クラウドPBXをホテルで導入すべき理由｜注意点やおすすめサービスも解説【お役立ち情報】 | OFFICE110

業務の効率化とコスト削減のために、クラウドPBXの導入を検討している方も多いのではないでしょうか。

導入を検討している方の中にはクラウドPBXに対し、以下のような疑問を持っている方もいるかと思います。

そこで本記事では、クラウドPBXが何なのかについて触れた上で、ホテル・旅館が導入するメリットをその理由とともに紹介し、おすすめサービスやクラウドPBXの選び方のコツを解説します。

ホテル・旅館でクラウドPBXの導入を考えている方は、ぜひ最後までご確認ください。

そもそも「クラウドPBX」とはどんなサービス？

クラウドPBXは、普段の生活の中ではなかなか利用する機会がないため、どういったものか知らない方も多いと思います。

そこで本章では、クラウドPBXとはどういったものかを紹介していきます。

クラウドPBXとは

クラウドPBXとは、本来オフィスに設置する主装置（PBX）をクラウド上に設置し、インターネットを通じて電話機能を利用する電話システムのことです。

インターネット回線を利用することで、離れた拠点同士を内線でつなぎ、会社番号宛てにかかってくる外部からの電話にPC・スマートフォンで対応できます。

近年、クラウドPBXはその利便性、機能性の高さから画期的な電話システムとして注目を集めています。

クラウドPBXとビジネスフォンの違い

クラウドPBXと従来のビジネスフォンの1番の違いは、主装置の設置場所です。

従来のビジネスフォンはオフィス内に主装置を設置し、複数の電話機を電話線でつなぐことで内線・転送などのビジネスフォンの機能を使うことができ、その利用場所がオフィス内に限定されてしまいます。

一方、クラウドPBXは、主装置をクラウド上に構築し、インターネット回線を利用することで、場所を問わずビジネスフォンの機能が利用可能です。

またクラウドPBXは、PBXと電話機をつなぐ配線工事が不要であるため、従来のビジネスフォンと比較すると導入費用を大幅に削減できます。

加えて、インターネットを利用するため、ビジネスフォンの機能だけでなくスマートフォンやPC、タブレットも接続が可能になり、より柔軟な電話システムの構築・運用が可能です。

ここまで紹介した内容以外にもクラウドPBXの導入することによるメリットは多々あります。

◆クラウドPBXについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

【図解】クラウドPBXとは？仕組みやメリット・デメリットを簡単解説

クラウドPBXをホテルに導入する5つのメリット

クラウドPBXを導入するメリットは数多くありますが、大きく分けると「業務効率化」と「コスト削減」の2点です。

本章では、クラウドPBXをホテルに導入するメリットを5つ紹介します。

ホテルの外でも代表番号で発着信ができる

クラウドPBXを導入すると、ホテルの外にいても代表番号で発着信できるようになります。

また、固定電話だけでなく、スマートフォンやタブレットでも代表番号で発着信できます。

そのため、ホテルスタッフがどうしても外出が必要な状況でも、ホテルに掛かってきたお客様からの電話を外出先で受けることが可能です。

スマートフォンで電話対応ができるため、従来のビジネスフォンのように従業員が固定電話の近くに待機しなければいけないという制限がなくなります。

クラウドPBXの導入は、従来のビジネスフォンとは違い、場所に縛られない柔軟な業務を可能にします。

グループホテルや離れた従業員も内線で繋がる

クラウドPBXを導入することで、グループホテルなど、離れた従業員同士でも内線で通話できます。

従来のビジネスフォンでは電話システムをコントロールするPBXがオフィス内に設置されていたため、内線は社内間に限定されていましたが、クラウドPBXではPBXがクラウド上に構築されており、従業員間の通話であれば場所を問わず内線化されるからです。

グループホテルに連絡する際は、従来のビジネスフォンでは外線を使って連絡する必要があったため、通話料がかかっていました。

しかし、クラウドPBXではグループホテルの従業員に対してはもちろん、外出中のスタッフや、ホテル内の離れた従業員とも内線で通話できます。

そのため、従業員間の連絡は、全て通話料無料となります。

また、外線の取次ぎにも転送料がかからないため、従業員間の通話が多い場合には、クラウドPBXを導入することで通話料を大幅に削減できます。

電話機不要でタブレットやスマートフォンで利用できる

クラウドPBXを導入すると、客室の電話機は不要になり、タブレットやスマートフォンで対応可能です。

また客室電話だけではなくホールスタッフやケータリングスタッフのインカムも、クラウドPBXに置き換え可能です。

インカムよりも音質がよく、操作性や情報の視認性もよいため、使い勝手がよくなるでしょう。

さらに、客室に設置するタブレット・スマートフォンには、メニューや宿泊の注意点、館内案内などの情報を入れられます。

ルームサービスや客室へのケータリングなど、端末を使って手軽にオーダーできるようになります。

これにより、ホテル側の情報更新の手間や、顧客側の情報を探す手間を省けるでしょう。

クラウドPBXを導入し固定電話をタブレットなどに変更することで、業務効率化を実現できます。

配線工事不要で導入やレイアウト変更が簡単

クラウドPBXは、PBXがクラウド上に構築されており、主装置と電話機を配線につなぐが必要ないため、導入時の大規模な配線工事が不要です。

そのため、従来のビジネスフォンのように多額なコストもかからず、導入に時間もかかりません。

業者や導入規模によっても異なりますが、最短即日〜数週間ほどで導入可能です。
また、配線工事が不要なため、客席のレイアウトの変更が必要であっても柔軟に対応できます。

導入しやすく、その分工事費用が抑えられる点、台数変更などにも対応しやすいため、柔軟な運用ができる点もメリットといえるでしょう。

ホテル業務を効率化する便利機能が使える

クラウドPBXでは、従来の電話で使用できる外線・内線・転送などの機能のほか、インターネット回線を利用することを活かし、ホテル業務の効率化につながる便利機能が使えます。

便利機能の一例は下記の通りです。

機能名	内容
録音機能	スタッフや顧客との通話を録音する機能。予約内容など電話でのやり取りで起こる「言った・言わない」トラブルを防ぐ文字
IVR（着信自動振り分け）機能	自動音声ガイダンスのこと。チェックイン・アウトの時間、ホテルの住所など、スタッフが対応しなくてもよい要件は自動音声で対応可能
客室清掃管理機能	客室ごとにチェックアウト・清掃中などのステータスをリアルタイムで表示する機能。フロントとの内線通話での確認が必要なくなる
忘れ物管理機能	客室の忘れ物をスマートフォンなどで撮影し、クラウド上で記録・管理できる機能。すぐに確認ができるためお客様へスピーディに対応できる
スタッフの勤怠管理機能	ホテル内の従業員のシフトを一括で管理する機能。シフト表の作成・正確な労働時間の把握などが可能になる

ホテルにクラウドPBXを導入することは電話業務を向上させるだけでなく、業務全体を向上させることにつながります。

クラウドPBXをホテルに導入する際の注意点

ホテルへの導入メリットの多いクラウドPBXですが、同時に注意しておかなければならない点もあります。

本章では、ホテルにクラウドPBXを導入する際の注意点について解説します。

通信環境が悪いと音質が低下する場合がある

クラウドPBXはインターネットを利用して通話するシステムであるため、ネット環境が悪いと音質が低下する場合があります。

例えば、クラウドPBXを利用した通話中に通信環境が悪くなると、ノイズが入ったり、相手の声が聞こえづらくになったりします。

また音質は、クラウドPBXを提供する業者によっても左右されてしまうため、業者選びも重要です。

契約の際は音質を事前にチェックできる、無料でのトライアルを行っている業者を選ぶと安心でしょう。

◆クラウドPBXの音質について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

クラウドPBXの音質問題｜低下の原因・対策・サービスの選び方

お客様向けに操作マニュアルの用意が必要

クラウドPBXを導入するのであれば、お客様向けの操作マニュアルを準備する必要があるでしょう。

通常の客室電話機なら、受話器を取ってすぐに電話できますが、クラウドPBXでは多少とはいえ操作が必要です。

特に、ご高齢の方にはお客様向けのマニュアルは必須になります。

また、操作がわからない方への対応に労力がかかる可能性もあります。

使い勝手のよい業者を選ぶことはもちろん、リリースしてからのお客様の声に耳を傾け、操作マニュアルを少しずつ改善していきましょう。

端末のセキュリティを強化する必要がある

客室に設置するスマートフォンやタブレットは、セキュリティを強化しておく必要があります。

もし操作を誤ってシステムに入ってしまい、誤操作されてしまうと不具合の原因になったり修正が必要になったりしてしまうからです。

これらによって修正のためにコストがかかってしまう可能性もあります。

お客様が入ってはいけないシステムにはパスワードやコード認証などを設定し、誤って入ってしまわないようにしましょう。

サービスによっては電話番号が引き継げない

クラウドPBXは、サービスによって電話番号が引き継げない場合があります。
そのため、導入前に電話番号が引き継げるかチェックしましょう。

またクラウドPBXの種類は、設置機器が必要な機器設置型と不要な完全クラウド型の大きく２種類に分かれ、完全クラウド型の場合、電話番号を引き継ぎできないことが多いです。

電話番号の引継ぎができるかどうかは、クラウドPBX導入前にサービス提供元にに必ず確認しましょう。

◆クラウドPBX導入にともなう電話番号の引き継ぎについて深く知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

クラウドPBXで電話番号をそのまま使う方法｜3パターンを徹底解説

月額サービスのためランニングコストがかかる

クラウドPBXは従来のビジネスフォンとは異なり月額サービスであり、毎月ランニングコストがかかるため注意が必要です。

従来のビジネスフォンより導入費用は安いですが、ランニングコストがかかってしまう点はデメリットですが、保守費用やメンテナンス費はかからないため、クラウドPBXの方がお得になるケースもあります。

クラウドPBX導入時は初期費用・ランニングコストだけで見るのではなく、両方のトータルコストでどちらがお得かを判断しましょう。

◆クラウドPBXの料金相場について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

クラウドPBXの初期費用・月額料金の相場と選び方【2023年最新】

ホテルに導入するクラウドPBXの選び方のコツ

クラウドPBXは便利な電話システムですが、選ぶサービスを間違えてしまうと、思っていたような効果が得られなくなってしまいます。

そこで本章では、ホテル向けのクラウドPBXの選び方のコツを4つご紹介します。

トータルコストがいくらになるか確認する

クラウドPBXの利用には導入費用のほか、月額料金が必要です。
この2つを合わせたトータルコストがいくらになるかをチェックしましょう。

クラウドPBXの中には導入費用が圧倒的に安いものの、月額料金や通話料、オプション料が高く設定されているケースもあります。

確かに導入費用は抑えられますが、長期的にみた場合に大きく損する可能性もあるため注意しましょう。

また、クラウドPBXはオプション数やアカウント数によって値段が変化するため、場合によってはビジネスフォンよりも高額になってしまう可能性もあります。

クラウドPBX導入時は、初期費用と月額料金のトータルコストをチェックして、比較検討を行いましょう。

業務に必要な機能が揃っているか確認する

クラウドPBX導入前に業務に必要な機能が揃っているか必ず確認しましょう。

もし導入後に機能が足りないことに気づいてしまうと、オプションの追加や業者の変更などが必要になるため、お金も時間も無駄になってしまいます。

反対に、自社では使う機会のない余分な機能が付いていると、その分コストがかさんでしまいます。そのため、導入前に自社に必要な機能が備わっているかをチェックしましょう。

ホテルや旅館でクラウドPBXを利用する場合、録音機能、勤怠管理機能、客室清掃管理機能、忘れ物管理機能が付いていれば業務効率化に役立つため利用できるか確認することをおすすめします。

◆クラウドPBXの機能について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

【全15種】クラウドPBXの機能を徹底解説！具体的な活用例も

ホテル管理システムと連動できるか確認する

ホテル管理システムを導入しているのであれば、その管理システムと連携できるクラウドPBXを選ぶと便利です。

クラウドPBXを連携することで、チェックイン・チェックアウトの状況など、ゲストの情報を手持ちのスマートフォンで確認できます。これにより、業務効率化・顧客満足度の向上につながるでしょう。

ただし、ホテル管理システムと連携できるクラウドPBXは限られています。
次章でホテル管理システムと連携できるクラウドPBXをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

トライアルで音質や使用感を実際に試す

導入後の後悔や失敗をなくすためにも無料トライアル等を活用して音質や使用感を実際に確認しましょう。

クラウドPBXはインターネットを通して通話するため、通信状況次第では通話品質が低下する場合があります。
もしお試し期間なしで契約してしまい、後で音質が悪いことに気づくと後悔してしまうでしょう。

また、クラウドPBXは種類やサービスによって機能や使い方が異なり、使い勝手に関しては実際に試すこと以外に確認すること難しいです。

そのため、まずは無料トライアル可能なクラウドPBXでサービスの品質を試すことがおすすめです。

【最新】ホテルにおすすめのクラウドPBX3選！

クラウドPBXは多数サービスが展開されているため、どれを選べばよいか悩んでしまう方も多いはずです。

そこで本章では、ホテルにおすすめのクラウドPBXを3つご紹介します。

HOT/TEL

初期費用	スモールプラン（20内線まで）：4万9,800円 ベーシックプラン（50内線まで）：9万9,800円 プレミアムプラン（100内線まで）：15万円
月額料金	スモールプラン（20内線まで）：5,980円 ベーシックプラン（50内線まで）：1万3,000 円 プレミアムプラン（100内線まで）：2万2,000円
主な機能	■宿泊者用機能 客室電話／館内案内／お知らせ ■従業員用機能 内線電話／忘れ物管理／客室清掃管理／チャット
無料トライアルの有無	あり

HOT/TELは、工事不要で最短7日で開通できるため、クラウドPBXの中でもスピーディに導入できるサービスです。

また、館内案内や忘れ物管理、客室清掃管理などの機能も標準搭載されているため、追加の料金がかからない点もうれしいポイントです。

客室用端末のUIがシンプルでお客様が操作に迷いにくいため、操作マニュアル作成にも手間がかかりません。

導入スピードを重要視するなら、最短7日で利用開始できるHOT/TELがおすすめです。

ホテル様向け VoiceConnect 音声クラウドサービス

初期費用	非掲載
月額料金	非掲載
主な機能	■宿泊者用機能 客室電話 ■従業員用機能 内線電話
無料トライアルの有無	1ヵ月

ホテル様向けVoiceConnect音声クラウドサービスは、NECネッツエスアイ株式会社が提供するホテル向けのクラウドPBXです。

導入前に1カ月のトライアル期間があるためしっかり音声品質を確認することができます。

また、スマートフォン・タブレットのほか、アナログ電話機や多機能電話機も利用可能です。
加えて、利用に際し設定が簡単であるため、専門スキルが必要ありません。

しっかり利用したうえで導入すべきかを判断したい方は、ホテル様向けVoiceConnect音声クラウドサービスがおすすめです。

ホテル向けIPテレフォニーソリューション

初期費用	非掲載
月額料金	非掲載
主な機能	■宿泊者用機能 客室電話／多言語インフォメーション／ルームコントロール／施設混雑状況確認／オーダリング受付 ■従業員用機能 内線電話／客室管理
無料トライアルの有無	ー

外国人向けの言語インフォメーション、照明やエアコンをタブレットで操作できるルームコントロールなど、ゲストの満足度を向上させる機能が豊富なホテル向けクラウドPBXです。

大浴場やレストランなど、施設の混雑情報も案内できるため、ゲストは各サービスの利用状況を把握することができます。

また、従業員は客室管理機能が搭載されているため、客室の清掃状況なども確認可能です。
さらにホテル管理システムとの連携で、業務効率を高めることもできます。

「おもてなし」の質を向上させたいなら、ホテル向けIPテレフォニーソリューションの活用を検討してみてください。

ホテルのクラウドPBX導入のご相談はこちらから

クラウドPBXをホテルに導入予定であれば、OFFICE110にご相談ください。
専門知識豊富なプロスタッフがお客様の状況を聞き取ったうえで、最適なご提案をいたします。

ちなみに、OFFICE110でもクラウドPBX「OFFICE PHONE」を提供しており、只今、初期費用無料のキャンペーンを実施中です。

OFFICE PHONEは数日から数週間程度で開通可能なため、スピーディに導入可能できます。
また、音声品質は従来のビジネスフォンと同等のクオリティであるため、ノイズの心配もありません。

クラウドPBXに精通したスタッフが多数在籍しているため、ホテルのクラウドPBX導入でお悩みの方はお気軽にご連絡ください。

まとめ

ホテルにクラウドPBXを導入することで、外出先でも会社番号で発着信できる、グループ内であれば無料で内線通話できるなどのメリットがあります。

一方で、通話品質がネット環境に左右される、お客様用端末にはセキュリティ対策が必要など注意点もあります。

そのため、自社に本当に必要なのか、トータルコストは本当にお得なのかなどを検討したうえで、導入を決めることがおすすめです。

もし導入すべきかお悩みであれば、OFFICE110にご相談ください。

専門知識豊富なスタッフが、お客様のお悩みを解決する方法をお答えします。