ナンバーディスプレイとは？導入のメリット・料金・申込方法も解説

「迷惑電話やいたずら電話の着信が多く、業務に集中できない……」
「電話番号を聞き忘れて、相手に迷惑をかけてしまうことがある」

そのような悩みを解決するのが「ナンバーディスプレイ」機能です。

ナンバーディスプレイを導入すれば、着信した相手の電話番号が液晶に表示されるため、必要な電話にだけ対応でき、業務効率をアップできます。さらに、着信履歴を残せるので、万が一番号を聞き忘れても安心です。

ナンバーディスプレイは有料オプションですが、利用するメリットは大きいと言えるでしょう。

本記事では、ナンバーディスプレイの基礎知識・メリットを解説したうえで、申し込み方法・導入の流れについてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

ナンバーディスプレイとは？基本知識を解説

ナンバーディスプレイは、昔からあるサービスですが、実際にはどのようなものか知らない方も多いのではないでしょうか。

そこで、本章では、ナンバーディスプレイの基本知識について、わかりやすく解説します。

ナンバーディスプレイの特徴

ナンバーディスプレイとは、電話の着信時に、相手の電話番号を表示する機能のことです。

スマートフォンや携帯電話では、標準で着信した相手の電話番号が表示されますが、固定電話では基本機能として搭載されておらず、有料オプションとなっています。

ちなみに「ナンバーディスプレイ」はNTTでの呼び方となり、ソフトバンク回線では「番号表示サービス」、KDDIでは「発信番号表示」の名称で提供されています。

なお、ひかり電話であれば、「ひかり電話A」「ひかり電話オフィスA」など、プランによってはオプションとして標準搭載されることもあります。

ナンバーディスプレイの機能・オプション

ナンバーディスプレイは、着信時に相手の電話番号を表示するだけでなく、ほかにもさまざまな便利機能が使えます。

契約することで使える機能は、以下のとおりです。

機能名	機能の内容
発信・着信履歴の表示	発信・着信履歴を数十件残せる
非通知着信の表示	非通知でかけてきた相手の理由がわかる
識別着信	着信相手に応じて着信音やバックライトの色が変えられる
着信拒否設定	非通知・登録した番号からの着信に対して着信音を鳴らさないなどの対応ができる
ナンバーリクエスト（有料オプション：＋660円※／回線）	非通知でかけてきた相手に対して自動音声で「電話番号を通知しておかけなおしください」などのメッセージが伝えられる

※オフィスタイプの場合

非通知電話は、ビジネスの現場では使われないため、迷惑電話の可能性が高いといえます。

そんな時にナンバーリクエストを利用すれば、非通知でかけた電話に自動メッセージが流れ、迷惑電話やいたずら電話をブロックできます。

ナンバーリクエストは有料ですが、非通知電話をシャットアウトできるので、無駄な電話対応を減らすことができます。

ナンバーディスプレイの初期費用・月額料金

ナンバーディスプレイは有料オプションであるため、導入するには初期費用と月額料金が必要です。

ナンバーディスプレイにかかる料金は下記のとおりです。

	月額料金／1回線あたり		初期費用／1回線あたり
回線種類	住宅用	事務用	工事費
加入電話	440円	1,320円	2,200円
ISDN	660円	1,980円
ひかり電話	440円	1,320円

1台あたりのコストはそこまで大きくありませんが、台数が多くなればなるほどコストがかさんでしまいます。

そのため、社内で必要な端末数を精査し、無駄な費用をかけないようにしましょう。

新規申し込み＆70歳以上なら月額料金が無料に！

警察庁によると、令和4年の特殊詐欺の認知件数は1万7,570件（+3,072件・+21.2％）、被害額は370.8億円（+88.8億円・+31.5％）と前年に比べていずれも増加したそうです。

このような背景から、NTT東日本・西日本において、特殊詐欺犯罪の防止を目的に、高齢者を対象としてナンバー・ディスプレイおよびナンバー・リクエストを期間限定で無償化しています。

割引内容・適用条件などは下記のとおりです。

割引内容	ナンバー・ディスプレイおよびナンバー・リクエストの月額利用料および工事費を無償化
適用条件	70歳以上の契約者・または70歳以上の方と同居している契約者の回線
対象回線	加入電話・INSネットの住宅用、ひかり電話
割引適用期間	2023年5月1日（月）～2025年3月31日（月）
申込受付期間・申込数	2023年5月1日（月）～2023年10月31日（火） もしくはNTT東日本・西日本それぞれで申込数が5,000名に達し次第終了

適用条件に該当するならお得にナンバーディスプレイ・リクエストを使用できます。ぜひ活用しましょう。

ナンバーディスプレイを導入する4つのメリット

ナンバーディスプレイは便利な機能ですが、具体的な活用シーンがイメージできないという方もいるはずです。

そこで本章では、ナンバーディスプレイを導入する具体的なメリットについて解説します。

1. 電話を取る前に相手の電話番号がわかる

ナンバーディスプレイを導入すれば、電話を取る前に相手が誰かわかるので、瞬時に相手に合わせた対応ができます。

もし、ナンバーディスプレイを利用していない場合、電話に出た時点では相手の情報がわかりません。そのため、これまでのやり取りを思い出したり、取り次ぎ先を尋ねたりする必要があります。

例えば、相手に合わせたトークスクリプトを準備できたり、外出中の同僚であれば一言目の対応を変えたりもできます。

また、セールスの可能性が高い非通知やフリーダイヤルであれば、出ないという判断も可能です。
電話番号がわかれば着信相手がある程度予測できるため、落ち着いた対応ができるでしょう。

2. 電話番号の聞き忘れなどのミスがなくなる

重要な内容の電話ほど話すこと・聞くことに集中してしまい、相手の電話番号を聞き忘れてしまうことも多いでしょう。

ナンバーディスプレイがない状態で聞き忘れてしまった場合、着信履歴が残らないため、相手の会社の代表番号を調べて架電するなどの手間がかかってしまいます。

ナンバーディスプレイを契約していれば、着信履歴を残せるため、相手の電話番号を聞きそびれてもすぐに確認可能です。

また、席を外していても、かかってきた電話の履歴が残りるので、メモを取る必要もなく折り返しの連絡をスムーズにおこなえます。

3. 営業電話や迷惑電話をシャットアウトできる

ナンバーディスプレイを導入すると着信拒否設定ができるため、セールス電話やいたずら電話に対応する必要がなくなります。

最近では海外からの迷惑電話が多発しており、電話に出ると信じられない通話料が請求されるという事例も発生しています。

このような状況でも、番号を事前に着信拒否登録をしておけば、登録した電話番号から着信した場合は呼び出し音を鳴らさず、自動音声を流せます。

これにより、不要な電話に対応する必要がなくなり、業務に集中できます。

4. 着信相手ごとに鳴らす電話機の指定もできる

ナンバーディスプレイでは、特定の電話番号からの電話に対して親機を鳴らすのか、子機を鳴らすのかを指定できます。

事前に電話番号を設定し、着信相手ごとに鳴らす電話機の指定しておけば、従業員間で余計な取り次ぎをする必要がありません。

また、かける側にとってもスムーズに要件が伝えられるため、ストレスのない電話対応が可能になります。

このように、相手ごとに鳴らす電話機を指定することで、受ける側・かける側の双方にとって、電話対応の効率化につながります。

ナンバーディスプレイの申し込み方法と導入の流れ

ナンバーディスプレイはビジネスフォンに標準搭載されているわけでなく、使用するためには電話回線業者に申し込む必要があります。

そこで本章では、ナンバーディスプレイの申し込み方法・導入の流れを解説します。

申し込み方法・導入の流れをチェックし、スムーズに自社に取り入れられるよう準備しましょう。

1. 電話機がナンバーディスプレイ対応か確認する

ナンバーディスプレイは、すべての電話機で利用できる機能ではなく、対応した電話機でないと導入できません。

そのため、まずは現在使用している電話機がナンバーディスプレイに対応しているのかをチェックしましょう。

ナンバーディスプレイに対応した電話機には、指定のマークまたは「ナンバーディスプレイ対応」が表示されています。

現在、販売中のビジネスフォンは基本的にナンバーディスプレイに対応していますが、中古の古い型は対応していない場合もあるので、購入前に確認しておきましょう。

2. 契約している電話回線の種類や回線事業者を確認する

ナンバーディスプレイに対応した電話機が準備できれば、申し込みに必要な情報をまとめましょう。

ナンバーディスプレイ申し込みに必要な情報は、下記のとおりです。

必要な情報がまとまったら、申し込みに進みましょう。

3. 回線事業者にナンバーディスプレイの申し込みをする

必要な情報がまとまり次第、契約している回線事業者に申し込みをしましょう。

申し込みは、電話もしくはインターネットで行えます。
なお、光コラボで契約している場合は、NTTではなく光コラボ事業者への問い合わせが必要です。

申し込み後、通信事業者による審査が行われ、審査を通過後、初期費用を支払うことでナンバーディスプレイ機能が利用できます。
基本的にはNTTの局内工事で開通するため、オフィスなどでの工事は不要です。

一般的にひかり電話やISDNの場合は、上記のように申し込みをすれば自動でナンバーディスプレイが使えるようになります。

例外として、アナログ信号を主装置に収容しているケースでは工事が必要です。工事が必要になるケースとその対処法は、次章で詳しく説明しています。

4. ビジネスフォン業者に工事を依頼する（※例外）

ナンバーディスプレイの導入は基本的には申し込みのみで完了しますが、状況によっては業者による工事が必要な場合があります。

工事の依頼が必要なケースは下記の2通りです。

上記の状態の場合、データ設定工事を行います。
一般的には、派遣費なども合わせて1万5千円〜2万円くらいの費用がかかります。

ただし、工事が必要かどうかは状況によって異なるため、不安な場合は一度ビジネスフォン業者に確認することをおすすめします。

ナンバーディスプレイに関するよくある質問

最後に、ナンバーディスプレイに関するよくある質問に回答していきます。

事前に、不明な点を解消してから導入に踏み切りましょう。

ナンバーディスプレイが表示されないのはなぜ？

ナンバーディスプレイを契約したにもかかわらず表示されない場合は、下記の原因が考えられます。

まずは電話機を確認し、ナンバーディスプレイに対応した電話機なのであればアナログ信号である可能性があるため、ビジネスフォン業者に確認することをおすすめします。

ナンバーディスプレイで表示圏外と表示されるのはなぜ？

ナンバーディスプレイで表示圏外と表示されるのは、電話をかけてきた相手がサービスを行っていない地域・電話からかけてきていることが原因だと考えれます。

具体的には、以下のような可能性があります。

上記の内容に該当していないか確認してみましょう。

ナンバーディスプレイで発信番号が非通知になるのはなぜ？

ナンバーディスプレイで発信番号が非通知になる理由は、相手が「184」をつけ、非通知設定で電話をかけているからです。

非通知電話は表示することができないため、社内でルールを決めて対応しましょう。

ビジネスフォンに関するご相談はプロのOFFICE110へ

ビジネスフォンに関するお悩みがあれば、ぜひ「OFFICE110」にお問い合わせください。

これまで数多くのお客様にビジネスフォンを導入してきた実績から、ナンバーディスプレイについてはもちろん、その他の便利機能についてもご案内可能です。

お客様の状況をしっかりとヒアリングしたうえで、コストを抑えて業務を効率化できる機能もご提案いたします。

ビジネスフォンに関する機能関連でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

まとめ

ナンバーディスプレイを導入することで、電話番号の聞き忘れなどのミスがなくなり、非通知などの迷惑電話も事前にシャットアウトできます。
これにより、業務効率は向上し、顧客だけでなく、従業員の満足度もアップにつながります。

ただし、導入する際は1回線あたりの月額料金が必要であるため、無駄な出費を防ぐためにも、必要な端末の精査が必要です。

ナンバーディスプレイは基本的に申し込みだけで導入できますが、工事が必要になる場合もあるので、不明点はビジネスフォン業者に確認しましょう。

ビジネスフォンに関するご相談は、ぜひOFFICE110をご利用ください。専門知識豊富なスタッフが、お客様の状況を把握したうえで最適なご提案をいたします。