31日に提供終了予定です。現在、通話モードや一部の用途で使えている場合でも、終了予定日を前提に早めに移行先を確認しておく必要があります。
NTT東日本は、INSネット関連サービスの新規申込受付を2024年8月31日に終了し、2028年12月31日をもってすべてのサービスを終了予定と案内しています。出典:NTT東日本「ISDNサービス(INSネット)の提供終了」|確認日:2026年7月1日
自社がISDN回線を使っているか分からない場合は、まず請求書や契約書に「INSネット」「INS通信料」などの記載がないか確認しましょう。あわせて、電話機まわりにTA・DSU・主装置などの機器が接続されていないかも確認します。
ここを見落とすと、電話だけを移行したつもりでも、FAXや警備端末、決済端末が古い回線に残ってしまうことがあります。古い建物の配管を確認するように、見えている電話機だけでなく、裏側につながる機器まで洗い出すことが重要です。
ISDNの定義は必要ですが、今回の記事では基礎説明に寄せすぎないことが大切です。ここでは、移行判断に必要な範囲で、ISDN・アナログ回線・光回線の違いを整理します。
ISDNは、音声やデータをデジタル信号で送る通信方式です。INSネットは、NTT東日本・NTT西日本が提供してきたISDNサービス名として理解すると分かりやすいでしょう。
かつては、電話とデータ通信を1本の回線で扱えることや、1本の回線で複数チャネルを利用できることが強みでした。
しかし現在は、通信速度・サービス継続性・移行先の選択肢を考えると、光回線やクラウドPBXなどへの移行検討が必要です。
アナログ回線は音声を電気信号として送る回線で、ISDNは音声やデータをデジタル信号として扱います。どちらも固定電話やFAXで使われてきましたが、仕組みや接続機器、移行時の確認項目は異なります。
アナログ回線についてもあわせて整理したい場合は、アナログ回線の基礎を解説した記事も参考にしてください。
光回線は光ファイバーを使う通信回線で、ひかり電話は光回線を利用した電話サービスです。ISDN終了後の移行先としては、固定電話番号を使い続けたい企業や、ビジネスフォン環境を見直したい企業で候補になります。
ひかり電話の仕組みや固定電話との違いを詳しく確認したい方は、ひかり電話とは何かを解説した記事もあわせて確認してください。
ISDN終了の影響は、電話だけに限られません。FAX、POS、決済端末、EDI、警備端末、ビジネスフォン主装置など、社内外の業務を支える機器まで確認する必要があります。
ISDNのディジタル通信モードは、POSシステム、CCT/CAT端末、EDI、企業内WAN、レセプトオンライン請求などで使われてきました。これらの機器が残っている場合、回線だけを切り替えても業務に影響が出る可能性があります。
NTT東日本も、INSネットのディジタル通信モード終了により影響を受ける可能性があるシステムとして、POS、CCT/CAT端末、警備、EB、EDI、ビル管理、G4FAX、ATMバックアップ、企業内WAN、レセプトオンライン請求などを挙げています。出典:NTT東日本「INSネットをご利用の事業者さまへ」|確認日:2026年7月1日
ビジネスフォンを利用している企業では、電話機だけでなく主装置の確認も必要です。「主装置がどの回線を収容しているか」、「ひかり電話やIP電話に対応できるか」、「設定変更で済むか」は環境によって異なります。
古い主装置を使っている場合、回線変更だけでなく、電話機の入れ替えや設定変更が必要になることもあります。見積もり前に、主装置の型番、電話機台数、内線数、外線数を確認しておくと話が進みやすくなります。
医療機関、店舗、警備を利用している事業所、受発注システムを使う企業では、電話以外の通信が残っていないか特に注意が必要です。現場では「電話は使えているから大丈夫」と思っていても、裏側で古い回線が業務端末を支えている場合があります。
電話機だけを見て判断すると、FAX・警備・決済端末・EDIなどを見落とすことがあります。移行前に、回線につながっている機器を一覧化しておきましょう。
今すぐ通話できている場合でも、ISDN回線を先送りで使い続けると、移行時期・保守・工事・業務停止のリスクが大きくなります。期限だけでなく、社内の準備期間も含めて考えることが重要です。
終了時期が近づくと、同じように移行を検討する企業が増える可能性があります。回線工事、主装置設定、FAX確認、番号継続の確認が重なると、希望時期に切り替えられないことも考えられます。
特に、複数拠点がある企業や、営業時間中に電話を止めにくい店舗・医療機関では、早めに移行スケジュールを整理しておくと安心です。
ISDN回線を使っている企業では、ビジネスフォン主装置や電話機も長期間利用しているケースがあります。古い機器は、故障時の部品手配や保守対応が難しくなる場合があります。
修理できるか、設定変更で対応できるか、入れ替えが必要かは、機種・利用年数・設置環境によって変わります。移行先を決める前に、現在の機器構成を確認しましょう。
ISDN移行で避けたい失敗は、切替後に「電話は使えるがFAXが送れない」「内線がつながらない」「警備端末が通信できない」と気づくことです。
このリスクを避けるには、回線・番号・FAX・主装置・周辺機器を切り分けて確認し、移行後に必要な動作テストを事前に決めておくことが大切です。
ISDN終了後の移行先は、光回線だけではありません。固定電話番号を重視するのか、スマホ内線化を進めたいのか、FAXを残すのかによって、候補は変わります。
まずは、主な移行先を比較して、自社の業務に合いそうな候補を整理しましょう。料金や工事条件は契約内容・エリア・機器構成によって異なるため、ここでは判断軸を中心にまとめます。
NTT西日本では、INSネット終了後の代替として、利用状況に応じてフレッツ光、ひかり電話、ひかり電話ネクスト、光回線電話、ワイヤレス固定電話などを案内しています。出典:NTT西日本「INSネットのサービス終了について」|確認日:2026年7月1日
ひかり電話は、固定電話番号を使った業務を続けたい企業にとって候補になりやすい移行先です。ただし、番号継続や既存機器との接続可否は契約状況・設備状況によって異なります。
固定電話との違いや注意点を先に整理したい場合は、ひかり電話の仕組みや注意点を解説した記事も参考にしてください。
クラウドPBXやIP電話は、スマホを内線化したい企業、拠点や在宅勤務を含めて電話環境を見直したい企業で候補になります。従来のビジネスフォンと比べて、機器構成や運用方法が変わる点も確認が必要です。
一方で、インターネット回線の品質、セキュリティ設定、停電時の代替連絡手段なども重要です。料金だけで選ばず、業務で必要な通話品質や運用ルールまで確認しましょう。
移行先は、安さだけで決めると失敗しやすくなります。番号継続、FAX利用、電話機台数、拠点数、スマホ内線化、停電対策など、実際の運用条件から選ぶことが大切です。
現在の固定電話番号を継続したい場合は、移行前に番号継続の可否を確認します。番号がそのまま使えるかどうかは、市外局番・収容局・サービス種別・設備状況などによって変わります。
NTT東日本のFAQでも、電話番号の継続可否は市外局番・収容局・サービス種別によって決まり、最終的な可否は契約内容や設備状況の確認が必要と案内されています。出典:NTT東日本FAQ|確認日:2026年7月1日
FAXを使い続けたい場合は、FAX機器の種類、複合機との接続、回線方式、送受信の頻度を確認します。G3 FAX、G4 FAX、複合機連携などで影響の出方が変わるため、移行後の動作確認が必要です。
特に、受発注や請求でFAXを使っている企業では、切替当日に送受信できないと業務に影響します。電話番号だけでなく、FAX番号と送受信テストまで確認しましょう。
複数拠点がある企業や、スマホを内線として使いたい企業では、クラウドPBXやIP電話も候補になります。外出先や在宅勤務でも電話を受けやすくなる一方で、インターネット回線や端末管理の確認が必要です。
また、停電時に電話をどう使うかも確認しておきましょう。ONU、ルーター、主装置、電話機、UPSの有無によって利用可否が変わるため、「停電時も使える」と単純に判断しないことが大切です。
電話回線や番号まわりの考え方から整理したい方は、電話回線・ひかり電話の案内ページもあわせて確認できます。
移行先を比較する前に、自社の現状を整理しておくと、見積もりや工事の話が進みやすくなります。ここでは、社内確認に使える項目をまとめます。
ここまで整理できると、ひかり電話・クラウドPBX・IP電話のどれが合うかを比較しやすくなります。逆に、主装置の型番やFAX利用の有無が分からないままだと、見積もりや工事判断が止まりやすくなります。
ISDNからの移行は、回線だけを申し込めば終わるものではありません。番号・FAX・主装置・周辺機器・工事日・動作確認を順番に進める必要があります。
移行先が見えてきたら、台数・回線数・工事内容をもとに見積もりを確認します。工事日は、通常業務への影響を考え、電話やFAXを止めにくい時間帯を避けて調整しましょう。
切替テストでは、外線発着信、内線、保留転送、FAX送受信、代表番号、追加番号、必要な周辺機器の動作を確認します。
切替後の確認を後回しにすると、営業開始後に不具合が見つかることがあります。移行作業は、工事が終わった時点ではなく、必要な業務動作が確認できた時点で完了と考えましょう。
ISDN回線の移行では、回線だけでなく、電話番号、FAX、ビジネスフォン主装置、配線、工事時期までまとめて確認する必要があります。自社だけで判断しにくい場合は、現在の利用状況を整理したうえで専門窓口へ相談すると進めやすくなります。
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自社に合うビジネスフォンの導入方法や、新品・中古の選び方を整理したい方は、OFFICE110のビジネスフォン総合案内ページも参考にしてください。
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ISDN回線は、2024年にすべて終了したわけではありません。2024年に終了したのは主にディジタル通信モードであり、INSネット関連サービス全体は2028年12月31日に提供終了予定です。
ただし、今使えているからといって先送りにすると、FAX・POS・警備端末・EDI・ビジネスフォン主装置などの確認が遅れ、移行時に業務へ影響が出る可能性があります。
まずは、現在の回線種別、電話番号、FAX番号、主装置の型番、接続している周辺機器を確認しましょう。そのうえで、ひかり電話・クラウドPBX・IP電話などから、自社の運用に合う移行先を選ぶことが大切です。
いま自社の電話環境は、回線・番号・FAX・主装置のどこまで確認できているでしょうか。電話・FAX・ビジネスフォンの移行をまとめて検討したい場合は、OFFICE110のビジネスフォン総合案内もあわせてご確認ください。
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