【完全版】LANケーブルの収納方法をパターン別に徹底解説!
社内ネットワークを構築するには「有線LAN」と「無線LAN」がありますが、中でも『LANケーブル』を使って各ネットワーク機器を有線接続しているオフィスも多いでしょう。
有線LANはネットワークが安定しやすい点がメリットですが、配線が多いとオフィスの見栄えが悪くなるだけでなく、足に引っ掛けて機器が落下したりとトラブルの原因にもなり危険。
そこで重要なのがLANケーブルを上手に収納することで、コツは大きく分けて次の3つです。
- たるませず “束ねて” 綺麗にまとめる
- 保護しつつ景観を損なわないように “隠す”
- 邪魔にならないよう壁や床に “沿わせる”
今回は、オフィスで絶対に活用したいLANケーブルの収納術を「デスク周辺」「ルーターからデスクまで」「ルーター周辺」の3つのスポット別にわかりやすく解説。
あわせてLANケーブル収納のおすすめアイテムもご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
監修者
登 雄三
(のぼり ゆうぞう)
保有資格:工事担任者(AI・DD総合種)/電気工事士
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。
2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。
LANケーブルの収納術①デスク周辺の配線
まずはパソコンの配線など、デスク周辺のLANケーブルの上手な収納方法をご紹介します。
これはオフィスだけでなく個人宅でも活用できますので、業務効率に大きく関わる机まわりの配線にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
ケーブルは結束バンドやリールでまとめる
長さが余ったLANケーブルは、たるまないように緩く円状に束ねて収納するのが基本です。
その際に役立つアイテムが、「結束バンド」や「リール」になります。
- 結束バンド:簡易的にケーブルをまとめるためのもの
- リール:余ったケーブルを巻き付けて収納するためのもの
LANケーブルを簡単にまとめたい時や複数本をひとまとめにしたい時は「結束バンド」、巻き取れるほど長く余ってしまっている時は「リール」、のように使い分けると良いでしょう。
なお結束バンドやリールを使う際の注意点として、きつく縛らずゆるめに束ねることが重要。
なぜなら、ケーブルの内部が圧迫されて断線や通信障害を引き起こす危険性があるからです。
またケーブルを隙間なく束ねると、束ねた部分に熱がこもって発火し、埃などに着火して火災に発展する恐れもあるので十分に注意しましょう。
おすすめアイテム紹介
LANケーブルは解く機会も多いため、基本的には取り替えがきくタイプをおすすめします。
ナイロン製の結束バンドで、取り外しもレバー部分をワンタッチでかんたんに外せます。
短めの配線をまとめるための結束バンドを求めている方におすすめの商品です。
ナイロン製のマジックテープ式で、固定したい物に合わせて柔軟に締められるのが魅力です。
ケーブルを頻繁に解くようなものでも簡単に固定・取り外しができ、長さが足りなくてもマジックテープ部分をくっつけて長さを補うこともできます。
両端を引くことでケーブルを引き出したり、もう一度引くことで自動的に収納したりできる巻き取り式のLANケーブルです。
出張先のホテルなどでの有線LAN接続用に持ち運ぶのにも便利です。
デスクの配線用穴を活用して机上をスマートに
結束バンドなどを利用してケーブルの広がりを最小限に抑えても、デスクの後ろやサイドからケーブルを配線すると、結局は見栄えが悪くなってしまいます。
見栄えをよくしつつケーブルが邪魔にならないようにするには、ケーブルを束ねてから配線用の穴を使って死角を通すように配置することがポイントです。
最近では、テーブルの脚の中に配線できる便利なアイテムなども販売されているため、こういったものも活用し、ケーブル整理の手間を省いて快適なデスク環境を作りましょう。
なお今のデスクを買い替えたくないけど天板裏に穴などを開けたくない、開けられないといった場合には、以下の点を意識するだけでも見栄えが良くなるのでおすすめです。
- ケーブル自体を減らしてスッキリさせる
- 配線の色を統一して見栄えを良くする
- ケーブルを最適な長さのものに変える
おすすめアイテム紹介
LANケーブルを見えない場所にスマートに収納したいなら、「配線孔付きテーブル脚」がおすすめです。
オフィスデスクやミーティングテーブル、壁付けで使用するパーソナルデスクなど、さまざまなシチュエーションに適したテーブル天板の配線孔オプションも用意されています。
余分なコードやケーブル類を隠せるので、机上がすっきりとした印象になりおすすめです。
ケーブルトレーやボックスに隠しながら収納
オフィスのデスクは複数のテーブルが連なりやすく、機器も多いためLANケーブルもごちゃごちゃしがちですが、ケーブルトレーやボックスに隠して収納すると良いでしょう。
これによってデスク周りの見栄えが良くなるだけでなく、以下のようなメリットもあります。
- デッドスペースを有効活用できる
- 埃の堆積による火災を防ぎやすくなる
LANケーブルの配線にあたり、特に注意すべきなのが「埃の堆積による火災」。
ケーブルタップに埃が堆積すると「トラッキング現象」という発火現象を引き起こす危険性がありますが、浮かせたりボックスに収納すれば埃が溜まりにくく、発火を防ぐことが可能です。
おすすめアイテム紹介
ケーブルトレーのおすすめ商品は、以下の2つです。
LANケーブルやコード類を浮かせて収納できるだけでなく、ワイヤーの隙間からも配線可能。
Lサイズはどのような電源アダプタでも収納できるため、アダプタやケーブルを複数収納したい方や、余裕を持って収納したい方におすすめです。
こちらは電源タップやルーター類などもまとめて収納できる、機能性の高い商品です。
天板を自由にカスタマイズでき、タブレットや携帯を立てかけるスタンドスタイルや、ケーブル類を隠して収納するボックスタイプなど、用途に合わせて自由にカスタマイズできます。
LANケーブルの収納術②ルーターからデスクまでの配線
この章では、ルーターからデスクまでの配線における収納術を解説します。
ただし、ルーターのLANケーブルの交換については上級者向けの作業となるため、なるべく自分たちでやるのではなく業者に依頼することをおすすめします。
床や机の間はフラットケーブルを活用
そもそもLANケーブルをきれいに収容するためには、配線する場所や使用用途に適したLANケーブルを使用することが重要です。
基礎知識としてLANケーブルには、「通常」「スリム」「フラット」の3つの形状があります。
(画像引用:LD-TWS/BU1 ELECOM) スタンダード:もっとも一般的なLANケーブルの形状 |
(画像引用:LD-TWSS/BU1 ELECOM) スリム:スダンダードの半分ほどの直径のLANケーブル |
(画像引用:LD-TWSF/BU1 ELECOM) フラット:平らな形状が特徴的なタイプ |
スリムタイプやフラットタイプを利用すれば、カーペットの下や床と机の間、ドアの隙間などを通して配線できるため、オフィスの景観やレイアウトを損ねることがありません。
ただしスタンダードタイプと比べるとデリケートなので、踏み付けや圧迫に弱い点に要注意。
人の往来が激しいポイントや、椅子や机の脚が置かれているようなポイントを通過する場合、フロアマットで保護されていてもいずれ遮断する恐れがあるため注意しておきましょう。
おすすめアイテム紹介
LANケーブルにはさまざまな商品がありますが、中でもおすすめは以下のアイテムです。
曲げても折れないナイロン製ツメと弾力性に優れたPVC(ポリ塩化ビニル)製ツメ折れ防止カバー、性能が見える透明構造ポリカーボネートコネクタの三重構造で丈夫なケーブル。
また10ギガビットイーサネットにも完全対応しており、超高速ネットワークにも対応します。
ハブを活用して机の島までのLANケーブルを1本に
ルーターからデスクまで複数本のLANケーブルが出ているのであれば、それらを1本にして「ハブ」を設置し、そこからデスクへ必要な分のLANケーブルを接続するのもいいでしょう。
そもそもハブとは複数のLANケーブルを接続できる集束装置で、接続すれば、パソコンやプリンタールーターなどすべての機器でデータの送受信が可能になります。
なおハブの設置・接続方法は簡単で、口数の1つをルーターに接続し、残った口数を複数の機器と接続するだけなので、ルーターから何本もLANケーブルを引っ張っているならぜひ活用してみてください。
おすすめアイテム紹介
オフィスのLANケーブルを集約するのにおすすめのハブは、以下のとおりです。
こちらのハブはスタイリッシュなデザインかつ省スペースなので、部屋の美観を損ないません。
またマグネットで設置できる利便性の高さや、ファンレス設計による静音性の高さ、トラッキング現象を防げる安全設計、省エネ・節電機能などもおすすめの理由です。
モールで配線を保護しつつオフィス内をすっきり
宅内配線を行う際は、窓際からの配線となるためどうしてもLANケーブルが露出しやすく、断線や足を引っかけて転倒などの危険性があるため対策が必要です。
そこで活用されるのが、「モール」と呼ばれる床や壁などにケーブルを固定するための製品。
たくさんのケーブルをすっぽりと覆うように取り付けることができ、ケーブルを保護しながら収納できる上に、オフィスの見た目もスッキリとさせることが可能です。
なお基本はストレートタイプが使われることが多いですが、コーナーや壁際用のタイプもあるので使用する場所の形状に合ったモールを選びましょう。
おすすめアイテム紹介
オフィスのLANケーブル配線におすすめのモールは、以下のような商品です。
モールにはさまざまな種類・形状がありますので、配線場所に最適なタイプを選ぶのが重要。
例えば床ならゆるやかなラウンド形状でつまづきにくいもの、壁なら細めの形状で裏側に両面テープが付いているものなど、用途にあわせてお選びください。
↓配線のお悩みや工事はOFFICE110にお任せ!オフィスのLAN構築もご相談ください↓
LANケーブルの収納術③ルーター周辺の配線
続いては、ルーター周辺のケーブル収納術についてご紹介します。
収納自体は素人でも可能ですが、配線の見直しなどは必ず専門業者に工事を依頼しましょう。
もし自分でケーブルを抜き差しした場合、ネットが全不通になったり、挿す場所を間違えると「ループ」という障害が起こる危険性があります。
この点に注意し、もしも少しでも不安があれば迷わず業者に依頼することをおすすめします。
長いケーブルは収納シリンダー等でまとめる
大前提として、使用するLANケーブルは用途やレイアウトに合った長さを選ぶのが基本です。
しかし長いケーブルを使っていてルーター周りがもたついている場合は、LANケーブルをスッキリと巻き取ることができる筒状の「収納シリンダー」を活用すると良いでしょう。
収納シリンダーを利用すれば、雑然としがちなルーター周りのLANケーブルを綺麗に整理できるだけでなく、ケーブルへの埃の蓄積を防ぐこともできます。
なお収納シリンダーのほかにも、複数本のLANケーブルをくるくると渦巻きのように巻き付けて、束ねつつ保護する「スパイラルチューブ」もおすすめです。
おすすめアイテム紹介
収納シリンダーとスパイラルチューブのおすすめ商品をご紹介します。
最大20mまでのLANケーブルをコンパクトに収納できる収納シリンダーです。
前後2ヶ所にケーブルホールを設置しており、設置環境を選ばず使えるのも本製品の強みです。
耐熱性・耐水性・耐紫外線性に優れており、断熱・静電気防止・発火防止の性能をそなえた、耐久性抜群のケーブル収納チューブ。
他製品と比べて圧倒的に使いやすい・着けやすいと評判でおすすめのアイテムです。
ケーブルは束ねてOAタップとボックスに収納
上記でご紹介した、収納シリンダーやスパイラルチューブなどでケーブルをまとめた後は「ケーブルボックス」を活用して、ひとまとめにしましょう。
ある程度大きさに余裕のあるケーブルボックスを選んでおけば、ルーター周りのケーブルやOAタップも一緒に収納できるため、おすすめです。
OAタップも埃が溜まるとトラッキング現象により火災の原因となるため、ケーブルボックスに収納すれば、見栄えだけでなく災害防止にも役立てられます。
おすすめアイテム紹介
ケーブルボックスのおすすめ商品は以下のとおりです。
ごちゃごちゃしやすいケーブルや電源タップをスッキリと収納しつつ、埃を防ぎトラッキング現象の発生を抑えられるケーブルボックス。
オフィスのインテリアを選ばないスタイリッシュなデザインもおすすめポイントです。
ルーターやその他の通信機器はラックに収容
ルーターやその他の通信機器、周辺に設置しているセキュリティ機器などは、まとめて「ラック」に収容することをおすすめします。
ラックには高機能なものも多く、例えば耐熱対策が可能で合ったり、セキュリティ対策ができたりと、種類がさまざまなので用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
またこういったラックは、種類によってサイズや形状も異なるため、オフィスの設置スペースを考慮して選ぶのもポイントです。
おすすめアイテム紹介
サーバーラックは小型から大型までさまざまな種類があり、用途によって購入すべき商品が異なります。
小型タイプですが前扉、バックパネルに標準で鍵が装備されており、セキュリティ対策が可能。
前面には通気性のよいメッシュパネルを、天面角、側面、背面、扉部にはスリットを採用しているため、放熱性にも優れています。
SOHOや小規模オフィスのサーバー機器収納におすすめのラックです。
全面メッシュパネルを採用し、熱対策用の放熱ファンも最大6台まで装着可能なため、放熱性に優れています。
オフィスのLANケーブルの配線はOFFICE110にお任せ!
LANケーブルの収納は、自分でできる範囲と、プロの専門業者に依頼した方が良い範囲との両方があるとご紹介しました。
デスク周りのちょっとした配線なら自分で可能ですが、ルーター周辺のLAN配線で、ケーブルの抜き差しなどの作業が必要になるのであれば、専門業者に依頼しましょう。
なぜなら、ネットが全く繋がらなくなったり、「ループ」障害が起こる危険性があるからです。
またデスク周りの配線のみであったとしても、すでに配線が複雑に絡み合っている場合などには、専門業者に依頼した方が安心です。
オフィスのLANケーブルの収納や配線でお困りでしたら、オフィス機器の販売、設置、工事などをワンストップで対応している「OFFICE110」にご連絡ください。
インターネットのLAN配線だけでなく、電気まわりの工事や電話線の配線にも精通したスタッフが在籍しているため、オフィスの現状を見てベストな配線が提案可能です。
OFFICE110のLAN工事の特徴
- 経験・知識の豊富な自社の工事人が対応
- 見た目の仕上がりにもとことんこだわる
- サービス品質だけでなく『安さ』も重視
工事だけでなく、LANケーブル収納のことでお困りのことがあれば、ぜひお気軽にOFFICE110へお問合せください。
まとめ
LANケーブルを収納するためには、さまざまなコツと方法があります。
デスク周りなどの簡易的な工夫は、グッズや商品をうまく活用すれば自分で対応可能です。
例えば、LANケーブルカバー・ハブ・フラットタイプのLANケーブルなど使うと、動線を邪魔していた見栄えの悪いケーブルがスッキリするでしょう。
一方でルーター周りなどは簡単には収納できませんので、必要な場合には専門業者に依頼を。
専門業者に依頼すれば、インターネット通信の安定性やスピードについても配慮しながら、社内のLAN環境を最適な状態に整えられます。
もしも専門業者に依頼する場合は、OFFICE110にお問い合わせください。