クラウドPBX導入で電話番号は引継ぎできる?
- クラウドPBXを契約した場合、電話番号はどうなるんですか?
- メーカーやプランによりますが、03などの市外局番か、050から始まるIP電話の番号か、フリーダイヤルの電話番号のいずれかですね。
- 市外局番も取得できるんですか?今の電話番号をそのまま使うこともできますか?
- 番号の引継ぎは、できる場合とできない場合がありますね。
ビジネスでは、電話番号の持つ意味がとても大きく、引継ぎができるかどうかで業務の手間が大きく変わります。
また、取得する電話番号によって企業の信頼性にも関わります。
そのため、冒頭のような質問を受けることが非常にたくさんあります。
この記事では、クラウドPBX導入の際に電話番号の引継ぎができるのか?
新たに番号を発行するときには、どのような電話番号が発行できるのか?
という点について、クラウドPBXの種類の説明を踏まえながら解説します。
クラウドPBXで使用できる電話番号の種類
「電話番号」といっても、さまざまな種類があります。
クラウドPBXで使用できる電話番号は、契約の内容やクラウドPBXのメーカーによって異なるため、すべての種類の番号が選べるというわけではありません。
1-1.市外局番(0AB~J)
0AB~J番号とは、東京の「03」や大阪の「06」など、0から始まる9桁の電話番号のことです。
一般的には「市外局番」という名称の方がなじみ深いと思います。
市外局番は、以前からなじみのある番号であることや、番号から事務所の所在地が分かることから、最も信頼の高い番号です。
特に、個人相手の営業の場合などは、市外局番以外の番号だとなかなか電話に応答してもらえないこともあります。
通常、NTTのアナログ回線で市外局番を発番するときには、電話加入権を購入しなければなりませんが、クラウドPBXはインターネット回線を利用する番号なので、電話加入権を購入しなくても市外局番を持つことができます。
1-2.IP電話(050)
総務省:「平成30年版情報通信白書」
クラウドPBXには、050から始まるIP電話の番号が発番されるタイプもあります。
IP電話の利用者数は近年ずっと横ばいではあるものの一定数存在するので「050」の電話番号を目にする機会もあるでしょう。
参考:日経Xtech「NTT東西、2025年メドに固定電話網のIP化完了へ、INSネットは廃止」
1-3. フリーダイヤル(0120・0800)
コールセンターなどにフリーダイヤルを設置するケースは少なくありませんが、クラウドPBXでもフリーダイヤルの番号を発番することができます。
- クラウドPBXで全ての電話番号が取得できるという認識で合っているということですね?
- そうです。ただし、契約するクラウドPBXのメーカー・プランによって使用できる電話番号が決まっているので、クラウドPBXの種類を知ることが大切です。
クラウドPBXとは?
電話番号の引継ぎについての詳細をお伝えする前に、クラウドPBXとはどのようなものか簡単に解説します。
クラウドPBXとは、インターネット回線を使った「次世代のビジネスフォン」のことです。
クラウドPBXは、PBXの代わりにインターネットに接続をすることでビジネスフォンとしての機能(内線通話・保留・時間外アナウンスなど)が利用できます。
また、スマホ内線化(プライベート所有のスマホがビジネスフォンとして使用できる)や社外でも会社の番号で受発信できること、拠点が離れていても無料通話ができることなど、従来のビジネスフォンではできなかったクラウドPBXならではの機能が利用できます。
注意しておきたいのは、クラウドPBXには2つの種類があるということです。
2-1.インターネット光回線を利用したクラウドPBX
クラウドPBXの一つ目の種類は、インターネット光回線を利用したタイプです。
インターネット光回線とは、NTTが提供している光ファイバーを利用したタイプの通信回線のことで、インターネットの光回線は安定した高速のインターネット通信に定評があります。
インターネット光回線を利用するタイプのクラウドPBXは、社内に専用のアダプターを設置した後に、アカウントの登録やアプリのダウンロードをすれば利用できます。
2-2.IP電話回線を利用したクラウドPBX
もう一つのタイプは、IP電話回線を利用するタイプのクラウドPBXです。
IP電話回線もNTT光回線と同じく、インターネットをするための回線で、インターネット光回線との大きな違いは各プロバイダがサービスを提供しているということです。
IP電話回線を利用するタイプのクラウドPBXは、スマートフォンにアプリをダウンロードするだけで利用可能です。
クラウドPBXで電話番号引継ぎできるのは2パターンのみ!
クラウドPBXで既存の電話番号(現在使用中のビジネスフォンの電話番号)を引継ぎできる方法としては、2つのパターンしかありません。
そのパターンとは、次の通りです。
3-1.NTTの市外局番→光回線のクラウドPBX
一つ目のパターンは、NTTで発番した電話番号(市外局番)を、光回線を利用するタイプのクラウドPBXに移行する方法です。
このときに、移行できるNTTの市外局番は、以下の3種類です。
- NTTで取得したアナログ回線の電話番号
- NTTで取得したひかり電話
- NTTで電話番号を取得したのち、他の通信会社に番号ポータビリティしたケース
例えば、市外局番でもNTT以外のプロバイダ提供の光回線や通信会社で発番した電話番号は引継ぎ出来ません。
現在、自社で使用している電話番号が引継ぎ可能かどうかを知りたいときには、クラウドPBXの業者に問い合わせをすれば教えてもらえるので、迷ったときには確認するのが最も確実です。
上記の条件を満たしている場合に、番号ポータビリティを利用してインターネット光回線を利用するタイプのクラウドPBXを利用すれば、電話番号はそのままでクラウドPBXを導入することができます。
- 電話番号を引継ぎできるかどうかは、新しく契約するクラウドPBXのメーカーだけではなく、今契約している電話回線も関わってくるんですね。
3-2.「0120」「0800」のフリーダイヤル
2つ目のパターンは、「0120」や「0800」の電話番号の番号移行です。
フリーダイヤルの場合、IP電話タイプのクラウドPBXであっても番号ポータビリティが可能となっているケースがあります。
- 実際の電話番号の移行ができるかどうか?
- どのような手順で番号引継ぎができるのか?
などの詳細については、クラウドPBXの業者に問い合わせると確実です。
新たに電話番号を取得する場合はどうなる?
地域をまたいで事務所を移転する場合や、ビジネスフォンを新設する場合などは、電話番号を新たに取得することになります。
この時、クラウドPBXで取得できる電話番号はどうなるのでしょうか?
光回線を利用するタイプとIP電話回線を利用するタイプのそれぞれについて解説します。
4-1.光回線を利用するタイプ
インターネット光回線を利用するタイプのクラウドPBXでは「03」や「06」などの市外局番(0AB~J番号)と「0120」「0800」のフリーダイヤルが取得できます。
このとき、取得できる市外局番は事務所の所在地の番号に限ります。
例えば、事務所が東京にあるにもかかわらず、大阪「06」の番号を取得することはできません。
4-2.IP電話を利用するタイプ
IP電話を利用するタイプのクラウドPBXは、「050」から始まるIP電話の番号か「0120」「0800」のフリーダイヤルの番号が基本です。
一般的に、IP電話を利用するタイプのクラウドPBXは、低価格を売りにしていることが多いですが、市外局番の引継ぎができない点がデメリットになることがあります。
ただし、独自サービスで「03」や「06」などの市外局番の新規発番に対応しているクラウドPBXメーカーもあります。
インターネット光回線と比較したときの大きな違いは、次の3点です。
- 新規発番は可能だが、電話番号の引継ぎには対応していない
- 取得可能な電話番号が主要都市に限られる
- 事務所の所在地と市外局番が必ずしも一致しなくても取得できる
住所と市外局番が一致しなくても良いという点は、利用者からすればメリットのように思えるかもしれません。
確かに事務所の所在地にかかわらず、大都市の電話番号を使って外線電話の発着信ができるという点は、スポット的に見れば顧客からの信用が得られます。
ただし、総務省などで、所在地と市外局番の相違に関して問題視する議論があることなどを考慮すると、光回線を利用したサービスの所在地と合致した電話番号を取得する契約方法がおすすめです。
まとめ
クラウドPBXは、現在契約の電話番号の取得方法とクラウドPBXのメーカー・プランによって電話番号の引継ぎが可能か変わります。
電話番号をそのまま利用して、スムーズにクラウドPBXを導入したい方は、自社の電話番号が移行可能な電話番号かどうかをチェックして光回線を利用したタイプのクラウドPBXを導入する、という流れで手続きを進めてください。
新たに電話番号を発行する方も、市外局番を希望する方は、光回線を利用したタイプのクラウドPBXがおすすめです。
とはいえ
- 「光回線のタイプのクラウドPBXってどんなメーカーがあるの?」
- 「結局、どこのクラウドPBXがいいの?」
といった疑問もあると思います。
当社のOFFICE PHONEは、19年間で20,000社に導入実績のある光回線タイプのクラウドPBXです。
もちろん、条件を満たせば電話番号の引継ぎ可能で、事務所の所在の地域の市外局番をあらたに発番することも可能です。
音質の良さや電波の安定性に関しても「従来のビジネスフォンと変わらない」と定評があります。
お気軽に一度OFFICE110へお問い合わせください。
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