FAXが送れない原因とは？原因＆対処法をメーカー別に解説【お役立ち情報】 | OFFICE110

複合機のFAXをいつも通り使用していたら、「FAXが送れない…」というトラブルの経験はありませんか？

FAXが送れないと、業務遅延やクライアントとの関係が悪化するリスクが発生する可能性があります。

このような状況を避けるためには、FAXが送れなくなった問題が発生した際に迅速に対応することが重要です。

そこで本記事では、FAXが送れない主な原因とその対処法について詳しく解説します。

さらに、各メーカー別の対応方法や、FAXの送信エラーについてのよくある質問をまとめているので、FAXの送信に関して困っている方はぜひ参考にしてください。

FAXが送れない10個の原因と対処法

この章では、FAXが送れない10個の原因とその対処法について詳しく解説します。

FAXが使えないと業務に支障をきたす可能性があります。

これから紹介する内容に該当しないか確認し、スムーズに対処しましょう。

原因①FAX番号を間違えている

FAXを送れないときのよくある原因の一つが、FAX番号を間違えているケースです。

送信先の電話番号を間違えると宛先不明になり送信できないか、間違った宛先にFAXが届いてしまいます。

基本的に一度送信されたFAXは取り消すことができません。

さらに、存在しない番号に送信試行は、複合機が自動で何度も再送を試みた後に「エラー」と報告され、再送試行中は、他のFAX送受信が行えなくなることがあります。

FAX番号の入力間違いを防ぐための対策として、以下の方法をおすすめします。

これらの簡単な対策を行うことで、FAX番号の間違いを減らし、スムーズなコミュニケーションを維持しましょう。

原因②FAX回線が使用中である

相手方のFAXが通話中である場合、その回線は受信不可の状態になるためFAXの送信ができません。

このときは、通話中を示す「ツーツー」という音が聞こえます。

もし、相手が通話中であれば、システムは一定時間後に自動で再送信を試みます。

何度か再送信を行っても成功しない場合は、「回線が使用中です」というエラーレポートが出力されます。

ビジネスシーンにおいては、このような送信エラーはしばしば発生し、もし相手のFAXが使用中で送信できない場合、しばらく時間を置いてから再度送信を試してみることをおすすめします。

原因③受信側のトナーや用紙が切れている

受信側のトナーや用紙が切れている場合、受信側のコピー機ではFAXの受信ができません。

送信データは受信側のFAXに届いているため、送信側の複合機では「送信完了」と表示されることがあります。

これは、物理的な消耗品の不足によるエラーは送信側から検出できないためです。

この問題を防ぐためには、重要な文書を送る際には、事前に電話やメールで確認することが効果的です。

これにより、トナーや用紙の不足が原因で重要な情報が届かないリスクを減らすことができます。

また、相手方がすぐにトナー補充できない場合には、PC-FAXなどの代替手段を利用するのもおすすめです。

PC-FAXについて詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひご参考ください。

原因④相手方の着信拒否設定に該当している

相手方のFAXの設定によってFAXの受信が拒否されている可能性があります。

特に多いパターンとしては、相手方が番号通知なしのFAXを受信拒否しているケースです。

複合機の場合は、自社の電話番号や会社名を通知する設定にされるケースが多いですが、番号非通知で利用されている場合には、自社側の設定を確認しましょう。

もしも番号通知を設定する場合には、以下の2つの方法があります。

いずれの方法をとる場合でも、NTTの「ナンバーディスプレイ」に事前登録する必要があるため、注意しましょう。

原因⑤電話線が正しく挿入されていない

もし自社や相手方のFAXが送信できない場合、FAXケーブルの接続が原因の可能性があります。

複合機本体にケーブルが正しく挿入されていないと、FAXは正常に送受信されません。

自社の複合機をチェックする際は、ケーブルが「LINE1」のポートにしっかりと接続されているかを確認しましょう。

また、企業によっては、セキュリティ上の理由から、早朝や夕方、週末や祝日に電話回線を切っている企業もあります。

これにより、指定された時間外にはFAXの送受信ができなくなってしまうため注意しましょう。

複合機と電話線（FAX線）の接続方法については、以下の記事で詳しく解説していますので併せてご参考ください。

原因⑥メモリー容量が不足している

複合機のメモリー容量が満タンになると、画面に「メモリーがいっぱいです」と表示されてFAXを送ることができません。

複合機本体には、内部にデータを保存するメモリーを搭載しており、このメモリーがいっぱいになると新しいデータを取り込むことができません。

メモリーがいっぱいになった場合、以下の方法で対応する必要があります。

また、FAXデータの削除や転送の方法はメーカーによって異なるため、具体的な操作方法は各メーカーの説明書を確認してください。

原因⑦ひかり電話（光回線）環境である

ひかり電話（光回線）を利用している場合、FAXの送受信ができないことがあります。

これは、多くのコピー機がアナログ回線用に設計されており、光回線での使用は動作保証外となってしまうためです。

ただし、一部の状況下では光回線でもFAXの送受信が可能です。

光回線で送受信できるかどうかはまずは、以下をチェックしましょう。

これらが保証されている場合は、コピー機の通信開始速度を徐々に下げることで送受信が可能になることがあります。

通信速度の調整方法については、使用している機種やメーカーによって異なりますので、具体的な操作方法については、お使いのコピー機の公式サイトでご確認ください。

原因⑧電話回線の種類が正しく設定されていない

電話回線には、プッシュ回線とダイヤル回線があり、電話回線の種類が正しく設定されていないとFAXが送れない場合があります。

電話回線の種類は、契約しているサービスや地域によって異なります。

通常、FAXは接続された回線の種類を自動で設定しますが、ADSL回線やアナログ回線などでは正確な判別が難しいことがあります。

自動で回線の種類の判別ができない場合、手動で設定を行う必要があります。

回線の種類が不明なときは、NTTや他の通信サービス提供者に問い合わせることで確認することが可能です。

お問い合わせはこちら

原因⑨オンフックキーがオフになっている

FAX送信時には「オンフック」設定が重要です。

オンフックとは、受話器を置いた状態でも電話番号をダイヤルできる機能のことを指します。

複合機は通常、常にオンフック状態ですが、手動で電話番号を入力してFAXを送信する場合、オンフッククッキーがONになっていることを確認する必要があります。

オンフックキーは、複合機の操作パネルから簡単に設定できます。

正しく設定されていないと、FAXの送信ができない場合があるため、送信前に設定を必ずチェックしましょう。

原因⑩コピー機が故障している

もしこれまでに紹介した原因が該当しない場合は、コピー機自体の故障が考えられます。

特に、最近までFAX送信が問題なく行えていたのに、メモリ不足でもなく、受信側のトナーも切れておらず、機器がオフライン状態でもない場合、故障の可能性が高いといえます。

もし、複合機の故障だと考えられる場合は、以下の点をチェックしましょう。

上記に該当する場合、機器が故障している可能性が高いです。

複合機が故障した場合は、保守契約していれば保守会社に問い合わせましょう。

FAXが送れない原因と対処法｜メーカー別

ここでは、FAXが送れない原因と対処法をメーカー別に解説します。

自社で使っているFAXのメーカーと照らし合わせながら、対処してください。

【キヤノン】FAXが送れない原因と対処法

キヤノンのFAXが送れない場合の対処法を、エラーの内容ごとに解説します。

【送信・受信の両方ができない場合】

原因	対策
電源が入っていない	・電源ボタンを押す（主電源は本体背面にあるため要注意） ・電源コンセントが抜けていないかを確認する
「受信中」もしくは「送信中」になっている	・操作パネルの表示を確認して、タスクが完了するまで待機する
回線の種類を正しく設定する	・操作パネルにて以下の手順で操作する メニュー→ファックス送信設定→基本設定→回線種類の選択

【送信できない場合】

原因	対策
メモリー容量が不足している	・メモリー内のデータを以下の手順で削除する 状況確認→受信ジョブ→
オンフックキーがOFFになっている	・以下の操作によりオンフックキーをONにする ファックス設定→安心通信管理→オンフックキー設定→有効
原稿を読み込まない	・原稿が正しくセットにされているか否かを確認
実行/メモリーランプは点灯しているのに送信できない	・外付け電話機の使用が完了するまで待ってから送信する
相手の通話中などにより送信が完了しない	・時間をおいてから再送する
電話回線が誤った場所に接続されている	・モジュラーケーブル（FAX用の電話線）の抜け、または差し込み位置を間違えていないか確認し、正しい位置に差し込む

参考：Canon公式サイト

一つひとつ状況を確認して、適切な対応を取ることが重要です。

【シャープ】FAXが送れない原因と対処法

シャープのFAXが送れない原因と対処法は、以下の表のとおりです。

【送信・受信の両方ができない場合】

原因	対策
電源が入っていない	・電源ボタンを押す（主電源は本体背面にあるため要注意） ・電源コンセントが抜けていないかを確認する
電話線が外れている	・回線端子・モジュラーコンセント・モジュラー延長アダプターなどの全ての接続箇所を確認して、接続が外れている場合は確実に接続する
回線の種類を正しく設定する	・操作パネルにて以下の手順で操作する システム設計（管理者）→イメージ送信設定→ファックス設定→ファックス初期設定→ダイヤル発呼信号設定

【送信できない場合】

原因	対策
メモリーオーバーの通知が表示されている	・一度に送信するメモリーの容量がオーバーすると送信がキャンセルされるため、複数回に分けて送信するなどの対策を取る
原稿サイズが検知されない	再び原稿をセットし直します。それでも原稿サイズが正しくセットされないときには、原稿サイズを手動で設定してください。
管理者によって使用権限が設定されている	・管理者が利用中のIDのFAX送信機能を制限している可能性があります
相手の通話中などにより送信が完了しない	・相手方が通話中の場合は、初期設定では3分間隔で2回の再送信をおこないます。設定を変更する際には以下の手順で操作してください。 →システム設定ヤジ対イメージ送信設定→ファックス送信設定→宛先ビジー時の再コール設定
通信エラーが起こっている	何らかの原因で通信エラーが起こっている場合、初期設定では自動的に再送をおこないます。 →システム設定ヤジ対イメージ送信設定→ファックス送信設定→通信設定エラー時の再コール設定

参考：SHARPの公式サイト

パネルの表示と照らし合わせて、適切な対処法を取りましょう。

【富士フイルム】FAXが送れない原因と対処法

富士フイルムのFAXが送れない原因と対処法は、以下の表のとおりです。

【送信できない場合】

原因	対策
送信手順が正しくない	・『ユーザーズガイド』の「ファクス」＞「ファクス操作の流れ」を参照して、再度送信しましょう。操作が正しければ原稿の読み取りが始まり、タッチパネルディスプレイに「送信予約されました。」と表示されるか確認する
電話番号でFAXを送信している	・FAXしている番号で電話をして、「ピー」という音がするか確認する
ファックス番号を間違っている	・間違った番号に送信した場合は、すぐに送信を中止する
電話回線が正しく設定されていない	・プッシュ（PB）とダイヤル（10pps,20pps）の種別や回線の種別などの設定が正しく設定されているか確認する
電話線を正しく接続されていない	・電話線（モジュラージャック）が、本体の正しい位置にしっかりと差し込まれているか確認する

参考：富士フイルムの公式サイト

【ブラザー】FAXが送れない原因と対処法

ブラザーFAXが送れない場合には、以下の手順で対応を進めましょう。

【エラーとして起こりやすい症状とその対策】

原因	対策
電話回線の種類が合っていない	以下の手順で操作します。 メニュー→全てのメニュー→初期設定→特別回線対応→回線の種類にあわせて一般／PBX／光・ISDNのいずれかを選択→ホームボタン
IP回線による通信エラーが起こっている	以下の手順で安心通信モードを選択して、エラーのリスクを下げます。 メニュー→全てのメニュー→初期設定→安心通信モード→標準または安心（VoIP）を選択→ホームボタン
PBXやIP電話に接続している	以下の手順にて対応します メニュー→全てのメニュー→初期設定→ダイヤルトーン設定→検知する／検知しないのいずれかを選択→ホームボタン

参考：ブラザーの公式サイト

上記の流れにより、問題を切り分けて対処しましょう。

【エプソン】FAXが送れない原因と対処法

エプソンのFAXが送れないときの確認ポイントと対処法は、以下の表のとおりです。

確認ポイント	対策
ファックス機能診断をする	以下の手順で操作します。 ホーム画面のセットアップ→システム管理設定→ファックス設定→A4サイズの用紙をセット→スタート
ダイヤル種別を確認する	以下の手順で操作します。 ホーム画面のセットアップ→システム管理設定→ファックス設定→基本設定→プッシュもしくはダイヤルを選択
接続回線の設定を確認する	以下の手順で操作します。 ホーム画面のセットアップ→システム管理設定→ファックス設定→基本設定→接続回線→使用中の回線を選択（内線電話やターミナルアダプタを使用中の場合は、構内交換機（PBX)に設定
通信モードの設定を9.6kbpsに設定する	通信エラーが頻繁に起きるときや海外に送信する際には、通信開始速度を14.4kbps（G3）から9.6kbpsへの変更が推奨されます。 ホーム画面のセットアップ→システム管理設定→ファックス設定→基本設定→通信モード→通信開始速度を設定する
ダイヤルトーン検出を確認する	ダイヤルトーンが検出されないときは、ファックス送信設定のダイヤルトーン検出をオフに設定します。 ホーム画面のセットアップ→システム管理設定→ファックス設定→基本設定→ダイヤルトーン検出
発信元番号を設定する	発信元番号が設定されていない場合は、相手方の設定により送信できない場合があります。設定方法は以下のとおりです。 ホーム画面のセットアップ→システム管理設定→ファックス設定→基本設定→発信元設定→会社名もしくは電話番号を入力

参考：エプソンの公式サイト

FAXが送れないときによくある質問

ここからは、FAXが送れないときによくある質問とその回答をまとめました。

FAXが送れずにお困りの方はぜひご参考ください。

FAXが特定の相手に送信できない理由は？

特定の相手にFAXが送れない場合、原因は送信側または受信側のどちらか、または両方にある可能性があります。

送信側の一般的な問題としては、FAX番号の入力間違いや、通知/非通知設定の誤りが挙げられます。

FAX番号が正しく、非通知設定も問題ないにもかかわらずFAXを送れない場合、受信側がトナーまたは用紙が切れている、もしくは機器がオフラインの状態である可能性があります。

自社側で可能なすべての対処を試してもFAXが送信できない場合は、問題が受信側にある可能性が高いと考えられます。

IP電話からFAXが送信できないのはなぜ？

IP電話を使用したFAXの送受信は基本的に可能ですが、時折エラーが発生するか、送信完了までに時間がかかることがあります。

これは、IP電話でのFAX送受信時にデジタルデータをアナログデータに変換する工程が必要になるためです。

一般的には、エラーが発生した場合にはリダイヤルすることで問題が解決することが多いです。

しかし、何度試しても問題が解決しない場合は、インターネットFAXなどの代替手段を検討するのがいいでしょう。

0120・0570番号にはFAX送信できない？

0120や0570のような特定の電話番号へは、自社の回線契約内容によってFAX送信ができないことがあります。

FAXが送れない場合の具体的な理由を確認したいときは、契約している通信会社に確認を取ることが重要です。

また、仮に0120や0570番号へFAX送信が可能なプランに加入していても、一部制限される場合があるため注意しましょう。

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まとめ

FAXが送れない原因は、送信側と受信側のどちらにもあり得ます。

FAXの送信時にエラーメッセージが表示される場合は、その指示に従って対処しましょう。

送信の際にエラーメッセージが表示された場合は、まずは適切に対処しましょう。

それでも解決しない場合は、送信側または受信側の複合機に故障や不具合が発生している可能性が考えられます。

複合機に故障や不具合が発生していると、業務に大きな支障を与えることがありますので、故障の兆候が見られた場合は、複合機の買い替えを検討することをおすすめします。