【保存版】複合機でフチなし印刷する方法！印刷できない時の対処法も

【保存版】複合機でフチなし印刷する方法！印刷できない時の対処法も

複合機で写真やチラシを印刷するとき、「用紙のフチまできれいに色を乗せたい」と感じる場面は多いのではないでしょうか。ところが、実際に印刷してみると意図せず白い余白が残ってしまい、「この複合機でフチなし印刷はできるの？」と迷ってしまいがちです。

実は、完全なフチなし印刷ができるのは「対応したインクジェット複合機」だけです。一方で、レーザー複合機でもレイアウトや用紙サイズ・設定を工夫することで、フチなしに近い印象の仕上がりに寄せることは十分可能です。

そこでこの記事では、複合機でフチなし印刷ができるかどうかの見分け方と、レーザー機／インクジェット機それぞれの具体的な設定手順を解説します。

さらに「フチなし印刷がうまくいかないときの原因チェックと対処法」もあわせて整理しますので、今お使いの複合機でできること・できないことを確認しつつ、最適な印刷方法を見つけるヒントとしてお役立てください。

監修者

千々波 一博
（ちぢわ かずひろ）

保有資格：Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネージャー検定

2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40～60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。

2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40～60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。

複合機でフチなし印刷設定はできる？

フチなし印刷の設定が可能かどうかは、使用している複合機の種類によって異なります。

基本的に、レーザー複合機ではフチなし印刷はできませんが、対応したインクジェット複合機であればフチなし印刷が可能です。

しかし、レーザー複合機でも、プリンタードライバーの設定を調整することで、フチなし印刷に近い印刷を行うことが可能です。

詳しい方法については次章で解説していますので、レーザー複合機でフチなし印刷を行いたい方はぜひご参考ください。

複合機のフチなし印刷の設定・やり方を解説

複合機でフチなし印刷をする際は、適切な設定が必要です。

本章では、複合機のフチなし印刷の設定・やり方を、レーザー複合機・インクジェット複合機に分けて解説します。

①レーザー複合機でフチなし印刷に近づける方法

レーザー複合機は構造上フチなし印刷は基本的にできませんが、少し工夫することでフチなし印刷に近い仕上がりになります。

そこでここからは、レーザー複合機でフチなし印刷に近づける方法を2つご紹介します。

プリンタードライバーで余白を調節する

プリンタードライバーで余白を調整することで、フチなし印刷に近い仕上がりになります。

メーカーや機種によって具体的な方法は異なりますが、一般的な方法は以下のとおりです。

ただし、余白をどれだけ減らせるかは複合機によって異なります。

たとえば、余白を0mmに設定すると、印刷物の端の文字が切れてしまう可能性があります。

そのため、実際の印刷作業に入る前にテスト印刷を行い、最適な余白の設定に調整するようにしましょう。

トンボを活用して余白を断裁する

フチなしにしたい場合、印刷物にトンボを付けて、それに沿って裁断するという方法もあります。

トンボとは、印刷物の裁断位置や仕上がりを指示するためのマークのことで、「トリムマーク」とも呼ばれています。

これにより、印刷物から完全にフチがなくなるため、見た目が美しい印刷の仕上がりになります。

しかし、少しでも裁断がずれてしまうと印刷物の全体的な印象が大きく変わってしまうため、裁断する際は慎重に裁断するようにしましょう。

②インクジェット複合機でフチなし印刷する方法

インクジェット複合機でフチなし印刷を行う際は、基本的にプリンタードライバーで「フチなし印刷」の設定をすればOKです。

ここでは一例として、キヤノンのインクジェット複合機のフチなし印刷の設定方法をご紹介します。

複合機でフチなし印刷できない時の対処法

フチなし印刷を設定するのは難しくありませんが、何かしらの原因で余白ができてしまったり、期待通りの仕上がりにならなかったりすることがあります。

そこで本章では、複合機でフチなし印刷できない時の対処法をご紹介します。

事前にこれらの対処法を知っておくことで、トラブル発生時も冷静対応できるようになるでしょう。

レイアウトが適切か確認する

フチなし印刷を行う際は、まず印刷データのレイアウトが適切であるかを確認することが重要です。

インクジェット複合機のフチなし印刷は、印刷データを少し拡大してから印刷することで実現しています。

ただし、拡大後に用紙からはみ出した部分は印刷されないため、デザインする際はこの点を考慮する必要があります。

そのため、文書や画像などの要素をページの端ギリギリに配置するのは避けた方が良いでしょう。

プリンタードライバーの設定では、この拡大率（はみ出し量）を調整することが可能ですが、設定を小さくし過ぎると余白が生じることがあります。

そのため、実際の印刷作業に入る前にテスト印刷を行い、最適な設定を見つけましょう。

印刷設定が正しいか確認する

フチなし印刷を行う前には、印刷設定が正しく行われているかを確認することも重要です。

具体的には、以下の2点をチェックする必要があります。

これらの設定が一致していない場合、印刷時に余白が生じる可能性があります。

そのため、フチなし印刷をスムーズに行うためにも、設定が正確に行われているかを事前に確認しましょう。

用紙の種類やセット方法を確認する

フチなし印刷で問題が生じた場合、用紙の種類やセット方法に問題がないかを確認することが重要です。

まず、使用している複合機に対応した用紙を使用しているか、そして用紙が正しく、傾きなくセットされているかをチェックしましょう。

これらは印刷結果に大きく影響するため、何かしらの誤りがあればそれを修正することが重要です。

複合機に異常がないか確認する

フチなし印刷がうまくできない場合、複合機内部に何らかの問題が生じている可能性があります。

たとえば、紙詰まりが発生した際に完全に取り除けなかった紙片が内部に残っていることで、給紙が正常に行われていないことがあります。

このようなトラブルが発生し場合は、まず複合機の電源をオフにし、内部や給紙口に異物が入っていないかを慎重に確認しましょう。

取り出せる異物がある場合は、それを取り除き、再度プリントを試してみましょう。

もし異物が取り除けない場合は、無理に取り除こうとすると複合機が故障する可能性があるため、保守契約を結んでいる業者に連絡して修理してもらうようにしましょう。

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複合機のフチなし印刷に関するよくある質問（FAQ）

複合機のフチなし印刷に関して多く寄せられる疑問にQ&A形式でお答えします。
設定のコツやトラブル時の対処法を確認し、思い通りの仕上がりを目指しましょう。

フチなし印刷ができる場所はどこ？

フチなし印刷は自社と印刷業者のどちらでも対応できます。
対応インクジェット複合機があれば社内でフチなし印刷が可能です。
キンコーズやラクスルなどの印刷業者に任せれば、大量部数や高品質な仕上がりにも対応できます。
コンビニはレーザー複合機が多く、フチなし非対応のケースが多い点に注意しましょう。

PDFをフチなし印刷する方法は？

PDF側の拡大・縮小設定とプリンタードライバーを正しく揃えることが重要です。
Acrobatでは「ページの拡大／縮小」や「サイズ」を「実際のサイズ」などに設定し、原寸で出力される状態にします。
あわせてプリンタードライバーでフチなし印刷や用紙サイズを正しく指定し、テスト印刷で余白やはみ出しを確認しましょう。

Wordで余白をなくして印刷する方法は？

プリンタープロパティとWordの余白・用紙設定をそろえることがポイントです。
プリンタープロパティで「四辺フチなし」などの設定があれば有効にします。
同時にWordの「レイアウト」メニューで余白を最小にし、用紙サイズ・用紙種類を実際の用紙と一致させてから印刷しましょう。

レーザー複合機でも完全なフチなし印刷はできますか？

レーザー複合機で完全なフチなし印刷を行うことは基本的にできません。
構造上、四辺すべてをぴったり印刷することは想定されておらず、周囲に余白が必要です。
一般的には余白を最小設定にしたり、トンボ付きで印刷して裁断し、「フチなしに近い仕上がり」を目指します。
完全なフチなしが必要な場合は、対応インクジェット複合機や印刷業者の利用が現実的です。

フチなし印刷が多い場合、複合機を買い替えた方が良いですか？

フチなし印刷の頻度が高いなら、対応した最新インクジェット複合機への買い替えを検討する価値があります。
非対応機で調整や裁断を繰り返すと、手間・時間・用紙コストがかさみやすくなります。
最新機種ならフチなしモードなどが充実しており、高画質印刷と作業効率の両方を改善しやすくなります。
印刷頻度と求める品質を踏まえ、導入コストとのバランスで判断しましょう。

まとめ

複合機でフチなし印刷をきれいに仕上げるには、「どの機種で何ができるか」と「レイアウト・設定・用紙」の3点を整理しておくことが大切です。

フチなし印刷に完全対応しているのは、基本的には対応インクジェット複合機です。一方、レーザー複合機でも、余白を最小限にするレイアウト調整や、仕上がりサイズよりひと回り大きい用紙を使うなどの工夫によって、「フチなしに近い」印象の印刷に近づけることができます。

フチなし印刷がうまくいかないときは、次のポイントを順番に確認してみてください。

これらを見直しても改善しない場合や、フチなし印刷の機会が多い場合は、印刷ニーズに合った複合機への入れ替えを検討するタイミングかもしれません。最新機種であれば、画質や安定性だけでなく、設定のしやすさや用紙対応力も向上しており、日々の業務効率アップにもつながります。