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ADF(Automatic Document Feeder)とは、複数枚の原稿を自動で送り、連続して読み取る「自動原稿送り装置」です。
コピー機・複合機の上部に原稿をまとめてセットできるため、コピー・FAX・スキャンのたびに原稿ガラスへ1枚ずつ置き替える手間を減らせます。
ただし、読み取れる枚数や両面読み取りへの対応、使用できる原稿の厚さは機種によって異なるため、利用状況に合う仕様を確認することが大切です。
この記事では、ADFの仕組みとメリット、基本的な使い方、フィニッシャーと組み合わせた活用法、原稿トラブルへの対処法を分かりやすく解説します。
監修者
千々波 一博(ちぢわ かずひろ)
保有資格:Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/生成AIパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネジャー検定
2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。
ADFは、複数枚の紙原稿を1枚ずつ自動で送り、コピー・スキャン・FAXの読み取りを連続して行う装置です。
「Automatic Document Feeder」の略で、一般的には複合機上部の原稿カバーに搭載されています。原稿トレイへ書類をそろえてセットし、操作パネルから処理を開始すると、自動で読み取りが進みます。
ADFと原稿ガラスは、原稿の枚数や状態に応じて使い分けることが大切です。
ページ数の多い資料や契約書をまとめて扱う場合はADFが便利ですが、製本された資料や破れ・折れのある原稿は原稿ガラスで読み取る方が安全です。
ADFがない場合は、ガラス台の上に原稿を1枚ずつ置いて読み込む必要があり、ページ数が多いほど手間と時間がかかってしまいます。そのため、大量の紙原稿を扱う部署では、業務効率化のためにADF付き複合機を選ぶのがおすすめです。
ADF機能を活用すると、複数枚の原稿を自動で読み取れるため、コピーやスキャンにかかる手間を減らせます。
原稿を1枚ずつ差し替える作業が不要になり、印刷業務の効率化やペーパーレス化、ミスプリントによるコストの削減にもつながります。
ここからは、ADF機能で得られる主なメリットを分かりやすく解説します。
ADFを使うと、複数枚の原稿をまとめて読み取れるため、原稿を1枚ずつ差し替える手間を減らせます。
ページ数の多い資料をコピーする場合も、複合機の前で蓋の開閉や原稿の差し替えを繰り返す必要がなく、担当者の作業時間や待ち時間を短縮できます。
たとえば、10ページの資料をコピーする場合、原稿ガラスでは次の操作をページごとに行わなければなりません。
一方、ADFを使用する場合は、原稿をまとめてセットした後、コピーを実行するだけで連続して読み取れます。
ADFを使えば、複数枚の原稿をまとめて読み取れるため、1枚ずつ差し替える手間や複合機の前で待つ時間を減らせます。
さらに、「1パス両面同時読み取り」に対応した機種なら、原稿の表裏を一度に読み取れるため、コピーやスキャンをより効率よく進められます。
ADFはスキャン業務を効率化できるため、社内のペーパーレス化を進めるうえで有効な機能です。
しかしADFがない場合、1枚ずつガラス台に原稿を置いて読み込む必要があり、書類の枚数が多いほど時間と手間がかかります。大量の書類を電子化しようとすると、担当者の負担が大きくなり、ペーパーレス化が進みにくくなる原因にもなります。
ADFを使えば、一度に多くの原稿をセットして自動でスキャンできるため、業務の合間にスキャンを進めながら、紙文書の電子化を計画的に進めやすくなります。結果として、書類の保管スペース削減や検索性の向上など、ペーパーレス化による業務改善につながります。
ADFを使うと、原稿の置き忘れや順番違いを防ぎやすくなり、コピーのやり直しを減らせます。
例えば、ガラス台でコピーする場合、次のようなミスが起こりやすくなります。
このように、ADFを使えば、原稿をそろえてセットした後は自動的に送られるため、原稿が大きく斜めになる、1枚だけ抜け落ちるといったミスを減らしやすくなります。
大量にコピーする場合でも、同じ作業の繰り返しによるうっかりミスを抑えやすい点もメリットです。
ADFの基本操作は、原稿をそろえてトレイにセットし、操作パネルからコピー・FAX・スキャンを選択する流れです。
ここでは、日常業務で利用頻度の高い「コピー」「FAX」「スキャン」について、ADFを使うときの基本的な手順と注意点を整理します。
ADFでコピーを行うときは、原稿をまとめてセットして基本設定を選ぶだけで、複数ページを自動的に連続コピーできます。 原稿ガラスへ都度置き替える必要がないため、ページ数が多い資料も処理しやすくなります。
ADFを使ってコピーする基本的な手順は、次のとおりです。
ADFへ原稿をセットする向きは、一般的に読み取り面を上向きにします。ただし、機種によって表示や仕様が異なるため、本体の案内表示に従ってください。
また、紙の向きがずれていると印字方向が想定と変わることがあります。給紙カセットにセットされている用紙と同じ向きで原稿をそろえておくと安心です。
FAX送信でもADFを使えば、複数ページの資料をまとめてセットし、1回の操作で連続送信できます。 ページ数の多い見積書や契約書などを送る際に、ページごとに原稿を差し替える手間を省けます。
ADFを使ってFAXを送信する基本的な手順は、次のとおりです。
FAXは、誤送信によって機密情報が漏えいするリスクがあります。 送り先のFAX番号を1桁ずつ確認し、登録済みの短縮番号を使う場合も、相手先名と番号に誤りがないか確認してから送信しましょう。
スキャン業務でもADFを使えば、多数の書類をまとめて読み取り、電子化しやすくなります。 紙原稿をまとめてセットした後は、複合機が自動的にページを送るため、スキャン中に別の作業を進めることも可能です。
ADFを使ってスキャンする基本的な手順は、次のとおりです。
用紙サイズは、一般的な書類であれば複合機が自動で判別する機種もあります。ただし、サイズが不規則な書類や名刺、大きく折り目がついた原稿などは、ADFではなく原稿ガラスに置いてスキャンした方が、安定して読み取りやすい場合があります。
なお、両面をスキャンしたい場合は、原稿をADFにセットしたうえで、詳細設定やスキャン設定画面から「両面」を選択します。機種によっては、「長辺とじ」「短辺とじ」などの向きも指定できるため、PDF化したときのページ向きも確認しておきましょう。
コピー機の基本操作から確認したい場合は、以下の記事も参考にしてください。
ADFは、フィニッシャーと組み合わせることで、原稿の読み取りから資料の仕分け・ホチキス留めまでの作業を効率化できます。
フィニッシャーとは、印刷した用紙に後加工を行う出力オプションです。複合機へ取り付けることで、ホチキス留めや穴あけ、ソート(仕分け)などを自動で行えます。
ADFとフィニッシャーを組み合わせた主な活用例は、次のとおりです。
ここからは、それぞれの機能を詳しく解説します。
ソート機能とは、出力された用紙の排紙位置や向きを変え、部ごとに資料を自動で仕分ける機能です。
1部ごとにまとまった状態で資料を出力できるため、あとから人が手作業で仕分ける負担を減らせます。
通常印刷では、資料の枚数や部数が多いほど、出力された用紙を手作業で仕分ける時間がかかります。
ADFとソート機能を組み合わせれば、原稿をまとめてセットし、ソート機能を選択してコピーすることで、部ごとに仕分けされた状態の資料を作成できます。
詳しい仕組みや設定方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
ステープル機能とは、出力された用紙を自動でホチキス留めする機能です。
複数ページの資料をまとめる場合も、印刷からホチキス留めまで複合機側で処理できます。
資料をADFにセットし、フィニッシャーの設定でステープルを選択してコピーすると、ホチキス留めされた状態で排紙されます。
留め位置や留め方は機種によって異なりますが、左上・右上・2点留めなどから選択できる機種があります。
手作業でホチキス留めを行う場合、ページ数や部数が増えるほど時間と手間がかかります。ADFとステープル機能を組み合わせれば、原稿をセットして設定を選ぶことで、ホチキス留め済みの資料を連続して作成できます。
会議資料や配布用資料を大量に作成する機会が多い場合は、ADFとフィニッシャーを組み合わせることで、資料作成の負担を抑えやすくなります。
詳しい仕組みや対応する留め方は、コピー機のステープル機能で解説しています。
なお、ステープル機能やソート機能など、業務に必要な機能を備えた複合機をお探しの方は、OFFICE110までお気軽にご相談ください。専門スタッフが利用人数や印刷枚数、資料作成の流れを確認したうえで、業務に合う機種をご提案します。
ADFは複数枚の原稿を扱うときに便利ですが、原稿の種類や状態によっては、紙詰まりや読み取り不良などのトラブルにつながります。
どのような原稿をADFへ通せるか、どの部分を清掃すべきかを把握しておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
ADFへセットできる原稿の種類や厚さは機種によって異なります。特殊な用紙を使用する場合は、取扱説明書や仕様書を確認してから読み取りましょう。
ADFは、製本された原稿や束になった資料を、そのまま読み取ることはできません。 自動で紙を送る仕組みのため、厚みのある冊子状の原稿はローラーを通過できず、紙詰まりや部品の損傷につながる可能性があります。
以下のような原稿は、ADFへセットせず、原稿ガラスを使用しましょう。
ADFへ通せるのは、基本的に1枚ずつ分かれた原稿です。2枚以上が綴じられた状態では使用できません。
ADFで読み取る場合は、ホチキスなどを外し、原稿を1枚ずつ分けた状態にします。外した針や糊が残っていないことも確認してからセットしましょう。
破損や汚れ、付箋などの付着物がある原稿をADFへ通すと、紙詰まりや部品の損傷につながる可能性があります。
破れや折れ、糊やテープなどがある原稿は、ローラーへ引っかかったり、原稿同士がくっついたりしてトラブルを起こしやすくなります。
以下のような原稿は、ADFでの読み取りを避けた方が安全です。
これらの原稿をADFへ通すと、内部で紙詰まりを起こす場合があります。ローラー内部で原稿が破れると、残った破片を取り除くのにも時間がかかります。
また、糊やテープが付いていると原稿同士がくっつき、複数枚が同時に送られる原因にもなります。
ADFへ原稿をセットする前に、破れ・折れ・付箋・テープなどの有無を確認し、状態に問題がある原稿は原稿ガラスで個別に読み取りましょう。
極端に厚い用紙や薄い用紙は、紙送り不良や紙詰まりの原因になるため注意が必要です。
ADFで読み取れる用紙の厚さは機種によって異なります。使用できる坪量や原稿サイズは、対象機種の取扱説明書や仕様書で確認してください。
以下のような用紙は、ADFではなく原稿ガラスでの読み取りを検討しましょう。
これらの用紙は、厚さや表面の状態によって、ローラーで正常に送れないことがあります。
特殊な用紙を扱う場合は、ADFへ対応しているかを事前に確認し、対応外であれば原稿ガラスを使用することが大切です。
ADFを使ってコピーやスキャンをした際、出力された用紙やデータに黒い線が入ることがあります。
この場合は、細長い読み取りガラスやADF内部の読み取り部分に付着した汚れが原因になっている可能性があります。
黒い線が入るときは、次の2か所を中心に確認しましょう。
原稿カバーを開き、ガラス台の横にある細長い読み取り部分を、柔らかく乾いた布で拭きます。汚れや紙粉が付着していると、原稿を読み取るたびに同じ位置へ線が入ることがあります。
表面の読み取りガラスを清掃しても改善しない場合は、ADF内部の裏面読み取り部分も確認します。清掃箇所や開閉方法は機種によって異なるため、取扱説明書に従って作業してください。
黒い線が入る原因や対処法は、以下の記事でも詳しく解説しています。
ADFで紙詰まりが起きたときは、無理に原稿を引っ張らず、本体の表示や取扱説明書に従って対処することが大切です。
力任せに原稿を引き抜くと、紙が破れて内部へ残ったり、ローラーや部品を傷めたりする可能性があります。
まずは原稿が詰まっている位置を確認し、落ち着いて取り除きましょう。
ADFへ原稿をセットした直後に紙詰まりが起きた場合は、原稿の差し込み不足や重なり、原稿ガイドのずれが原因になっていることがあります。
原稿がADF内部へ深く送り込まれていない場合は、一度取り出してそろえ直し、正しくセットすることで改善できることがあります。
原稿をセットし直す基本的な手順は、次のとおりです。
原稿が斜めに入っていたり、原稿ガイドと用紙の間に大きな隙間があったりすると、紙送りが安定しない場合があります。
一方で、原稿を奥へ強く押し込みすぎると、複数枚が同時に送られる原因にもなります。本体の案内表示を確認し、原稿が止まる位置へ軽く差し込んでください。
原稿がADFの途中まで送られた状態で止まっている場合は、ADFカバーを開け、詰まっている原稿を確認してから慎重に取り除きます。
外側から無理に引き抜くと、紙が破れて内部へ残り、紙詰まりが解消しない場合があります。
ADF内部で紙詰まりが起きたときの基本的な流れは、次のとおりです。
機種によっては、ADF内部に紙送り用のダイヤルが付いています。原稿を直接引き抜けない場合は、取扱説明書を確認し、ダイヤルを少しずつ回して取り出しやすい位置まで移動させます。
原稿を取り除いてもエラーが消えない場合や、紙片が内部へ残っている場合は、無理に分解せず、保守会社や販売店へ相談しましょう。
ADFの基本操作は複雑ではありませんが、機種を選ぶ際は、原稿の積載枚数・読み取り速度・両面読み取り方式・対応する原稿の厚さなどを確認する必要があります。
また、コピーやスキャンの利用頻度、紙文書を電子化する量、フィニッシャーの必要性によっても、適した構成は異なります。仕様だけを見て選ぶと、導入後に処理速度や使い勝手が業務に合わない場合があります。
なお、自社に必要なADFの性能や複合機の構成を判断しにくい場合は、OFFICE110へご相談ください。
印刷枚数や利用人数、扱う原稿の種類、スキャンの用途、設置環境、予算を確認したうえで、新品・中古の中から業務に合う複合機をご提案します。
さらに、OFFICE110では新品複合機が最大80%OFF、中古複合機が大特価になるキャンペーンも実施しています。ADFの性能やフィニッシャーの必要性を含めて、自社に合う複合機を選びたい場合はご相談ください。
ご相談・見積依頼
ADFは、複数枚の原稿を自動で送り、コピー・FAX・スキャンの読み取りを連続して行う自動原稿送り装置です。
ページ数の多い資料を扱う場合は、原稿ガラスへ1枚ずつ置き替える作業を減らせるため、コピー作業の短縮や紙文書の電子化に役立ちます。機種を比較するときは、積載枚数だけでなく、読み取り速度や両面読み取り方式も確認しましょう。
一方、製本された資料、破れや折れのある原稿、極端に厚い・薄い用紙などは、紙詰まりや読み取り不良の原因になります。原稿の状態に不安がある場合は、ADFへ通さず原稿ガラスを使用する方が安全です。
ADFを適切に使い分けることで、日常的な書類処理の負担を抑えながら、スキャンデータの保存・共有も進めやすくなります。
現在の機種で利用できるADF機能が分からない場合や、原稿量に合う複合機を選びたい場合は、OFFICE110へご相談ください。機種選定から搬入・設置・設定・保守まで、利用環境に合わせてご案内します。
お問い合わせ後、内容のヒアリング
見積書・保守契約の説明各種資料の提出
納品日の日程調整
設置工事~完了