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複合機・コピー機の消費電力は、常に一定ではありません。印刷・コピーをしているときと、待機中やスリープ中では必要な電力が異なり、業務用A3カラー複合機では最大消費電力が1.5kW前後の機種が多い一方、スリープ時は1W未満まで抑えられる機種もあります。
そのため、複合機の電気代を確認する際は、最大消費電力だけで判断するのではなく、印刷枚数・稼働時間・待機時間・スリープ設定など、実際の使い方まで含めて考えることが大切です。
また、新しく導入する場合は、消費電力に加えてコンセントの電圧やアンペア数など、設置場所の電源条件も確認しておく必要があります。
この記事では、複合機の消費電力の基本から、TEC値を使った電気料金の見方、消費電力を抑える5つの節電方法、主要メーカーの省エネ性能まで分かりやすく解説します。
監修者
千々波 一博(ちぢわ かずひろ)
保有資格:Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/生成AIパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネジャー検定
2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。
複合機の消費電力は常に一定ではなく、起動・印刷時、待機時、スリープ時など、機器の状態によって変化します。
たとえば、今回後半で比較する25〜26枚クラスの現行A3カラー複合機では、最大消費電力はおおむね1.5kW以下です。一方、省エネ状態では1W未満まで抑えられる機種もあります。
ここでは、最大電力・動作時平均電力・待機電力の違いについて分かりやすく解説します。
なお、メーカーの仕様表では、すべての機種で同じ名称・条件の数値が掲載されているとは限りません。比較するときは、どの運転状態の数値なのかまで確認することが大切です。
最大電力とは、複合機が一時的に大きな電力を必要とするときの消費電力です。単位はW(ワット)またはkW(キロワット)で表します。
特に電力が大きくなりやすいのは、主電源を入れて機器を立ち上げるときや、定着器を加熱してコピー・プリントを開始するときなどです。ただし、どのタイミングで最大値に達するかは機種によって異なります。
今回比較する現行機種では、最大消費電力は1.5kWまたは1.5kW以下が中心です。これは「常時1.5kWを使い続ける」という意味ではなく、あくまで最大時の電力を示しています。
電気代を考えるときは、最大消費電力だけでなく、実際にどれだけの時間・頻度で動作するかまで確認することが重要です。
動作時平均電力とは、複合機がコピー・プリントなどを行っている間に消費する電力です。
たとえば、会議資料を連続印刷したり、大量の帳票を出力したりしている時間が該当します。京セラ「TASKalfa MZ2501ci」では、コピー・プリントモードの公表値が480Wとなっています。
ただし、すべてのメーカーが「動作時平均電力」を同じ条件で公表しているわけではありません。そのため、メーカーをまたいで比較する際は、最大消費電力だけでなくTEC値やエネルギー消費効率もあわせて確認すると判断しやすくなります。
実際の運用では、まとめて印刷する、不要な印刷枚数を減らすといった方法で、複合機が動作する時間や回数を抑えられます。
待機電力とは、コピー・プリントを行っていない間に複合機が消費する電力です。実際にはレディー・低電力・スリープなど、複数の待機状態があります。
一般的には、操作を止めてから一定時間が経過すると、レディー状態から低電力モード、さらにスリープモードへ移行し、段階的に消費電力を抑える仕組みになっています。
現行機種では、富士フイルム「Apeos C2561」がスリープ時0.3W、京セラ「TASKalfa MZ2501ci」が0.4W、リコー「RICOH IM C2511」が0.3Wです。
待機時間が長いオフィスでは、スリープモードを適切に活用し、使用していない時間帯の消費電力を抑えることが節電につながります。
最大消費電力は、瞬間的にどれほど大きな電力を必要とするかを確認する指標ですが、それだけでは日常的な電気代までは判断できません。
複合機の省エネ性能を比較するときに参考になるのが、「TEC値」です。規定された条件で1週間使用した場合の消費電力量を表すため、機種間の比較に活用できます。
ここでは、TEC値の見方と、TEC値を使った年間電気料金の目安について解説します。
TEC値(Typical Electricity Consumption)とは、複合機やプリンターの標準的な消費電力量を比較するための指標です。国際エネルギースタープログラムで定められた測定方法が用いられています。
単位はkWh(キロワットアワー)で、規定された印刷や待機、スリープなどの動作を含む「概念的な1週間」の消費電力量を示します。基本的には、同じ測定条件であれば数値が小さいほど省エネ性能が高いと判断できます。
ただし、TEC値は実際のオフィスで使用した電力量そのものではありません。印刷枚数・稼働時間・スリープ設定などが異なれば、実際の電気使用量も変わります。
そのため、複合機を比較するときは、同じ世代・同程度の印刷速度の機種でTEC値を見ると、省エネ性能を判断しやすくなります。
複合機の消費電力は、機種を入れ替えなくても、日常的な設定や使い方を見直すことで抑えられます。
重要なのは、電源をむやみに切ることではなく、スリープ機能を活用し、不要な印刷や待機時間を減らすことです。
ここでは、複合機・コピー機の消費電力を抑える5つの節電方法について解説します。
複合機を一定時間使用しない場合は、低電力モードやスリープモードへ自動的に移行する設定を活用することで、待機中の消費電力を抑えられます。
低電力モードとスリープモードは、消費電力と復帰時間のバランスが異なります。基本的な違いは以下のとおりです。
ただし、スリープからの復帰時間は機種によって異なります。複合機を頻繁に使う部署で移行時間を極端に短くすると、利用するたびに復帰を待つことになり、業務上のストレスにつながります。
最近の機種には、省エネ性能と復帰時間を両立する機能を備えたものもあります。利用頻度に合わせてスリープ移行時間を設定し、省エネと使いやすさのバランスを取ることが大切です。
複数の資料を印刷する予定がある場合は、可能な範囲でまとめて出力するのも節電方法の一つです。
複合機は、スリープ状態から復帰して印刷を開始する際に、定着器などを稼働状態へ戻します。短時間に印刷と待機を何度も繰り返すより、必要な印刷をまとめることで、復帰や待機の回数を抑えやすくなります。
ただし、同じ枚数を印刷する場合の節電効果は、機種や設定、印刷間隔によって異なります。業務を止めてまで印刷をまとめるのではなく、同じタイミングで必要になる資料を一括出力する程度から取り入れると実践しやすいでしょう。
不要な印刷を減らせば、複合機が実際に動作する時間を短くできるため、消費電力の削減につながります。
印刷枚数を抑える方法としては、次のような取り組みが有効です。
印刷枚数を減らす取り組みは、消費電力を抑えられるだけでなく、用紙やトナーの使用量も減らせるため、複合機のランニングコスト全体の削減にもつながります。
社内資料や申請書など、紙で保管する必要のない書類を電子化すると、印刷する機会そのものを減らせます。
印刷回数が減れば、複合機の稼働時間を抑えられるため、消費電力の削減につながります。あわせて、用紙やトナーの使用量も減らせるため、印刷にかかるランニングコストの削減も期待できます。
なお、すべての書類を無理に電子化する必要はありません。紙での保管が必要な書類はそのまま残し、社内確認用の資料やFAXなど、電子データで運用しやすいものからペーパーレス化を進めることがポイントです。
パソコンを使ったFAX送受信やペーパーレス運用については、以下の記事でも詳しく解説しています。
古い複合機を長く使用している場合は、省エネ性能の高い新しい機種への入れ替えを検討することも、消費電力を抑える方法の一つです。
新しい複合機では、スリープ時の消費電力を抑える機能や、省エネ状態から短時間で復帰できる仕組みなどが採用されています。そのため、待機時間が長いオフィスでも、業務の使いやすさを維持しながら消費電力を抑えやすくなっています。
ただし、新しい機種へ入れ替えれば必ずコストを削減できるとは限りません。現在使用している複合機と候補機種のTEC値・スリープ時の消費電力・印刷速度を比較したうえで、本体価格やリース料金、保守費なども含めて判断することが大切です。
なお、現在使用している複合機を入れ替えるべきか判断したい場合は、OFFICE110にお気軽にご相談ください。弊社では、現在の機種や印刷枚数、利用人数、必要な機能、ご予算などを確認したうえで、ランニングコストも含めて自社に適した複合機をご提案します。
複合機の節電では、単純に電源を切ったり印刷を減らしたりすればよいわけではありません。方法を誤ると、FAX受信や業務効率に影響することがあります。
そのため、消費電力を抑えることだけを優先せず、複合機の機能や日常業務への影響も考えながら節電方法を選ぶことが大切です。
ここでは、節電時に注意したい電源の扱いと、印刷を制限するときの考え方について分かりやすく解説します。
複合機の節電を目的として、業務終了のたびにコンセントを抜く必要はありません。
コンセントを抜いて完全に電源を遮断すると、機種や設定によってはFAXの受信やネットワーク経由の処理など、待機中に必要な機能が利用できなくなります。また、複合機が動作している途中でコンセントを抜くと、正常な終了処理が行われず、不具合につながるおそれがあります。
日常的な節電では、コンセントを抜くのではなく、一定時間使用しないと自動で消費電力を抑えるスリープモードなど、省エネ機能を活用する方法が基本です。
長期間使用しない場合など、完全に電源を切る必要があるときは、機種ごとの取扱説明書を確認し、メーカーが案内する手順に従って電源を切りましょう。
消費電力を抑えるために印刷枚数を減らすことは有効ですが、業務に必要な印刷まで一律に制限しないことも重要です。
たとえば、確認しながら書き込む必要がある資料や、紙での保管が求められる書類まで無理に電子化すると、作業時間が増えたり、かえって業務が進めにくくなったりすることがあります。
ペーパーレス化も同様に、単純な「印刷禁止」にするのではなく、電子化しやすい書類から段階的に進める方が定着しやすくなります。
節電だけを目的にするのではなく、業務効率とのバランスを見ながら、不要な印刷を減らすことが大切です。
複合機の消費電力や省エネ性能は、メーカーだけでなく、機種の印刷速度や搭載機能、待機時の省エネ性能によっても異なります。
そこで、できるだけ近い条件で比較できるように、富士フイルム・シャープ・キヤノンの3メーカーから、A4カラー・モノクロの印刷速度が25〜26枚/分の機種を取り上げました。
ここでは、主要3メーカーの複合機について、最大消費電力・TEC値・エネルギー消費効率を比較します。
最大消費電力を見ると、今回取り上げた5機種はいずれも1.5kW前後で、大きな差はありません。一方、TEC値やエネルギー消費効率には違いがあるため、待機時間を含めた省エネ性能まで確認して比較することが大切です。
なお、TEC値が「-」の機種は、今回参照したメーカー公式仕様で比較できる数値を確認できなかったものです。TEC値の記載がないからといって、省エネ性能が低いという意味ではありません。
詳しくはこちら
富士フイルムのApeos C2561は、カラー・モノクロともに25枚/分で印刷できるA3カラー複合機です。
スリープモード時の消費電力は0.3Wで、TEC値は2026年3月の仕様変更後で0.27kWhとなっています。
また、使用する機能に応じて必要な部分だけに通電するスマート節電機能を備えており、待機時の省エネと使いやすさの両立を図っています。
新しい定着器とトナーによる低温定着にも対応しているため、待機中だけでなく、印刷時の消費電力も意識して複合機を選びたいオフィスに適した1台です。
シャープのBP-41C26は、カラー・モノクロともに26枚/分で印刷できるA3カラー複合機です。
TEC値は0.25kWh/週で、ファクス・ネットワーク待機時の消費電力は0.2Wと公表されています。
さらに、復帰時間と省電力性能のバランスを取る「バランス」モードを搭載。単純にスリープ時間を長くするのではなく、使いやすさを確保しながら省エネ運用をしやすい設計です。
待機時の消費電力を抑えながら、日常業務での復帰速度も重視したいオフィスに向いています。
キヤノンのiR-ADV C3926Fは、カラー・モノクロともに26枚/分で印刷できるA3カラー複合機です。
最大消費電力は1.5kW、エネルギー消費効率は45kWh/年です。
高速起動を有効にした場合の主電源立ち上げは10秒以下、スリープなどからのリカバリータイムも10秒以下と、待ち時間を抑えやすい設計になっています。
スリープを活用して節電する場合でも、復帰に時間がかかりすぎると使い勝手が悪くなります。その点、省エネ運用と業務中の使いやすさを両立したいオフィスで検討しやすい機種です。
複合機の消費電力を見直す際は、TEC値やスリープ時の電力だけでなく、印刷速度・月間印刷枚数・必要な機能・本体価格まで含めて比較することが大切です。
省エネ性能が高い機種でも、印刷速度や給紙容量が業務量に合わなければ、日常的な使い勝手に影響します。また、現在の複合機を使い続ける方がよいか、入れ替えた方が総コストを抑えられるかは、保守費や契約状況によっても変わります。
複数の機種を比較しても、自社に必要な条件を整理しきれず判断に迷う場合は、OFFICE110にまとめてご相談ください。
弊社では、現在の機種や月間印刷枚数、利用人数、設置環境、必要な機能、ご予算などを確認したうえで、省エネ性能と業務効率のバランスを考えた複合機をご提案します。
さらに、OFFICE110では新品コピー機が最大80%OFFになるキャンペーンも実施しています。電気代だけでなく、導入費用・保守費・印刷コストまで含めて複合機のランニングコストを見直したい場合は、OFFICE110までご相談ください。
ご相談・見積依頼
複合機の消費電力は、印刷中・レディー・低電力・スリープなどの状態によって異なります。最大消費電力だけを見るのではなく、TEC値やスリープ時の消費電力も確認することで、省エネ性能を比較しやすくなります。
日常的な節電では、低電力・スリープモードの活用を基本に、まとめ印刷、不要な印刷の削減、ペーパーレス化などを組み合わせることが効果的です。古い機種を使用している場合は、省エネ性能の高い最新モデルへの入れ替えも選択肢になります。
ただし、節電のために毎日コンセントを抜いたり、必要な印刷まで制限したりすると、FAX受信や業務効率に影響することがあります。電源を切る場合はメーカーの正しい手順に従い、電気代だけでなく保守費・トナー代・導入費用まで含めて判断することが重要です。
なお、複数の機種を比較しても自社に適した複合機を判断しにくい場合は、OFFICE110へご相談ください。現在の印刷枚数や利用環境、ご予算を確認したうえで、省エネ性能と業務効率のバランスが取れた複合機をご提案します。
お問い合わせ後、内容のヒアリング
見積書・保守契約の説明各種資料の提出
納品日の日程調整
設置工事~完了