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クラウドPBXのシェア・普及率は?最新データで市場規模と今後を解説

クラウドPBXの導入を検討するとき、「実際にはどのくらい普及しているのか」「市場は今後も伸びるのか」が気になる方も多いでしょう。

クラウドPBXについては利用率・認知度・導入意向・市場規模など複数のデータがありますが、日本企業全体の最新普及率を「○%」と一律に示せる統一的な公的統計は、確認できる範囲ではありません。

そのため「シェア率」や「普及率」を見るときは、数字だけではなく、調査対象や設問、何を母数にしたデータなのかを確認することが重要です。

この記事では、2025年の利用状況調査や日本のHosted PBX市場予測、過去の調査を分けて整理し、クラウドPBXの現在の普及状況と今後の市場動向を解説します。

この記事でわかること
  • クラウドPBXの現在の利用状況と普及率の見方
  • クラウドPBXのシェア率を一律に断定できない理由
  • 日本のHosted PBX市場の規模と今後の予測
  • クラウドPBXの普及が進む背景
この記事の目次
  1. クラウドPBXとは
  2. クラウドPBXのシェア率・普及率は?最新データから見る市場動向
  3. クラウドPBX市場は拡大している?市場規模と今後
  4. クラウドPBXの普及が進む3つの理由
  5. クラウドPBXを比較するなら
  6. クラウドPBXのご相談は「OFFICE110」へ
  7. クラウドPBXのシェア・普及率に関するよくある質問
  8. まとめ
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登 雄三

監修者

登 雄三
(のぼり ゆうぞう)

保有資格:工事担任者(AI・DD総合種)/電気工事士

2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。

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2010年設立「株式会社デジコンnet」の代表取締役。本社を構える神戸を中心に、全国各地でビジネスフォン・複合機・防犯機器などのOA機器の販売や電話工事、電気工事、LAN配線工事、VPN構築を主に手掛ける。2023年には名古屋へ拠点進出。

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クラウドPBXとは

クラウドPBXとは、PBX(構内交換機)の機能をクラウド上で利用し、インターネットを介して電話環境を構築する仕組みです。

従来のビジネスフォンとクラウドPBXの違い

従来型のビジネスフォンでは、一般的にオフィス内にPBX・主装置を設置し、電話機を接続して内線や外線を制御します。

一方、クラウドPBXではサービスや構成によって、固定電話機だけでなくスマートフォンやPCを内線端末として利用でき、オフィス外から会社電話を扱える環境も構築できます。

クラウドPBXの詳しい仕組みやメリット・デメリットについては、クラウドPBXの仕組みを詳しく解説した記事をご覧ください。

クラウドPBXのシェア率・普及率は?最新データから見る市場動向

日本企業全体を母集団としたクラウドPBXの最新普及率を、「現在○%」と一律に断定できる統一的な公的統計は確認できません。

現在の普及状況を把握するには、調査対象・回答者数・設問を確認したうえで、複数のデータを分けて読む必要があります。

「利用率」「認知度」「導入意向」「市場規模」「ベンダー別シェア」はそれぞれ異なる指標です。異なる数字を同じ「シェア率」として扱わないよう注意してください。

最新調査から見るクラウドPBXの利用状況

直近の利用状況を示すデータの一つに、トビラシステムズが2025年10月17日~24日に実施した調査があります。

この調査は、勤務先で電話設備管理をしていると回答した778人を対象としたWebアンケートです。

調査項目結果
業務で使用する電話ツールとして「クラウドPBX」を選択17.9%
クラウドPBXを「よく知っている」「少し知っている」53.6%
クラウドPBXを少なくとも認知している回答者のうち「現在利用中」43.8%
2024年調査の認知度42.2%
2024年調査の「現在利用中」34.0%

出典:トビラシステムズ「企業の電話業務に関する実態調査2025」

ここで重要なのは、17.9%と43.8%では分母と質問内容が異なることです。

17.9%は778人に業務で使用する電話ツールを尋ねた結果です。
一方、43.8%は「よく知っている」「少し知っている」「名前を聞いたことはあるがよく知らない」と回答した人を対象に利用状況を尋ねた結果です。したがって、43.8%を「日本企業全体のクラウドPBX普及率」と読み替えることはできません。

一方で、同調査ではクラウドPBXの認知度が2024年の42.2%から2025年には53.6%へ上昇しています。
電話設備の管理に関わる回答者の中で、クラウドPBXの認知が広がっていることを示す参考データといえるでしょう。

「シェア率」と「普及率」は調査によって意味が異なる

クラウドPBXの「シェア」を調べるときは、何を基準にした割合なのかを確認する必要があります。

クラウドPBXに関する主な指標
  • 利用率・普及率:調査対象のうち実際に利用している割合
  • 認知度:クラウドPBXを知っている回答者の割合
  • 導入意向:今後導入したい、検討したいと回答した割合
  • 市場規模:一定期間に市場で発生した売上高などの規模
  • ベンダー別シェア:市場全体に占める各事業者・サービスの割合

たとえば市場売上高が大きく伸びても、利用企業数が同じ割合で増えるとは限りません。
1社あたりの利用規模や料金、調査対象となるサービスの定義によっても市場金額は変わります。

「市場規模が拡大している=日本企業の○%がクラウドPBXを導入している」ではないという点を押さえておきましょう。

過去データから見るクラウドPBX普及への関心

クラウド型の電話環境への関心は、2010年代前半から確認できます。

Parallelsが公表した2012年の資料では、従業員10人以上の日本の中小企業の約30%が、社内PBXのリース満期時にホスト型PBXを追加したいと考えていることが紹介されています。

出典:Parallels「SMB Cloud Insights 2012」JAIPA配布資料

ただし、これは実際の導入率ではなく「導入意向」を示したデータです。

そのため、約30%という数字から現在のクラウドPBX普及率を推計することはできません。
現在の普及状況を確認するときは、現在実施された調査を、その調査条件のまま読む必要があります。

クラウドPBX市場は拡大している?市場規模と今後

企業全体における正確な導入率とは別に、日本のHosted PBX市場については、2030年に向けて成長する予測が公表されています。

市場規模と従来型PBXの需要予測を分けて確認すると、企業の音声コミュニケーション基盤が変化している方向性を把握しやすくなります。

日本のHosted PBX市場は2030年に向けて成長予測

Grand View Researchが「Japan Hosted PBX Market」として公表しているデータでは、日本のHosted PBX市場売上は2024年に4億5,830万米ドル、2030年には13億2,650万米ドルに達すると予測されています。

指標公表値
日本Hosted PBX市場・2024年4億5,830万米ドル
2030年予測13億2,650万米ドル
2025~2030年の年平均成長率(CAGR)20.4%

出典:Grand View Research「Japan Hosted PBX Market」

この数字は企業の導入率ではなく、売上高ベースの市場規模と将来予測です。

また、調査元では「Hosted PBX」という市場区分を使用しています。
本記事では、企業のクラウド型電話環境を取り巻く市場動向を確認する参考データとして扱います。

従来型PBXは減少傾向が予測されている

従来型PBX側の需要予測でも、企業の電話基盤が変化していることが確認できます。

一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)が2025年12月に公表した「通信機器中期需要予測[2025-2030年度]」では、PBXについて、音声コミュニケーション基盤の再構築やフルクラウド化が徐々に広がることなどを背景に、需要が減少傾向で推移すると予測しています。

出典:CIAJ「通信機器中期需要予測[2025-2030年度]」

ただし、この予測から「従来型PBXがなくなる」「減少分がすべてクラウドPBXへ移行する」と判断することはできません。

既存設備との連携や個別の電話要件、自社での設備管理などを理由に、従来型PBXが適する企業もあります。
市場データは、電話環境の選択肢としてクラウド化が広がっていることを示す関連指標として見るのが適切です。

クラウドPBXのサービス概要や導入時の確認事項をまとめて確認したい方は、OFFICE110のクラウドPBX総合ページもご覧ください。

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クラウドPBXの普及が進む3つの理由

クラウドPBXへの関心が高まる背景には、企業の働き方や電話業務、設備運用の変化があります。

ここでは、市場動向と関連する代表的な3つの理由に絞って整理します。

働く場所に左右されにくい電話環境を構築できる

クラウドPBXでは、対応するスマートフォンやPCなどを電話端末として利用できるため、オフィスだけに電話業務を固定しない構成を取りやすいことが特徴です。

2025年のトビラシステムズ調査でも、クラウドPBXを少なくとも認知している回答者が考えるメリットのうち、「場所を問わず通話できる」が35.7%で最も多く挙げられています。

これは実際の導入理由を測定した数字ではありませんが、テレワーク、外出の多い担当者、複数拠点などで電話を場所から切り離せることが、クラウドPBXの利点として認識されていることが分かります。

設備や利用人数の変化に対応しやすい

クラウドPBXは、サービス側でPBX機能を提供するため、自社内に物理的なPBXを設置しない構成を選べることがあります。

サービスによっては利用者をID単位で管理でき、人員の増減や拠点追加に合わせて電話環境を変更しやすい点も特徴です。

クラウドPBXにすれば必ず工事が不要になる、必ず初期費用や総コストが安くなるとは限りません。必要機器・回線・工事・ID・番号・同時通話数などはサービスや利用環境によって異なります。

費用を比較するときは、初期費用や月額基本料だけでなく、利用人数、電話番号、同時通話数、通話料、端末、オプションまで含めたトータルコストで確認しましょう。

BCPや電話運用の分散化と相性がよい

クラウドPBXでは、サービスや構成によってスマートフォンなどから会社電話を扱えるため、電話業務を一つのオフィスだけに集中させない運用を検討できます。

そのため、出社が難しい状況や拠点分散を想定したBCPを考える際の選択肢の一つになります。

ただし、クラウドPBXを導入するだけでBCP対策が完了するわけではありません。
インターネット回線、端末、電源、サービス側の障害も想定し、代替連絡手段まで含めて設計する必要があります。

災害や停電時の電話運用について詳しく確認したい方は、クラウドPBXとBCP対策を解説した記事も参考にしてください。

クラウドPBXを比較するなら

クラウドPBX市場が拡大していても、すべての企業に同じサービスが適しているわけではありません。

実際の導入では、市場シェアの大きさだけでなく、自社の電話番号・必要機能・同時通話数・費用・サポート条件に合うかを比較することが重要です。

クラウドPBX比較で確認したい項目
  • 現在の会社電話番号を継続できるか
  • 必要な端末数・ID数・同時通話数に対応できるか
  • 録音・IVR・CTIなど必要な機能を利用できるか
  • 初期費用から通話料まで含めた総額が予算に合うか
  • 導入後に必要なサポートを受けられるか

各サービスの料金・電話番号・機能・向いているケースを比較したい方は、クラウドPBXおすすめランキング10選をご覧ください。

クラウドPBXのご相談は「OFFICE110」へ

OFFICE110サポートチームの集合写真

クラウドPBXは「市場が伸びているから導入する」のではなく、現在の電話環境や利用人数、必要な機能に合っているかを確認して選ぶことが大切です。

たとえば、今使っている会社番号を継続できるか、何人で利用するのか、同時に何通話必要なのかによって、適した構成やサービスは変わります。

クラウドPBX導入前に整理したいこと
  • 現在の電話番号を継続できるか
  • 必要な端末数・ID数・同時通話数
  • 既存PBX・主装置を残す必要があるか
  • 利用している電話回線・インターネット環境
  • 拠点追加・テレワークへの対応
  • 導入費用・月額費用・切り替え手順
  • 運用開始後に必要なサポート

自社だけで条件整理が難しい場合は、現在の電話設備や運用方法を確認しながら、クラウドPBXへ切り替える場合の構成を検討しましょう。

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クラウドPBXのシェア・普及率に関するよくある質問

クラウドPBXの導入前によく寄せられる疑問を簡潔にまとめました。
料金や音質、セキュリティ、番号移行、導入スケジュールの目安を確認できます。

通話品質はビジネスフォンと比べて劣りませんか?

適切な回線条件なら遜色なく利用できます。光回線や安定したIP網を前提に、端末・アプリ設定を最適化すれば実運用でクリアな通話が可能です。
社内のWi-Fi環境整備やヘッドセット選定も品質安定に有効です。

スマホを内線化するには何が必要ですか?

対応アプリとインターネット接続があれば開始できます。管理画面でユーザーIDを発行し、スマホに専用アプリをインストールしてサインインします。
推奨はWi-Fi常用+モバイル回線併用、着信許可や省電力設定の見直しも行いましょう。

BYODで個人スマホを使うときのセキュリティは?

MDM導入と利用規程の整備が必須です。画面ロック・生体認証・リモートワイプ・アプリ分離(業務/私用)を組み合わせ、紛失時の即時対応フローを明文化します。
通信はVPNや暗号化SIP/TLSの使用を推奨します。

既存の電話番号は引き継げますか?

多くのサービスで番号移行や併用に対応します。現在の回線種別や契約条件により可否・手続き・所要期間が変わるため、移行対象番号と希望スケジュールをもとに事前に確認しましょう。
番号停止期間を避けるため、並行運用の計画が有効です。

導入までどのくらいの期間がかかりますか?

機器設置不要型なら短期導入が可能です。小規模構成なら数日〜1週間程度、番号移行や拠点間設計を伴う場合は数週かかることがあります。

まとめ

クラウドPBXは企業の電話環境の選択肢として認知・利用が広がっていますが、日本企業全体における最新の普及率を「○%」と一つの数字で断定するのは適切ではありません。

2025年の電話設備管理者を対象とした調査では、業務で使用する電話ツールとしてクラウドPBXを選択した回答が17.9%、クラウドPBXを少なくとも認知している回答者のうち「現在利用中」とした割合が43.8%でした。ただし、調査対象や分母が限定されているため、日本企業全体の導入率を示す数字ではありません。

一方、日本のHosted PBX市場は2030年に向けた成長が予測され、CIAJも従来型PBXについてフルクラウド化の広がりなどを背景に需要減少を予測しています。

つまり、市場金額・企業利用率・導入意向を混同せずに見る必要はあるものの、電話環境のクラウド化が進む方向性は複数のデータから確認できます。

ただし、市場が拡大していることと、自社にクラウドPBXが適していることは別です。現在の電話番号、必要な端末・ID数、同時通話数、既存設備、回線環境、必要機能、費用を整理して比較しましょう。

自社に合う電話環境や切り替え方法を整理したい場合は、OFFICE110へご相談ください。

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