成功するDXの進め方|プロセス・補助金・導入事例を解説【2023完全版】
- 自社でDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組むことになったのですが、何から始めたら良いのか分からず困っています。
長期間にわたり大きなコストがかかるため、失敗したくありません。
- 確かにDXは単純なプロセスで実現するわけではなく、必ず成功する保証もないので、慎重に取り組まなければなりません。
ですがこのままだと企業はあと4年後には生き残れないかもしれないので、今すぐにでも推進を始めるべきですよ。
そこで本記事では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の基本知識を簡単にご紹介した上で、DXの進め方や補助金・助成金、日本企業の導入事例を詳しく解説します。
「何から始めたら良いのか分からず、スタートからつまずいている」
「失敗のリスクを避けるためDXの正しい進め方が知りたい」
「できる限りお金をかけずにDXを実現させたい」
そんな皆さまのために分かりやすく解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
DXの基礎知識が知りたい方はこちら
1.DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?まずは基本知識を詳しく解説
まずはじめに、DXに取り組む前に絶対に知っておきたい「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の基本知識について解説します。
言葉の意味をはじめビジネスにおける定義、経済産業省が危惧する“2025年の崖”問題、企業が取り組む必要性までご紹介するので、まずはDXについて正しく理解しましょう。
※基本知識をお持ちの方は2.DX(デジタルトランスフォーメーション)の進め方を解説!成功のプロセスへ
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?意味とビジネスでの定義
「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の言葉の意味は、「進化したデジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革する」ということ。
2018年に経済産業省が公開した「DX推進ガイドライン」では、ビジネスにおけるDXを次のように具体的に定義しています。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること(出典)「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)Ver.1.0」経済産業省
以上より、ビジネスにおいてのDXの定義は「データやデジタル技術を駆使してビジネスに関わる全ての事象に変革をもたらし、市場での競争力を高める」ことになります。
- DXと聞くと難しく感じるかもしれませんが、AI家電やフードデリバリーサービス、サイクルシェアなどが目に見えて分かる事例。
現代ではDXによってデジタル技術を活用した便利なサービスが増え、生活がより豊かになりましたね。
立ちはだかるのは“2025年の崖”問題。レガシーシステムからの脱却が不可欠
デジタル技術の進化に伴い、新しいサービスやビジネスモデルを展開する新規参入企業が続々と増え、競争が激化しています。
そんな中で求められるのが市場での競争力を強化して企業として生き残ること、そのために必要なのがまさにDXを急速に進めていくことです。
しかしビジネスモデルを大きく変革することは難しく、現状日本でDXに踏み出せているのは一部の先進的な企業のみ。
そんな現状に危機感を抱き、経済産業省が2018年に発表したのが「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」です。
そこでレポートの中で強調されているのが、DX取り組みへの重要性を表した“2025年の崖”。
2025年までに「レガシーシステム」から脱却できなければ、DXが実現できないだけではなく年間最大12兆円の経済損失(2018年時点の約3倍)が生じる可能性があると警鐘を鳴らしています。
POINT. レガシーシステムとは?
肥大化・複雑化・ブラックボックス化(内部構造や動作原理をさかのぼって解明できなくなること)などの課題を抱えた、古く、柔軟性や機動性に欠けたDXの弊害となる既存システムを指します。
- 古いレガシーシステムはビジネスの停滞を招く上に、システム障害の発生や重症化にもつながり危険。
また維持管理や障害対応などに無駄なコストを生み出す原因となり、将来的に企業に莫大な損害をもたらす恐れがあるというわけです。
DX推進の必要性とは?企業がDXに取り組むメリットを解説
DXは企業の存続を大きく左右する“2025年の崖”対策に避けられないと解説したところで、続いてはDXの必要性を具体的にご紹介します。
- 生産性や業務効率の向上、コスト削減を実現するため
- 市場における競争力を維持・強化するため
- 変化する消費者ニーズに対応し販売戦略を強化するため
- 従業員の働きやすさとワークライフバランスの向上のため
- 企業の継続性の確保、BCP(事業継続計画)対策のため
DX化により変化する消費者ニーズに対応することで、市場における競争力の強化が実現。
さらに活動基盤のデジタル化は企業の継続性の確保・BCP(事業継続計画)対策にも繋がり、災害などの緊急事態時でも安定して事業を継続できます。
さらにアナログ業務をデジタル化すると生産性や業務効率の向上に繋がるのはもちろん、従業員の働きやすさやワークライフバランスの向上が実現するのも大きなメリットです。
- DXが実現したら企業が持続的に発展するだけではなく、業務の簡略化・生産性の向上に。
さらに業務効率が上がるため長時間労働などを削減でき、働き方改革にも繋がるとして注目されているんですよ。
※DXの基礎知識についてもっと詳しく知りたい方はこちら→DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?初心者でも分かるDX入門【2021年最新】
2.DX(デジタルトランスフォーメーション)の進め方を解説!成功のプロセス
現状と課題が把握できたところで、次にDXの進め方を7つのプロセスから詳しく解説します。
- 経営戦略・ビジョンの確立
- 経営トップのコミットメントを得る
- DX化への体制づくりと人材確保・育成
- IT資産の現状把握・可視化・分析
- ワークフローとアナログ業務のデジタル化
- ビジネスモデルのデジタル化・事業拡大
- DX化による効果の見直し・評価・改善
DXの始め方から取り組みのプロセス、改善までの流れについてご紹介するので、失敗なくスムーズにDXを進めたい方は最後まで必見です。
プロセス①経営戦略・ビジョンの確立
まずは、DXによって何を目指すのか経営戦略やビジョンをしっかりと固めましょう。
DXへの理解不足や、明確な戦略やビジョンのないPoC(概念実証)は、組織全体の疲弊やプロジェクトの失敗のもと。
実際に多くの企業は、当事者意識が薄い、適切な目的を設定できていない、目的と行動がずれている、といった理由で初期段階でつまずいています。
DXは、単にITシステムを刷新したり、AIやIoTなどの新しいテクノロジーを導入すれば実現できるわけではありません。
ITテクノロジーはあくまでもDXを実現するための『手段』に過ぎないので、ビジネスを見直し本質的な課題を捉えて具体的に戦略を立てることが何より重要です。
よってまずはどの事業分野でどのような新たな価値を生み出すべきなのか、そのためにはどのようなビジネスモデルを構築すべきかをよく考え、経営戦略・ビジョンを確立しましょう。
- さらに大切なのは、社内の各部門の関係者も戦略を認識・理解してアクションに繋げること。
単に戦略を立てるだけでは現場に定着しないため、経営方針に盛り込んだりと全社的な推進・管理体制を構築しましょう。
プロセス②経営トップのコミットメントを得る
経営戦略とビジョンが明確になったら、次に経営者のコミットメントを得ることが重要です。
ビジネスモデルや企業文化を変革するには、経営者が強い意志と責任感を持ってDXによる変革を公約・明言することが必要不可欠。
その上で、変革を実行して根付かせるために『経営』としての仕組みを明確にし、全社で持続的なものとして定着させる必要があります。
単に「DX推進に取り組みなさい」と社内外に号令をかけるだけでは、経営トップがコミットメントを示したことにはなりません。
明確な経営戦略に加え、経営者自身の強いリーダーシップと意思決定のもと、全社を挙げて長期的な視点でDXを推進していくのがDX成功の秘訣です。
- いち早く既存システム刷新の判断を下した企業には、「経営層のコミット」という共通点があります。
「システムを改修して利用し続けた方が安全」という古い発想は捨て、できるだけ早くDX推進に取り掛かりましょう。
プロセス③DX化への体制づくりと人材確保・育成
戦略が固まり経営者のコミットを得たら、次のステップはDX化への体制整備と人材確保・育成。
実際にDXに取り組むためには、まずはPDCAを繰り返し仮説検証できる仕組みづくりと、それを全社を挙げてサポートする体制づくりが必要です。
また意思決定のスピードもDX成功に大きく関わるため、経営トップ直轄のプロジェクトを立てたり、少数精鋭のチームを組成したりと、トップダウンで変革に取り組むことが有効になります。
加えて、デジタル技術やデータ活用に必要な人材の確保・育成への取り組みも必要不可欠。
DX人材を継続的に確保するために自社で育成するのはもちろん、長く付き合えるベンダーを確保し、必要に応じて外部の力を借りることも重要です。
- 外部ベンダーとの連携は必要不可欠ですが、任せきりになるとDXを推進するデジタル人材が社内にいないという状況を生み出します。
自社のIT人材・ITスキルの成長の妨げになるので、依存しすぎず適度な距離感で関わっていくのが理想ですね。
プロセス④IT資産の現状把握・可視化・分析
次に、自社システムをはじめIT資産が現状どのような状況なのか把握、分析・評価しましょう。
具体的に例を挙げると、以下の通りです。
- 老朽化・ブラックボックス化したシステムがあるかどうか
- そのようなDXの弊害となるレガシーシステムはどのくらいあるのか
- システム連携は効率化できているか、一元管理などできているか
- 廃棄すべきITシステムはあるか、それはコストをかけず廃棄できるか
- 全体として、技術的負債の低減に繋がるかどうか など
DX推進では、全社的に現状のシステムにどのような見直しが必要なのか把握、分析、評価して、的確な改善案を立てることが重要。
さらに目下で生まれている課題、将来起こるであろう課題まで把握できていると、何か問題が起こった際に迅速に対応できるので尚良いです。
- IT資産の現状を分析した結果、半分以上が業務上必要なければ廃棄を決断して良いでしょう。
また刷新後のシステムの再レガシー化を防ぐためにも、導入時には経営者自らが基幹システムの承認を行うことをおすすめします。
プロセス⑤ワークフローとアナログ業務のデジタル化
ここまできたらDXの第一歩として、徐々に個別のワークフローをデジタル化して業務の効率化を図りましょう。
いきなり社内のシステムすべてを刷新すると、トラブルが起こった際のリスクが大きくなりますし、万が一途中で方向転換が必要になった際に柔軟に対応できません。
さらに従業員の負担や反発を最小限に抑えるためにも、あくまでも「スモールスタート」を意識して、少しずつ実績を積み重ねてより効果の大きなDXを実現してください。
初期段階の取り組み例を具体的に挙げると、ハンコの電子化や書類のペーパーレス化など。
その後はワークフローシステムそのもの見直したり、従業員全員が利用するビジネスチャット等のデジタル技術を導入したりと、全社的な取り組みを進めてください。
- ここで重要なのは、刷新後のITシステムには新たなデジタル技術が導入され、ビジネスモデルの変化に迅速に対応できるか。
再レガシー化を防ぐためにも、純粋にITシステムを刷新するのではなく“ビジネスがうまくいくためのシステム”を導入しましょう。
プロセス⑥ビジネスモデルのデジタル化・事業拡大
続いては導入したデジタル技術を活用し、ビジネスモデル自体をデジタル化して事業の拡張を。
あらかじめプロセス①で定めておいた経営戦略とビジョンが実現できるよう、組織体制からビジネスモデルそのものまで変革し、本格的に事業を拡張させてください。
ここで「日米企業のDXに関する調査結果(2021年)」によると、アメリカ企業はDXの目的を「事業拡大」としているのに対し、日本企業の多くは「既存業務の収益改善」と消極的に捉えている現状が明らか。世界的に見て日本企業でDXが進んでいないのは、まさにこの意識の違いにあります。
よって社内の業務改善や効率化だけではなく、事業戦略やビジネスプロセスそのものを変革させ、本当の意味でのDX化を実現させましょう。
- DXにおいては重要なのは、デジタル技術を活用してビジネスモデルをどう変革するか、そしてどんな新たな価値を顧客に提供するかを明確にして、目標達成に向けて持続的に取り組むことですよ。
プロセス⑦DX化による効果の見直し・評価・改善
DXは一度実行したらそれで終わりというわけではなく、継続的に見直し、より良い方向へ改善していかなければなりません。
そこで「PDCA(Plan(計画)/Do(実行)/Check(評価)/Action(改善))」の流れで効果の見直しや評価、改善を繰り返し、新しいビジネスモデルの定着・拡大を図りましょう。
具体的には、目標としていたビジョンを達成できたか、売り上げや顧客数が目標値に達したかなど、定期的に進捗を確認して正確に評価を。
さらに達成できでいない部分はどのように改善するか、達成したものはどのようにブラッシュアップしてさらに良くするかも考えましょう。
このように継続的にPDCAサイクルを回して改善を繰り返すことで、様々な変化に対応できる堅固で安定した企業経営が実現します。
- PDCAサイクルは、1年単位など一定の間隔で進めましょう。
目標のビジョンとズレはないか、導入したITシステムは新しいビジネスに適しているかなど、定期的に見直すことが大切です。
\DXの進め方やDXに必要なIT商材についてのご相談はぜひお気軽に「OFFICE110」へ!/
3.DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の補助金・助成金例
DXの重要性は分かっていても、取り組みには莫大なコストがかかるため、推進に踏み出せない企業も多いのではないでしょうか?
そこで続いては、DXの推進で受け取ることができる補助金・助成金を2つピックアップし、特徴や対象企業、補助額について詳しく解説します。
DXの補助金・助成金①IT導入補助金
(引用:「事業概要」IT導入補助金)
一つ目は、中小企業・小規模事業者がITツール導入に活用できる補助金「IT導入補助金」です。
通常枠(A・B類型)は、自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化・売上アップをサポートするもの。
経営力の向上と強化を図っていただくことを目的としています。
低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)は、ポストコロナの状況に対応したビジネスモデルへの転換に向けて、感染リスクに繋がる業務上での非対面化に取り組む中⼩企業・小規模事業者等に対して優先的に支援するものです。
↓IT導入補助金について詳しく知りたい方はこちら↓
【IT導入補助金 公式ホームページ】
◆補助対象比較表
(引用:「IT導入補助金について」IT導入補助金)
◆補助対象者
①中小企業(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)
【資本金・従業員規模の一方が、右記以下の場合対象(個人事業を含む)】
業種・組織形態 | 資本金(又は出資の総額) | 従業員(総額) |
---|---|---|
製造業、建設業、運輸業 | 3億円 | 300人 |
卸売業 | 1億円 | 100人 |
サービス業(ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く) | 5,000万円 | 100人 |
小売業 | 5,000万円 | 50人 |
ゴム製品製造業(自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く) | 3億円 | 900人 |
ソフトウエア業又は情報処理サービス業 | 3億円 | 300人 |
旅館業 | 5,000万円 | 200人 |
その他の業種(上記以外) | 3億円 | 300人 |
【その他の法人】
業種・組織形態 | 資本金(又は出資の総額) | 従業員(総額) |
---|---|---|
医療法人、社会福祉法人、学校法人 | – | 300人 |
商工会・都道府県商工会連合会及び商工会議所 | 100人 | |
中小企業支援法第2条第1項第4号に規定される中小企業団体 | 主たる業種に記載の 従業員規模 |
|
特別の法律によって設立された組合またはその連合会 | ||
財団法人(一般・公益)、社団法人(一般・公益) | ||
特定非営利活動法人 |
②小規模事業者
業種分類 | 従業員(常勤) |
---|---|
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
製造業その他 | 20人以下 |
◆補助対象経費
ソフトウェア費、導入関連費、低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)は左記に加えハードウェアレンタル費等が対象
◆補助金の上限額・下限額・補助率
A類型 | B類型 | C類型 | D類型 | |
---|---|---|---|---|
補助率 | 1/2以内 | 2/3以内 | ||
上限額・下限額 | 30~150万円未満 | 150~450万円以下 | 30~450万円以下 | 30~150万円以下 |
DXの補助金・助成金②小規模事業者持続化補助金
(引用:小規模事業者持続化補助金)
二つ目にご紹介するのが、「小規模事業者持続化補助金」(低感染リスク型ビジネス枠)です。
こちらの補助金は、新型コロナウイルス感染症感染防止と事業継続を両立させるための、対人接触機会の減少に対して前向きな投資を行うもの。
ポストコロナを踏まえた新たなビジネスやサービス、生産プロセスの導入等の取組を支援するため、それに要する経費の一部を補助するものとなります。
↓小規模事業者持続化補助金について詳しく知りたい方はこちら↓
【小規模事業者持続化補助金 公式ホームページ】
◆補助対象者
日本国内に所在する小規模事業者(個人、又は日本国内に本店を有する法人)、かつ7つの要件をいずれも満たす者。
①該当の小規模事業者
業種分類 | 従業員(常勤) |
---|---|
商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く) | 5人以下 |
サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
製造業その他 | 20人以下 |
②補助対象者の範囲
補助対象となりうる者 | 補助対象にならない者 |
---|---|
・会社及び会社に準ずる営利法人 (株式会社、合名会社、合資会社、合同会社、特例有限会社、企業組合・協業組合) ・個人事業主(商工業者であること) ・一定の要件を満たした特定非営利活動法人 |
・医師、歯科医師、助産師 ・系統出荷による収入のみである個人農業者(個人の林業・水産業者についても同様) ・協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く) ・一般社団法人、公益社団法人 ・一般財団法人、公益財団法人 ・医療法人・宗教法人・学校法人 ・農事組合法人・社会福祉法人 ・申請時点で開業していない創業予定者(例えば、既に税務署に開業届を提出していても、開業届上の開業日が申請日よりも後の場合は対象外) ・任意団体等 |
◆補助率と補助金の上限額
補助率:3/4
補助上限額:100万円
◆補助対象経費
(引用:「補助対象」小規模事業者持続化補助金)
- この他にも、DX推進で受け取れる補助金・助成金はさまざま。
地方自治体ごとに支給される補助金もありますので、ぜひこの機会にチェックしてみてくださいね。
4.企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の導入事例をご紹介
それでは最後に、日本の先行企業によるDX推進の取り組み事例を詳しく解説。
業種の異なる企業を3社ピックアップし、取り組んだ内容やDXを進めていく上で重視したポイントをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
事例①ヤマトホールディングス株式会社(運輸)
(画像引用:ヤマトホールディングス公式ホームページ)
はじめに、日本の物流を支える「ヤマトホールディングス株式会社」の事例をご紹介します。
◆取組事例
“社会のニーズ、全てのユーザーに最適な、持続可能なECエコシステムの確立”
EC事業本部を新設し、進展する産業に対応する新たな「EC向け配送サービス」を導入。
EC事業者、購⼊者、運び⼿にそれぞれに最適な送り⽅・受取り⽅を構築し、社会のニーズにもすべてのユーザーにも最適なECエコシステムを確立しました。
さらにヤマトは受発注や輸配送、在庫管理、決済などを一括管理するオープン型のデジタルプラットフォームを構築し、提供を開始しています。
◆DXのポイント
“収集・蓄積されたデータを分析して経営戦略を立てる「データ・ドリブン経営」へ転換”
ヤマトホールディングスは今後4年間で、デジタル分野に約1,000億円を投資。
さらに2021年には、300⼈規模のデジタル組織を新しく⽴ち上げました。
また新組織の⽴ち上げに向けて、アカウント管理の強化に向けた顧客データの完全な統合や流動のリアルタイム把握によるサービスの向上、稼働・原価の⾒える化によるリソース配置の最適化・⾼度化など、様々な革新的なアクションを実行しています。
事例②日本航空株式会社/JAL(空運)
(画像引用:日本航空公式ホームページ)
続いて、航空会社として最も長い歴史を持つ「日本航空株式会社」の事例をご紹介します。
◆取組事例
“基幹システムを50年ぶりに刷新しDX推進の基盤を完成させた「SAKURAプロジェクト」”
予約・発券や空港チェックインなど、旅客サービスプロセス全体をサポートする「旅客基幹システム」。
かつては自社で運営していましたが、グローバルITベンダーであるAmadeus社のクラウドシステムにアウトソースすることでDX推進の基盤を完成させました。
日本固有の業務が多数ある中で、投資総額は800億円超え、プロジェクトメンバーは300人と大規模なDXを7年に渡って行い、2018年に導入を終えています。
◆DXのポイント
“2つのゴールを設定、1人のリーダーによって全社を牽引”
地に足を着けて大規模なイノベーションを実現するため、「将来像」と「目先」のそれぞれに明確なゴール設定をおこなったJAL。
強い思いを持って将来のビジョンを描きながら、仮説検証を繰り返し3ヶ月のスパンで実証を繰り返しました。
さらにゴール実現に向けて、1人の「強いリーダーシップ」による全社牽引と、経営・ミドル・現場の3階層全てが「同じマインド」を持って取り組んだことも、大規模なDXを実現できたポイントです。
事例③株式会社ふくおかフィナンシャルグループ(金融)
(画像引用:ふくおかフィナンシャルグループ公式ホームページ)
次に、総合金融グループ「株式会社ふくおかフィナンシャルグループ」の事例をご紹介します。
◆取組事例
“国内初のデジタルバンク「みんなの銀行」の設立”
株式会社ふくおかフィナンシャルグループは国内では初となる銀行本体のデジタル化に着手し、ネット銀行とは一線を隔するデジタルバンク「みんなの銀行」を設立しました。
勘定系システムのパブリッククラウドを採用し、高い性能と可用性を確保できるクラウドを基盤とすることで運用コストを最適化。
さらに融機能をマイクロサービスとして切り出すことで、柔軟かつ迅速な商品・サービスの開発と提供を可能としました。
◆DXのポイント
“ITスキルを問わず、グループ各行より社員が出向”
お金を見える化したマネーアプリ「Wallet+」を運営するiBankマーケティングでは、社員のうち8割程度がグループ各行の行員の出向者、残り2割が外部のキャリア人材で構成されています。
出向社員は初めはITスキルこそ備えていないものの、規制が多い銀行業務を理解していることから、現実的に実現可能な進め方を選択することが可能。
また現場での宣伝広報の担当の位置づけにもなり、外部のIT人材との役割分担を明確にできたところがDX成功の秘訣でしょう。
5.DX推進は「OFFICE110」へ!クラウドPBXやUTMなどIT商材もトータルサポート
- DXの進め方は把握できましたが、自社では具体的にどう進めたら良いのでしょうか。
またどのようなIT商材が本当に必要なのかもよく分かりません。
- お悩みでしたら、ぜひ一度「OFFICE110」へご相談ください!
弊社はDXに必須のIT商材をご予算内でご提案、さらにDX推進のコンサルタントをおこなっており、貴社をトータルサポートいたします!
弊社は全国に12万社の導入実績を誇る、オフィス機器総合販売の「OFFICE110」です。
OFFICE110は「DXマーク認証制度」の支援事業者に認定されており、認証取得のノウハウを活かして中小企業のDX化を支援する活動を幅広く展開。
さらに、次のようなDX推進に必要不可欠なサービスを低コストで提供しております。
OFFICE110が提供するDXに便利なサービス
- クラウドPBX(→詳細はこちら)
テレワークにも最適なクラウド型のビジネスフォン、「OFFiCE PHONE」。
電話番号は今まで通り、スマホで会社番号での受発信がどこからでも可能で内線通話は完全無料です。 - UTM(→詳細はこちら)
企業に必要なセキュリティ機能を一元化できる「Cyber Box UTM」。
ウイルスやハッキングなどの脅威から、コンピュータネットワークを効率的かつ包括的に保護します。 - 法人携帯(→詳細はこちら)
法人携帯なら毎月の通信コストを大幅削減、さらに情報漏洩やウイルス感染などのセキュリティリスクを低減。
OFFICE110ならセキュリティ機能が無料で、安全かつ低コストで運用できます。
- 日本企業が続々とDXに取り掛かっている今、皆さんもすぐにスタートを切らなくては4年後生き残ることができないかもしれません。
「まだ大丈夫だろう」という考えは命取りになりますので、今から少しずつでもDXに取り組んでいきましょう。
OFFICE110は、企業の皆さまのDX推進をあらゆる面から徹底サポートいたします。
DX推進に関して何かご不明な点やお困りごとがございましたら、ぜひお気軽にOFFICE110へお問合せください。
6.まとめ:全社的な取り組みと正しい進め方で着実にDX実現を
今回は「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の基本から進め方、補助金、導入事例まで徹底解説しましたが、いかがでしたか?
ビジネスにおけるDXの定義は、デジタル技術を活用して業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
単にデジタル技術を導入するだけの部分的なIT化ではなく、事業やビジネスモデルそのものを変える大きな変革です。
デジタル技術を活用した新規参入企業が続々と登場している現代、古いビジネスを続けていても生き残ることができません。
DXは企業の存続に必要不可欠な変革であり、業種を問わず全ての日本企業が取り組まなければならない課題です。
本記事を参考に、経営者が主導となって経営戦略やビジョンをしっかりと固め、従業員の理解・協力を得たうえで、全社一丸となって取り組んでください。
- 今すぐにでもDXを始めたい皆さま、ぜひ「OFFICE110」へ。
DXに欠かせない商材のご提供はもちろん、皆さまのDX推進をトータルサポートさせていただくので、お気軽にお問合せください!
クラウドPBXをご検討中の方へ
会社電話の常識を、OFFICE PHONEが刷新
当社のクラウド型ビジネスフォンは、品質、機能、価格、全てにおいて国内最高峰のパフォーマンスを誇ります。
- スマホ外線・内線化
- 多機能・高品質
- 業界最安値
- 全国対応