宅内LAN配線工事の方法・費用・業者の選び方【自分でできる?】
- オフィスのLAN配線工事は、自分でDIYできる?
- 宅内LAN配線工事にかかる費用はどれくらい?
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
実は宅内やオフィスのLAN配線工事は、自分で行うことも可能です。
しかし、できることに制限があったり、見た目が悪くなりやすかったりするため、基本的には業者に依頼するのがおすすめです。
本記事では、宅内・オフィスのLAN配線工事の方法を解説したうえで、費用・流れ・優良業者の選び方をご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
監修者
登 雄三
(のぼり ゆうぞう)
保有資格:工事担任者(AI・DD総合種)/電気工事士
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。
宅内・オフィスのLAN配線工事の方法とは?
LAN配線工事の主な目的として「新設」「増設」「配線整理」があるかと思います。
これらの工事を同部屋で行うのか、別部屋・別フロアに行うのかで方法が変わってきます。
本章では、目的別にLAN配線工事の方法をまとめました。
自社の場合は、どのような工事が必要なのかを確認しましょう。
①同部屋で配線したい
同部屋で配線したい場合のLAN配線工事の方法は、以下の2種類に分けられます。
- OAフロア(配線を収納するための二重床)の場合
- OAフロアでない場合
次章から、それぞれの配線工事の方法について詳しく解説します。
OAフロアの場合
オフィスの床がOAフロアであれば、床下に配線します。
OAフロアでの配線工事の手順は下記のとおりです。
- ケーブルを配線する区間の入口と出口のタイルカーペットを取り外す
- パネルを取り外す
- パネルを取り外したところから、呼び線(メジャーなど)を通す
- 反対側に呼び線の先端が出てきたら、LANケーブルをテープなどで呼び線にくくりつける
- 呼び線を引き戻し、反対側にLANケーブルを通す
- LANケーブルを傷つけないよう、パネル・タイルカーペットを元に戻して完成
1本や2本などLANケーブルの数が少ない場合は上記の方法で問題ありませんが、数が多い場合は区間のパネルを全て外し、配線を行います。
OAフロアでない場合
オフィスの床がOAフロアでない場合、壁や床にLANケーブルをはわせる形で配線を行います。
ただし、LANケーブルがむき出しでは見た目が悪いだけではなく、LANケーブルを踏んで断線させてしまう恐れもあるため、モールやフラットケーブルなどで隠蔽するのが一般的です。
OAフロアであれば最短距離で配線できるため、LANケーブルの長さは短くて済みますが、床や壁をはわす際はデスクや複合機などの障害物を避けて配線しなければならないため、多くのLANケーブルが必要になります。
このように、OAフロアでない場合は部材が多く必要になるため、比較的費用が高くなってしまう傾向があります。
②別部屋・別フロアに配線したい
別部屋・別フロアに配線したい場合のLAN配線工事の方法は、以下の3種類に分けられます。
- 配管がある場合
- OAフロアの場合
- それ以外の場合
次章から、それぞれの配線工事の方法について詳しく解説します。
配管がある場合
壁内に配管がある場合は、配管に通す工事を行います。
配管を使用してLANケーブルを配線できれば、見た目がスッキリするほか、従業員が足を引っかけて転んでしまうリスクを減らせます。
配管があるかないかについては、各部屋のコンセントプレートを確認すると1番簡単です。
コンセントプレートに下記のものがついていれば、壁内に配管がある可能性がある証拠となります。
- 穴あきチップ
- ブランクチップ(将来の利用を想定した予備のチップ)
- 電話のジャック
- 「TEL」や「LAN」の表記
反対に、電源やテレビ用のプレートには配管が設置されていない可能性が高く、LAN配線はできないため注意が必要です。
OAフロアの場合
オフィスでOAフロアを採用している場合、床下に配線する工事を行えます。
別部屋も基本的に床は全てつながっているため、簡単に配線できます。
手順としては同部屋の場合と同じで、入口と出口の距離が長くなるだけです。
OAフロアであればLANケーブル配線を邪魔する障害物がないため、比較的自由なレイアウトができるでしょう。
それ以外の場合
配管がない・OAフロアでもない場合は、天井配線やモールを使う、露出配線などの方法があります。
この場合、オフィス内でLANケーブルが見える状態となるため、壁内やOAフロアと比較すると見た目が悪くなってしまうのは覚悟しておきましょう。
また、OAフロアや壁内配線と比較すると多くの部材が必要となるため、費用が高くなってしまう傾向があります。
LAN配線工事は自分でDIYできるのか?
宅内・オフィス内のLAN配線工事には資格が必要ないため、誰が行っても問題ありません。
極端な話ですが、1階から2階への配線で配管がない場合でも、階段を通して長いLANケーブルでつなげばよいわけです。
ただし電気配線が関わってくる場合は、漏電などの危険性もあるため「電気工事士」の資格が必要となっています。
またセキュリティ対策や支店間ネットワークの構築は専門性が高いため、素人では難しいでしょう。
オフィスの床がOAフロアになっている場合は素人でも問題なくきれいに配線できますが、そうでない場合にきれいに配線するのは難しいでしょう。
宅内・オフィス内LAN配線工事を自分で行う場合は、モールを使って床や壁に沿わせて配線すると、むき出しの場合と比較すると見た目がよいだけでなく、断線の心配も少なくなります。
またフラットケーブルを使って配線すると、カーペットやジョイントマットの下などにも通せるため、配線を隠せます。
宅内・オフィス内LAN配線工事は資格が必要ないため自分で行っても問題ありませんが、できることに限りがあるほか、きれいに配線するのが難しいので注意が必要です。
宅内・オフィスのLAN配線工事の費用相場
LAN配線工事にかかる費用は、工事内容によって異なります。
そこで本章では、宅内・オフィスのLAN配線工事の費用相場を、工事内容別にご紹介します。
同部屋のLAN配線工事の費用相場
同部屋のLAN配線工事の費用相場は下記のとおりです。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
OAフロアの場合 | 5,000円〜2万円ほど |
OAフロアでない場合 | 5,000円〜2万円ほど+部材(モールなど) |
どちらの場合でもLANケーブルの長さで値段が異なります。
事前にチェックし、正確な内容で見積もりを依頼しましょう。
別部屋・別フロアへのLAN配線工事の費用相場
別部屋・別フロアへのLAN配線工事の費用相場は下記のとおりです。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
配管がある場合 | 1万円~4万円ほど |
OAフロアの場合 | 5,000円〜2万円ほど |
それ以外の場合 | 3万円~8万円ほど |
費用は工事業者や工事内容によって大きく異なるため、詳しくは業者に見積もりを依頼して確認しましょう。
宅内・オフィスのLAN配線工事の流れ
宅内・オフィスのLAN配線工事の流れは下記のとおりです。
- ネットワーク構築のプランニングネットワーク構築のプランニング
- 見積もり依頼
- 比較検討
- 工事のスケジュール調整
- 施工開始
本章では、上記の内容について詳しく解説します。
ネットワーク構築のプランニングをする
まずは、ネットワークの構築方法について社内でプランニングします。
細かい点については業者との打ち合わせの中で決めていきますが、事前にある程度方向性が決まっていれば、その後のプランニングがスムーズに進みます。
具体的には、下記のような内容を決めていきます。
- パソコンの台数
- ルーターの設定場所
- 配線のレイアウト
もし社内にICTの担当者がいるのであれば、話し合いに含めることでよりスムーズにプランニングが進むためおすすめです。
複数の業者に下見と見積もりを依頼する
ネットワーク構築のプランニングができれば、複数の業者に見積もり依頼を行います。
なぜなら、同じLAN配線工事でも、業者によって提案できる工事内容・費用が大きく異なるためです。
基本的に、現地で下見をしたうえで見積もりを作成するのが一般的です。
多くの場合、見積もりは無料で作成してもらえますので、少なくとも3社以上に依頼し、比較検討しましょう。
見積もり内容を比較検討し契約する
依頼していた見積もりが全て届いたら、内容を比較検討します。
見積もりでチェックすべき点は下記のとおりです。
- 内訳:ほかとの違いはあるか、諸経費など曖昧な部分はないか
- 総額:ほかと比較して高いか安いか
- 有効期限:いつまでに連絡すればよいか
わからない点や気になる点があった場合には、必ず事前に問い合わせましょう。
そうすることで、後々の大きなトラブルが発生することを防げます。
工事のスケジュール調整をする
見積もりの内容に問題がなければ工事業者を選び、スケジュールの調整に入ります。
工事期間はインターネットを利用できなくなる可能性もあるため、業務に影響が及ばない日程でスケジュールを決める必要があるでしょう。
また、施工当日は工事内容によってはオフィスの壁や床に穴を開ける場合もあります。
必要に応じて適切な指示が出せるよう、担当者が立ち会いできる日程で調整することをおすすめします。
ちなみに、LAN工事に合わせてオフィスの内装工事なども入る場合には、内装工事業者とのスケジュール調整も必要です。
この場合3者の都合のよい日程にする必要があるため、より密に連絡を取り合うようにしましょう。
LAN配線工事の施工を開始する
事前に決めた日程になれば、専門業者がLAN配線工事を開始します。
打ち合わせ通りに工事が行われているかを確認しつつ、必要に応じて変更の依頼も行いましょう。
適切な指示を出すためにも、担当者は配線イメージを明確に持っておく必要があります。
配線工事が完了した後はネットワーク機器を配置し、動作確認を行って作業は終了です。
LAN配線工事はどこに頼む?選び方の3つのポイント
宅内・オフィスのLAN配線工事は自分で行うことも可能です。
ただし、配管を利用しての配線や、OAフロアでない場合は素人には難しい工事となるため、業者に依頼することをおすすめします。
そこで本章では、優良工事業者を選ぶための3つのポイントをご紹介します。
選ぶポイントを確認しておけば、業者選びで後悔する可能性を下げられるでしょう。
十分に実績のあるLAN工事の専門業者か
宅内・オフィスのLAN配線工事業者を選ぶ際は、過去の実績を確認しましょう。
実績が豊富であればノウハウが蓄積されているため、こちらの相談事にも適切な回答を提供してくれるほか、実際の工事も高い確率でスムーズに進みます。
過去の実績・施工事例は、業者のホームページに掲載されていることがほとんどです。
実績を確認して、信頼できる業者を選びましょう。
見積もり内容はわかりやすく金額は妥当か
見積もりを確認する際は内容がわかりやすいか、金額は相場と比較して妥当なものかをチェックしましょう。
業者によっては内訳を「材料費」「諸経費」などとして、内容を曖昧にしているケースもあります。
親切な業者であれば、どのような部品が費用に入っているのか、人員は何人なのかなど、細かい部分まで内訳を書いてくれています。
また、見積もりで相場よりもあまりに低い金額を提示してくる業者にも注意しましょう。
安いことを理由に細かい要望を聞いてもらえなかったり、後から追加で料金を請求されたりして結局高くついてしまう可能性もあります。
見積もり内容がわかりやすく、金額が相場内である業者は、優良業者である可能性が高いでしょう。
アフターサポートや保証サービスはあるか
LAN工事がうまくいっても、その後使っている間に不具合が起こる可能性もゼロではありません。
もしインターネットが使用できなくなると、業務に支障が出てしまいます。
そのため、アフターサービスに力を入れている業者を選ぶのがおすすめです。
特に、不具合による業務への支障を最低限にするため、何か起こった場合にすぐに対応してくれるかのチェックは確実にしましょう。
また、保証期間や費用の有無も確認しておくことをおすすめします。
オフィスのLAN配線工事はOFFICE110にお任せ
オフィスのLAN配線工事が得意な業者をお探しであれば、「OFFICE110」にお任せください。
工事経験豊富な技術者が担当しますので、作業の正確性はもちろん、見た目のきれいさにもこだわりを持っています。
もちろん、当社のやり方を押し付けるのではなく、お客様の状況を把握したうえで相談しながら工事を進めていきます。
ただ線をつなげるだけでなく、ネットワーク構築のプランニングからセキュリティ設定までワンストップで対応しているため、さまざまな業者とスケジュールを調整する必要もありません。
日本全国どこでも対応していますので、オフィスのLAN配線工事をご検討の際は、OFFICE110にお気軽にご相談ください。
まとめ
OFFICEのLAN配線工事には種類がいくつかあり、場合によってはDIYで行うことも可能です。
ただし、プロが行うようなきれいで無駄のない配線は素人では難しいため、基本的には業者に任せることをおすすめします。
業者に依頼する際は失敗を避けるために、「見積もり内容」「アフターサポートの有無」「過去の実績」を十分に確認してください。
上記の3つさえ確認しておけば、悪徳業者にだまされてしまう心配はなくなるでしょう。
業者選びに悩んでいるという方は、OFFICE110にご連絡ください。
専門知識が豊富なプロスタッフがお客様のご要望をヒアリングしたうえで、最適なご提案をいたします。