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複合機のOCR機能は、紙の書類や画像に含まれる文字を読み取り、検索・コピー・編集などに使えるテキストデータへ変換する機能です。
「書類や手書きの資料を入力してデータ化するのが大変」「紙の資料を管理するのが面倒」という場合にOCRを活用すると、データ入力や文書検索、書類管理にかかる手間を減らせます。
ただし、対応できる出力形式やOCRの認識精度、必要なオプションは機種によって異なります。また、原稿の状態や文字の種類によっても認識しやすさが変わるため、実際の業務に合う機能を確認して選ぶことが重要です。
この記事では、OCRの基礎知識や仕組みから、複合機でOCRを活用するメリット・注意点、おすすめ機種まで分かりやすく解説します。
監修者
千々波 一博(ちぢわ かずひろ)
保有資格:Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/生成AIパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネジャー検定
2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。
OCR機能とは、画像などに含まれる文字を自動で読み取り、テキストデータへ変換する機能です。
複合機で紙文書をスキャンする際にOCRを利用すると、画像として保存するだけでなく、文字検索やコピー、編集などに活用できるデータを作成できます。
ここでは、OCRの基本的な意味と、文字を読み取ってテキストとして出力する仕組みについて解説します。
OCRとは、画像に含まれる文字を認識し、文字コードへ変換する技術です。「Optical Character Recognition/Reader」の略で、光学的文字認識とも呼ばれます。
複合機やコピー機だけでなく、スマートフォンやタブレットのアプリなどにも利用されている技術です。
本や文書をそのままスキャンすると、基本的には画像データとして保存されます。OCRを利用すると、画像内の文字を認識してテキスト情報へ変換できるため、検索やコピー&ペースト、データの再利用がしやすくなります。
このようにOCRを活用すると、紙文書を単に画像として保存するだけでなく、文字情報を検索・編集・再利用できるデータとして活用できます。紙資料を扱う機会が多い企業では、文書を探す手間や手入力の負担を減らし、書類管理を効率化するのに役立ちます。
画像に写った文字をテキストへ変換するOCRは、一般に「前処理→領域抽出→文字認識→出力」という流れで処理します。
各工程は認識精度や処理時間、出力されるデータの使いやすさに関係します。以下では、それぞれの役割を順番に確認していきます。
紙の原稿をスキャンすると、画像化したデータに対して向きの判定、傾き補正、コントラスト調整、ノイズ除去などの前処理が行われます。
解像度を高くすると文字の輪郭を読み取りやすくなる一方、ファイル容量や処理時間も増えます。実務では、原稿の内容や保存目的に合わせて解像度とカラーモードを設定することが大切です。
たとえば、印影や写真を残したい帳票はカラー、文字中心の資料はグレースケールや白黒を選ぶなど、用途に応じて使い分けると効率的です。
このように、解像度は高ければよいわけではなく、OCRの認識精度とファイル容量、処理時間のバランスを見ながら設定することが重要です。
前処理した画像から、OCRが文字のある領域を検出し、段落・行・文字などの単位に分けて解析します。
段組や罫線、表のセル、注釈などのレイアウトを適切に判別できるほど、その後の文字認識も安定しやすくなります。
ただし、解析方法はOCRエンジンによって異なります。複雑な表や段組、長い注釈などでは、文字列やレイアウトが意図したとおりに認識されない場合があります。
切り出された文字は、形や特徴を解析し、辞書などの情報と照合しながら該当する文字の候補を判定します。
OCRの方式によっては、文字単体の形だけでなく、前後の文脈や単語の並びなども利用しながら認識結果を判断します。
一方、細い文字やつぶれた文字、特殊記号、クセの強い手書き文字などは誤認識が起こりやすくなります。原稿を作成する段階でフォントや余白、行間を整えたり、スキャン時の濃度を調整したりすることも有効です。
認識した文字情報は、用途に応じたファイル形式で出力できます。
レイアウトを保ったまま保管・共有したい場合はテキスト埋め込みPDF、文字情報だけを利用したい場合はTXT、編集・再利用したい場合はWordやExcelなどが選択肢になります。
対応する形式はメーカーや機種、オプションによって異なるため、検索・編集・共有のうち、どの用途を重視するのかを先に決めておくと選びやすくなります。
主な出力形式と用途は、以下のとおりです。
OCR機能によっては、レイアウトを維持したPDF出力やOffice形式への変換にも対応しているため、保管・検索・再利用など、目的に合わせた文書運用ができます。
複合機のOCR機能を活用すると、紙文書を電子化するだけでなく、書類の検索・入力・共有などの作業を効率化できます。
特に、契約書や請求書、申請書など、日常的に多くの紙文書を扱う企業では、文書管理にかかる負担を減らしやすくなります。
ここでは、複合機でOCR機能を導入・活用する5つのメリットについて解説します。
紙文書をOCRで電子データ化すると、紙で保管する書類を減らし、ペーパーレス化を進めやすくなります。
紙媒体で保管する場合は、ファイリングの手間に加えて、キャビネットや書庫などの保管場所が必要です。また、長期間保存する文書では、経年劣化への対応も考えなければなりません。
扱う書類が多い企業では、文書保管のために広いスペースを確保したり、外部倉庫を利用したりするケースもあります。
OCR機能を活用して必要な文書を電子化すれば、紙の保管スペースや文書管理にかかる負担を抑え、オフィスのスペースを有効活用しやすくなります。
なお、ペーパーレス化について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
OCRを利用して文字情報を付与した文書は、キーワードや文書名などから必要な情報を検索しやすくなります。
紙のファイルを1冊ずつ確認する場合と比べて、保存した文書から必要な資料を探しやすくなるため、書類検索にかかる時間の短縮につながります。
なお、電子帳簿保存法に対応して国税関係書類を電子保存する場合は、対象となる保存方法に応じた要件を確認する必要があります。OCRによる全文テキスト化そのものが必須というわけではありませんが、OCRを活用すると文書の検索や管理を効率化しやすくなります。
参考:国税庁の取組紹介-電子帳簿保存法
OCRを活用すると、紙文書に記載された内容を一から入力する作業を減らし、データ入力にかかる時間を短縮できます。
大量の紙文書を手作業で入力する場合は、書類を確認しながら文字や数字を転記する必要があるため、処理件数が多くなるほど担当者の負担も大きくなります。
OCRを利用すれば、スキャンした文書から文字情報を自動で読み取れるため、手入力の量を減らせます。その結果、転記作業に伴う入力ミスを抑えやすくなる点もメリットです。
ただし、OCRでも文字を誤認識することはあります。金額や契約内容など重要な情報を扱う場合は、変換後のデータを目視で確認してから利用することが重要です。
複合機のOCR機能で読み取った文字情報は、文書の検索だけでなく、編集や転記、社内共有にも活用できます。
対応する機種やオプションでは、検索可能なPDFに加えて、WordやExcelなどのOffice形式へ変換できるため、既存資料の内容を再入力する手間を減らせます。
画像を見ながら一から文字起こしする必要がなくなるため、資料の作り直しやデータ共有を行う際の負担軽減にもつながります。
OCR対応の複合機の中には、文字の方向を判定し、スキャンした文書の向きを自動で補正できる機種があります。
電子化したデータの向きが縦横に混在していると、保存後に確認しづらくなるだけでなく、資料として再利用する際にも向きを整える作業が必要です。
自動方向補正に対応した機種であれば、原稿の向きを判定して整えられるため、スキャン後に1ページずつ修正する手間を減らせます。
ただし、対応状況や補正方法は機種によって異なります。大量の文書をまとめて取り込む場合は、OCRだけでなく自動方向補正などのスキャン機能も確認しておくと効率的です。
OCRは文書管理やデータ入力の効率化に役立つ一方、原稿の状態やスキャン設定、使用するOCRによって認識結果が変わります。
正しく運用するには、ファイル容量だけでなく、認識しにくい文字や機種ごとの違いも理解したうえで利用することが大切です。
ここでは、複合機のOCR機能を利用する際に確認しておきたい3つの注意点について解説します。
OCRを利用して文字情報やレイアウト情報を付加すると、出力形式や設定によってはOCRを使用しない場合よりファイル容量が増えることがあります。
ただし、ファイル容量はOCRの有無だけで決まるものではありません。解像度、カラーモード、画像の内容、圧縮方法なども大きく影響します。
特に高解像度のカラー文書を大量に保存すると、社内サーバーやクラウドストレージの容量を圧迫しやすくなります。
文書を電子化する際は、用途に応じて解像度・カラーモード・圧縮設定を調整し、検索が必要な文書を中心にOCRを利用すると効率的です。
また、不要になったデータは社内の保存ルールに沿って整理するなど、OCRの利用範囲と保存方法をあらかじめ決めておくことが重要です。
OCRはすべての文字を必ず正確に認識できるわけではなく、原稿の状態や文字の形によって誤認識が起こることがあります。
特に、背景とのコントラストが低い文字や、かすれ・傾きのある原稿、特殊な文字などは認識精度が下がりやすいため注意が必要です。
上記のような原稿では、文字の一部が別の文字として認識されたり、文字情報を正しく抽出できなかったりすることがあります。
そのため、契約書や請求書など重要な文書をOCRで処理した場合は、変換後の文字情報が正しいか目視で確認することが重要です。
また、OCRでの読み取りを前提に帳票を作成できる場合は、読みやすいフォントや十分な余白を確保するなど、認識しやすいレイアウトを意識すると精度を安定させやすくなります。
OCRの認識精度は、メーカーや機種、OCRエンジン、利用するオプションによって異なります。
さらに、同じOCRを使用しても、原稿の解像度や文字の大きさ、フォント、傾き、レイアウト、手書き文字の有無などによって認識結果は変わります。
印刷文字が中心でレイアウトが整った文書を扱う場合は、複合機に搭載された一般的なOCR機能で対応できるケースも多くあります。
一方、手書き文字や非定型帳票を大量に処理する場合は、文脈やレイアウト情報などを利用して認識するAI-OCRサービス・ソリューションも選択肢です。
ただし、AI-OCRであっても認識精度は原稿やサービスによって異なります。OCRを選ぶ際は、読み取る文書の種類と必要な精度、処理後の確認方法まで含めて検討することが大切です。
なお、AI-OCRに対応した複合機をお探しの方は、OFFICE110にお気軽にご相談ください。
OCR機能に対応した複合機は、メーカーや機種によってOCRが標準搭載かオプション対応か、変換できるファイル形式、スキャン後にできることが異なります。
紙文書を検索可能なPDFとして保存したいのか、WordやExcelへ変換して再利用したいのかなど、実際の使い方まで確認して選ぶことが大切です。
ここでは、OCR機能に対応した富士フイルム・シャープ・京セラのおすすめ複合機3機種について解説します。
富士フイルムのApeos C2571は、カラー・モノクロともに25枚/分の出力に対応したA3カラー複合機です。
オプションの「スキャン機能拡張キット」を追加するとOCRを利用でき、紙文書を文字検索できるPDFとして保存できます。さらに、スキャンした内容をWordやExcel形式へ変換できるため、既存資料の編集や再利用にも便利です。
また、別オプションの「業務別らくらくスキャン Pro」を組み合わせれば、読み取った文書にファイル名を付けたり、指定した保存先へ振り分けたりと、スキャン後の整理作業まで効率化できます。
単に紙を電子化するだけでなく、OCRで読み取った文書の保存・整理までまとめて効率化したい企業に適した1台です。
シャープのBP-61C26は、カラー・モノクロともに26枚/分の出力に対応したA3カラー複合機です。
大きな特徴は、OCR機能を標準搭載していることです。追加のOCRオプションを用意しなくても、スキャンした文書をサーチャブルPDFとして保存し、PDF内の文字をキーワードで検索できます。
さらに、Word・Excel・PowerPointなどのOfficeファイルに加えて、TXTやRTF形式への変換にも対応しています。紙資料の文章や表を一から入力し直す手間を減らし、既存データを編集・再利用しやすくなります。
そのため、追加オプションを増やさずOCRを利用したい企業や、紙文書を日常的に検索・編集・再利用したいオフィスに適した1台です。
京セラのTASKalfa MZ2501ciは、カラー・モノクロともに25枚/分の出力に対応したA3カラー複合機です。
オプションの「Scan extension kit(A)」を追加するとOCR処理が可能になり、スキャンした紙文書を文字検索できるサーチャブルPDFとして保存できます。
Word・Excel・PowerPoint形式への変換にも対応するため、過去の紙資料を電子化して保管するだけでなく、文章や表を編集して新しい資料へ再利用する場合にも役立ちます。
OCRは必要な場合だけオプションで追加できるため、基本的な複合機機能を備えつつ、紙文書の検索やOfficeデータへの再利用まで行いたい企業に適した1台です。
OCR対応の複合機は、メーカーや機種によってOCRの対応範囲・認識精度・Office変換の可否・スキャン機能・必要なオプションなどが異なります。
そのため、どの機種が適しているかは、読み取る書類の種類や毎月のスキャン・印刷枚数、手書き文書の有無、必要な出力形式、セキュリティ要件、ご予算などによって変わります。
複数の機種を比較しても、自社に必要なOCR機能や導入条件を整理しきれず判断に迷う場合は、OFFICE110にまとめてご相談ください。
弊社では、扱う書類の種類やスキャン枚数、利用人数、必要な出力形式、設置環境、ご予算などを丁寧にヒアリングしたうえで、業務内容に合う複合機をご提案します。
さらに、OFFICE110では新品コピー機が最大80%OFFになるキャンペーンや、中古複合機を大特価でご案内しています。コストを抑えながら、自社の文書量や必要なOCR機能に合う複合機を選びたい場合は、OFFICE110までご相談ください。
ご相談・見積依頼
複合機のOCR機能は、紙文書や画像に含まれる文字をテキスト情報へ変換し、文書の検索・コピー・編集・再利用をしやすくする機能です。紙資料の電子化や文書管理、データ入力の効率化に活用できます。
OCR対応の複合機を選ぶ際は、扱う書類の種類・OCRの認識精度・必要な出力形式・スキャン量・必要なオプションを基準に、自社の業務内容と照らし合わせて比較することが重要です。
ただし、OCRはすべての文字を必ず正確に認識できるわけではありません。原稿の状態やスキャン設定によって認識結果が変わるため、重要な文書では変換結果を確認し、手書き文字や非定型帳票を多く扱う場合はAI-OCRを含めて検討しましょう。
なお、複数の機種を比較しても自社に適したOCR対応複合機を判断しにくい場合は、OFFICE110へご相談ください。扱う書類やスキャン枚数、必要な出力形式、利用人数、設置環境、ご予算を確認したうえで、用途に合う複合機をご提案します。
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設置工事~完了