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領収書は、複合機やスキャナ、スマートフォンで読み取って電子データとして保存できます。電子帳簿保存法のスキャナ保存要件を満たせば、紙で受け取った領収書を電子データで保存する運用も可能です。
ただし、領収書を撮影・スキャンしてフォルダへ保存するだけでは、電子帳簿保存法の要件を満たしたことにはなりません。読み取り時の解像度や入力期限、改ざん防止、検索機能なども確認する必要があります。
また、メールやWebサービスなどで電子的に受け取った領収書は「電子取引」に該当し、紙で受け取った領収書の「スキャナ保存」とは扱いが異なります。電子取引で受領したデータは、原則として元の電子データを保存しなければなりません。
この記事では、領収書の電子保存に関する法律から、3つのスキャン方法、メリット・注意点、領収書のスキャンにおすすめの複合機まで分かりやすく解説します。
監修者
千々波 一博(ちぢわ かずひろ)
保有資格:Webリテラシー/.com Master Advance/ITパスポート/生成AIパスポート/個人情報保護士/ビジネスマネジャー検定
2004年から通信業界で5年間営業として従事。その後、起業して他業種に進出。OFFICE110に営業で入社し、月40~60件ほどビジネスホン・複合機・法人携帯などを案内。現在は既存のお客様のコンサルティングとして従事。
領収書を電子データで保存する際は、まず「紙で受け取った領収書」と「電子データで受け取った領収書」では保存方法が異なることを理解しておく必要があります。
2024年1月1日から電子取引データの電子保存が義務化されていますが、紙で受け取った領収書を電子化する「スキャナ保存」は任意の制度です。両者を混同せず、それぞれの要件に沿って運用することが重要です。
ここでは、領収書の電子化に関係する電子帳簿保存法とe-文書法について解説します。
電子帳簿保存法は、税法上保存が必要な帳簿や書類について、一定の要件を満たした電子データによる保存を認める法律です。
電子帳簿保存法では、対象となる帳簿・書類や取引データを「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引データ保存」の3つに分けています。
紙の領収書をスキャナ保存する場合は、入力期限、200dpi相当以上の解像度、カラー画像、改ざん防止、検索機能、帳簿との関連性など、真実性と可視性を確保するための要件を満たす必要があります。
一方、メールやWeb上で受け取った領収書などは電子取引に該当するため、印刷した紙をスキャンし直す方法では電子取引データの保存義務を満たせません。
電子的に受け取った領収書は、元の電子データを保存することが基本です。
制度の詳細や最新情報は、国税庁の「電子帳簿保存法一問一答(Q&A)」をご確認ください。
e-文書法は、法令で書面による保存が求められている文書について、一定の条件のもとで電子データによる保存を認める法律です。
ただし、電子保存できる文書や具体的な保存条件は、対象となる法令によって異なります。
領収書などの国税関係書類をスキャンして保存する場合は、電子帳簿保存法で定められたスキャナ保存の要件を確認することが重要です。
そのため、領収書を電子保存する際は、電子帳簿保存法の要件に沿って保存方法や運用ルールを整えましょう。
領収書をスキャナ保存する方法は、大きく分けて「複合機」「スキャナ」「スマホアプリ」の3つです。
どの方法でも電子帳簿保存法のスキャナ保存を行うことは可能ですが、領収書は重要書類に該当するため、原則として200dpi相当以上・RGB各256階調以上のカラー画像で読み取るなどの要件を満たす必要があります。
ここでは、複合機・スキャナ・スマホアプリを使って領収書をスキャンする基本的な方法について解説します。
複合機のスキャン機能を利用すれば、領収書を読み取ってパソコンや共有フォルダなどへ保存できます。
基本的な操作手順は、以下のとおりです。
複合機は日常的なコピーやプリントと同じ機器でスキャンできるため、新たに専用スキャナを設置せずに領収書を電子化しやすい方法です。
ただし、複合機で読み取っただけでは電子帳簿保存法のスキャナ保存要件を満たしたことにはなりません。入力期限内の保存や改ざん防止、検索機能などを確保できる会計システム・文書管理システムなどと組み合わせて運用する必要があります。
複合機を選ぶ際は、スキャン性能だけでなく、保存先となるシステムやクラウドサービスとの連携方法まで確認することが重要です。
複合機からパソコンへスキャンデータを送信する方法や、PDFで保存する具体的な手順を確認したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
スキャン専用のスキャナを利用して、領収書を電子データとして保存する方法もあります。
コピー・プリント・FAXなどを搭載した複合機と比べ、専用スキャナは原稿の読み取りに特化しており、大量の書類を効率よくデータ化しやすい点が特徴です。
領収書や請求書を日常的に大量処理する場合は、自動原稿送りや両面読み取りなどに対応した機種を選ぶと、スキャン作業の負担を抑えられます。
スキャナを利用する基本的な手順は、以下のとおりです。
なお、「電子帳簿保存法対応」と表示されているスキャナやソフトウェアを使用しても、機器だけで法令対応が完了するわけではありません。
実際の運用では、読み取り条件に加えて、保存システムの機能や入力期限、検索方法などを含めて要件を満たしているか確認しましょう。
iPhoneやAndroidなどのスマートフォンを使って、領収書を撮影・保存する方法も認められています。
スマホアプリは外出先で受け取った領収書をその場で取り込みやすく、経費精算までスマートフォン上で進められるサービスもあります。
アプリによってはOCRによる文字認識やタイムスタンプ、クラウドへの自動アップロードなどに対応しており、入力作業の負担を抑えられます。
スマホアプリを利用する場合の基本的な流れは、以下のとおりです。
スマートフォンも電子帳簿保存法上の「スキャナ」に含まれますが、撮影しただけで法令対応になるわけではありません。画像の解像度や保存方法なども含め、利用するアプリ・サービスの仕様を確認する必要があります。
外出先で領収書を受け取る機会が多い場合は、撮影から経費精算・保存まで一連の流れをつなげられるサービスを選ぶと運用しやすくなります。
領収書のスキャンに適した複合機や、保存先へのデータ送信・設定方法までまとめて相談したい方は、以下の案内をご確認ください。
領収書をスキャナ保存すると、紙の保管量を減らせるだけでなく、検索や経理処理などの業務も効率化できます。
特に領収書を扱う件数が多い企業では、紙をファイリングして探す作業を減らせるため、経理担当者の日常的な管理負担の軽減につながります。
ここでは、領収書をスキャナ保存することで得られる5つのメリットについて解説します。
スキャン保存を活用すると、紙の領収書を管理・保管するためにかかるコストを抑えられます。
紙で保管する場合は、ファイルやキャビネットなどの備品に加え、領収書を分類・整理し、必要な書類を探し出すための作業時間も必要です。
電子データとして保存すれば、紙の使用量や保管用品を減らしながら検索しやすい環境を整えられるため、領収書管理にかかる物理的な費用と作業負担の両方を抑えやすくなります。
スキャン保存を導入すると、紙の領収書を保管するために必要なスペースを大幅に削減できます。
法人の場合、帳簿や領収書などの書類は原則として、事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があります。青色繰越欠損金が生じた事業年度など、一定の場合は10年間の保存が必要です。
領収書の枚数が多い企業ほど、長期間の紙保管にはファイルやキャビネット、書庫などのスペースが必要になります。
法令要件を満たして電子保存へ移行すれば、書類保管に使っていたスペースをほかの業務用途へ活用しやすくなります。
領収書をデジタル化すると、紙の状態よりも分類・検索しやすくなり、必要な領収書を探す時間を短縮できます。
紙の領収書では、年度や取引先、費目などに分けてファイリングし、必要になったときに保管場所から探し出さなければなりません。
電子データであれば、取引日・取引金額・取引先などの情報を登録して検索できるため、目的の領収書へ素早くアクセスできます。
日常的な確認だけでなく、過去の取引内容を調べる場面でも、検索できる状態で保存しておくことで管理業務を進めやすくなります。
領収書をデジタル形式で管理すると、会計ソフトや経費精算システムと連携して経理処理を効率化できます。
利用するサービスによっては、スキャンした領収書を取り込んでOCRで日付・金額・取引先などを読み取り、仕訳や経費精算に必要な情報へ反映できる機能があります。
これにより、経理担当者が紙の領収書を見ながらすべての情報を手入力する作業を減らし、取り込まれた内容の確認や修正を中心に処理できます。
領収書のスキャンから会計処理までの流れをつなげることで、転記作業の削減と経理業務の効率化につながります。
領収書を検索できる電子データとして管理しておけば、監査や税務調査で資料の提示を求められた際にも、必要なデータを探しやすくなります。
紙の領収書を大量に保管している場合は、対象年度や取引先のファイルから該当書類を探す必要があります。電子データなら、設定した検索項目から対象の領収書を絞り込めます。
また、紙そのものを繰り返し取り扱う必要がなくなるため、書類の紛失や経年劣化を防ぎやすい点もメリットです。
必要な領収書をすぐに確認できる保存環境を整えておくことで、日常の経理業務だけでなく監査・税務調査時の資料確認も進めやすくなります。
領収書をスキャナ保存する場合は、単にデータ化するだけでなく、入力期限や検索機能、保存期間、社内での運用方法まで整える必要があります。
要件を満たさない状態で紙原本を廃棄すると、保存した電子データが税法上の保存書類として認められない可能性があるため、導入前に運用ルールを決めておくことが重要です。
ここでは、領収書をスキャナ保存する際に確認しておきたい5つの注意点について解説します。
領収書のスキャン保存を始める前に、「誰が・いつ・どの機器で・どこへ保存するか」を社内で決めておく必要があります。
特に、担当者ごとに保存方法やファイル名が異なると、データの重複や保存漏れが起こりやすくなります。事前に決めておきたい内容は、以下のとおりです。
運用方法を統一しておけば、担当者が変わった場合でも同じ手順で処理しやすくなります。
領収書の保存漏れや重複を防ぐためにも、実際にスキャンを始める前に社内の処理手順を明文化しておきましょう。
領収書をスキャナ保存する際は、受領・作成してから電子データとして入力するまでの期限を守る必要があります。
領収書などの重要書類では、主に「速やかに入力する方法」と「業務の処理に係る通常の期間を経過した後、速やかに入力する方法」があります。
ここでいう「入力」は、単に領収書をスキャンする作業を終えることではありません。期限内に、タイムスタンプを付与した状態、または訂正・削除履歴等を確認できる一定のシステムへ保存した状態にする必要があります。
そのため、タイムスタンプは必ずしも必須ではありません。入力期間内に保存したことを客観的に確認でき、訂正・削除履歴を確認できるシステムや、訂正・削除できない一定のシステムを利用することで、タイムスタンプの付与に代えられます。
タイムスタンプを利用して保存する場合の基本的な流れは、以下のとおりです。
要件に沿って読み取り、紙と電子データの内容が同等であることを確認できれば、原則として紙原本を廃棄できます。ただし、入力期限を過ぎた場合などは、電子データとあわせて紙原本の保存が必要です。
自社がタイムスタンプ方式とシステムによる代替方式のどちらを採用するのかを決め、期限までに保存が完了する運用を整えておきましょう。
スキャナ保存した領収書は、必要なデータを条件指定して検索できる状態にしておく必要があります。
原則として求められる主な検索機能は、以下の3つです。
画像そのものを文字データへ変換できなくても、日付・金額・取引先などをファイル名やシステムの検索項目として登録し、条件を指定して検索できれば対応できます。
なお、税務職員によるデータのダウンロードの求めに応じられるようにしている場合は、一定の検索機能について要件が緩和されます。
自社で検索機能を一から構築するのが難しい場合は、スキャナ保存要件に対応できる会計システムやクラウドサービスを利用すると運用しやすくなります。
領収書をスキャナ保存した場合でも、税法で定められた保存期間が短くなるわけではありません。
法人の場合、領収書などの帳簿書類は原則として、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があります。
主な保存期間は、以下のとおりです。
保存期間中は、必要なときにデータを表示・出力できる状態を維持する必要があります。データの消失に備え、法令上の必須要件ではないものの、バックアップも用意しておくと安全です。
領収書を電子化して管理する場合は、保存を担当する社員だけでなく、領収書を扱う社員にも運用ルールを周知することが重要です。
担当者によって入力期限や保存方法が異なると、保存漏れや二重登録だけでなく、電子帳簿保存法の要件を満たせない状態につながります。データの削除・書き換えについても、社内ルールを明確にしておく必要があります。
スキャナ保存の要件を満たしていない電子データは、各税法上の保存書類として取り扱われません。紙原本も保存していない場合は、仕入税額控除の否認や青色申告の承認取消し等の対象となる可能性があります。
また、スキャナ保存したデータの削除・改ざんなどにより売上除外や経費の水増しを行った場合は、重加算税の加重措置の対象になることがあります。
社内で統一した保存ルールを定め、担当者任せにせず継続して運用できる体制を整えておきましょう。
領収書を含む業務データを安全に扱うには、保存方法だけでなく複合機本体の情報漏えい対策も重要です。具体的なセキュリティ機能は、以下の記事で詳しく解説しています。
領収書のスキャンに使用する複合機は、解像度や読み取り速度、原稿補正、PDFへの対応、クラウド・保存システムとの連携などを比較して選ぶことが大切です。
なお、電子帳簿保存法への対応は複合機だけで完結するものではありません。導入後の保存システムや運用方法も含めて要件を満たす必要があります。
ここでは、領収書を効率よくスキャン・データ化したいオフィスにおすすめの複合機3機種について解説します。
詳しくはこちら:iR-ADV C3926F(キヤノン)
キヤノンのiR-ADV C3926Fは、カラー・モノクロともに毎分26枚の出力に対応するA3カラー複合機です。
原稿読み取りガラスには汚れが付着しにくい防汚コートを採用しており、画像処理技術とあわせてスキャン時の汚れやスジを抑えやすい設計になっています。
主な特徴は、以下のとおりです。
コピーやプリントにも対応しているため、領収書のスキャン専用機ではなく、日常の印刷業務まで1台へまとめたいオフィスに適しています。
そのため、領収書のスキャン品質に加えて、日常的なコピー・プリント・モバイル連携まで幅広く利用したい場合の候補です。
詳しくはこちら:BP-60C26(シャープ)
シャープのBP-60C26は、AIを活用した「シンプルスキャン」を搭載するA3フルカラー複合機です。
自動設定を利用すると、解像度や原稿の向き、白紙飛ばしなどを自動で設定できるほか、AIを活用して解像度・階調数・圧縮率を判定します。
ネットワークスキャンは200×200dpi・300×300dpi・400×400dpi・600×600dpiなどに対応し、BP-60C26ではA4ヨコを片面最大80枚/分で読み取れます。
領収書だけでなく、請求書や契約書などの紙書類をまとめて効率よくスキャンしたいオフィスに適した機種です。
詳しくはこちら:RICOH IM C2010(リコー)
RICOH IM C2010は、カラー・モノクロともに毎分20枚の出力に対応するA3フルカラー複合機です。
スキャン時はPDFやPDF/Aなど複数の保存形式を選択でき、紙文書の電子化から長期保存を意識したデータ作成まで対応しやすい仕様です。
RICOH 証憑電子保存サービスを組み合わせると、複合機でスキャンした領収書をクラウドへ保存し、取引日・取引金額・取引先などを登録して検索できる環境を整えられます。
領収書のスキャンだけでなく、その後の電子帳簿保存法に沿った保存・検索まで一連の流れで整えたい場合に検討しやすい機種です。
領収書のスキャンに使用する複合機は、メーカーや機種によって読み取り速度・解像度・原稿補正・クラウド連携・保存形式などの強みが異なります。
そのため、どの機種が適しているかは、領収書を処理する枚数や利用人数、設置環境、会計システムとの連携方法、コピー・プリントの利用状況などによって変わります。
複数の機種を比較しても、自社の領収書管理に適した複合機を判断しにくい場合は、OFFICE110にまとめてご相談ください。
弊社では、月間印刷枚数やスキャンする書類の量、利用人数、必要な機能、ご予算などを丁寧にヒアリングしたうえで、日常業務に合う複合機をご提案します。
さらに、OFFICE110では新品コピー機が最大80%OFF、中古コピー機が大特価になるキャンペーンも実施しています。領収書のスキャンに使いやすい機種を、印刷業務やご予算まで含めて比較したい方は、OFFICE110までご相談ください。
ご相談・見積依頼
領収書は、複合機・スキャナ・スマホアプリを使って電子データとして保存できます。ただし、紙で受け取った領収書を税法上の保存書類として電子化する場合は、電子帳簿保存法のスキャナ保存要件を満たすことが必要です。
スキャンする際は、200dpi相当以上の解像度、カラー画像、入力期限、改ざん防止、検索機能、保存期間などを確認し、自社で継続して運用できる保存方法を整えましょう。タイムスタンプは選択肢の一つであり、一定のシステムを利用すれば代替できます。
要件を満たして電子化できれば、紙の保管スペースや管理コストを抑えながら、領収書の検索や会計処理を効率化できます。一方、保存要件を満たさないまま紙原本を廃棄すると税務上の保存書類として認められない可能性があるため、運用開始前の確認が重要です。
なお、領収書のスキャンに適した複合機や、自社の印刷枚数・保存方法・利用環境に合う機種を判断しにくい場合は、OFFICE110へご相談ください。必要なスキャン性能や機能、ご予算を確認したうえで、新品・中古を含めて用途に合う複合機をご提案します。
お問い合わせ後、内容のヒアリング
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納品日の日程調整
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